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独走 の商品レビュー

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29件のお客様レビュー

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2019/05/13

内容紹介 「スポーツ省」が存在する日本で生きるアスリートの 苦悩と飛翔を、圧倒的な筆致で描いた、書き下ろし長編。 物語は、スポーツ省が元・柔道金メダリストの沢居弘人に、 高校生ランナー・仲島雄平をサポートするように命令をくだすところから始まる。 沢居は小学生の頃からスポーツ省...

内容紹介 「スポーツ省」が存在する日本で生きるアスリートの 苦悩と飛翔を、圧倒的な筆致で描いた、書き下ろし長編。 物語は、スポーツ省が元・柔道金メダリストの沢居弘人に、 高校生ランナー・仲島雄平をサポートするように命令をくだすところから始まる。 沢居は小学生の頃からスポーツ省の特別強化指定選手(ステートアマ・通称SA)で、仲島も最近SAに指定された。 仲島は世界で戦えるポテンシャルを持つものの、メンタルが弱いという致命的な弱点があった。 「金メダル倍増計画」を掲げ、莫大な予算でアスリートを管理・育成するスポーツ省は、 次回のオリンピックで仲島に金メダルを獲らせるよう沢居に命じる。 そんな折、米国のIT企業が一社独占でオリンピックに対抗しうる国際大会を企画しているという知らせが入り――。 オリンピック、ドーピング問題、引退後の人生設計……さまざまなテーマを内包しながら物語は疾走する。 そもそも、なぜ人間はスポーツをするのか。 そんな根源的な問いが胸に迫ってくる、まったく新しいスポーツ小説の傑作。 最終的に仲島はSA指定を捨て、新大会に参加。誰の束縛も期待も受けず、自分のためだけに走る事を選び、全てから解放された中で走るシーンで完。

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2018/10/12

金メダルをとって引退した元・柔道金メダリストの沢居弘人。成長著しい高校生ランナー・仲島雄平。彼らの友人。ライバル。引退と現役続行の狭間で頑張る選手たち。いろんな立場の人たちの気持ちが描いてあって、読み応えがあった。なぜ人間はスポーツをするのかだけれど、スポーツでなくても、好きな何...

金メダルをとって引退した元・柔道金メダリストの沢居弘人。成長著しい高校生ランナー・仲島雄平。彼らの友人。ライバル。引退と現役続行の狭間で頑張る選手たち。いろんな立場の人たちの気持ちが描いてあって、読み応えがあった。なぜ人間はスポーツをするのかだけれど、スポーツでなくても、好きな何かを見つけて頑張っている人なら、共感できる部分も多いのではないかなぁと思って興味深く読みました。彼の本は初めてだったけれど、他の本も読んでみたいな。

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2017/08/17

堂場さんのアナザーフェイスシリーズにハマって読んでいたのですが、図書館で見かけて陸上好きなので読んでみたくなりました。 スポーツ選手のモチベーションってすごい大切なんですね。才能があって、それを発揮できるだけの素晴らしい環境を用意されても。ものすごく贅沢な気がするけど、でもスポー...

堂場さんのアナザーフェイスシリーズにハマって読んでいたのですが、図書館で見かけて陸上好きなので読んでみたくなりました。 スポーツ選手のモチベーションってすごい大切なんですね。才能があって、それを発揮できるだけの素晴らしい環境を用意されても。ものすごく贅沢な気がするけど、でもスポーツってそういうものじゃないんですよね。だからこそ、観る者も魅了されるんですけど。 箱根駅伝を書いた物もあるようなので、読んでみたいです。

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2017/04/10

+++ 五輪柔道金メダリストの沢居弘人は、スポーツ省から、国の特別強化指定選手「SA」の陸上選手・仲島雄平のサポートを命じられる。仲島は実力はあるもののメンタルが弱いという致命的な弱点があった。「金メダル倍増計画」を掲げ莫大な予算でアスリートを管理育成する国で、選手は何を目的に戦...

+++ 五輪柔道金メダリストの沢居弘人は、スポーツ省から、国の特別強化指定選手「SA」の陸上選手・仲島雄平のサポートを命じられる。仲島は実力はあるもののメンタルが弱いという致命的な弱点があった。「金メダル倍増計画」を掲げ莫大な予算でアスリートを管理育成する国で、選手は何を目的に戦うのか。オリンピック、ドーピング問題、引退後の人生設計…現代スポーツ界が抱える様々なテーマを内包して物語は疾走する!! +++ オリンピックで金メダルを増産するために、スポーツ省があらゆる手を尽くす時代の物語である。有望な選手を早くから囲い込み、税金をつぎ込んで贅沢な環境を提供し、高度なトレーニングを受けさせる代わりに、始終監視下に置かれ、決められたレールから外れるとSA指定を外され、さらにそれまでの経費を返済しなければならないという契約に縛られている。金メダルの最有力候補としてSAに選ばれた陸上選手・仲島は、実力には目を瞠るものがあるが、メンタルが弱すぎるため、手厚いサポートがつけられる。仲島の速く走りたいという本能的な欲求と、オリンピックの金メダルというお仕着せの目標のための走ること以外のわずらわしさ、などなど、さまざまな問題を絡めながら、オリンピックの在り方から、選手自身の人生の選択まで、考えさせられることの多い一冊である。

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2017/11/09

ハードになってきた仕事の合間に読めば気分転換になるかと思って 手に取った本だったが、読むのにずいぶんかかってしまった。 内容紹介は、 とても詳しいのをすでにまーちさんがレポされているので 私は詳しい内容は、割愛する。 早い話、日本の政府内に 世界に通用するスポーツ選手を育てる...

ハードになってきた仕事の合間に読めば気分転換になるかと思って 手に取った本だったが、読むのにずいぶんかかってしまった。 内容紹介は、 とても詳しいのをすでにまーちさんがレポされているので 私は詳しい内容は、割愛する。 早い話、日本の政府内に 世界に通用するスポーツ選手を育てる「スポーツ省」という省ができ 各スポーツ界からの選りすぐりアスリートたちを そこのお役人たちがスカウトして、強化練習をするというもの。 気が弱いが今後が期待されるタイムを持つ 陸上選手・仲島は、このスポーツ省の選手に選ばれ 日夜練習に励むが、 次第にその指導に縛られた生活に押しつぶされそうになっていく。 そんなとき、 アメリカの大手IT会社がゲーム感覚で参加できる大会を計画。 オリンピック並みの選手が気軽に参加できる大会だという。 仲島が本当にライバルとして肩を並べて走りたい相手も その大会に参加すると知り、仲島は一大決心をする。 本当に走るのが好きな選手は、 フリーで走っている方が楽しいのだろうと思う。 オリンピックの金メダルを目指すだけのため、 一度しかない青春の貴重な時間を 監視付きの練習時間のみに当てられたのでは 「自分は走る機械か? 何のために走るのだ」 と思っても仕方がないだろう。 スポーツは誰のためでもない。 自分のために、または 自分が楽しんでやれればいいのではないかと思った。

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2017/01/07

オリンピックで金メダルを取ることを目標に、練習、試合、私生活までも管理されるシステムの中で生きる様々な人々。次回オリンピックを目指す強化選手、金メダル獲得者の元選手、怪我のためにオリンピックを断念した者、官僚、家族など立場の違う人々が読者に分かりやすく描かれている。かけっこで一等...

オリンピックで金メダルを取ることを目標に、練習、試合、私生活までも管理されるシステムの中で生きる様々な人々。次回オリンピックを目指す強化選手、金メダル獲得者の元選手、怪我のためにオリンピックを断念した者、官僚、家族など立場の違う人々が読者に分かりやすく描かれている。かけっこで一等を取ることがただただ嬉しかった幼い日、あのどきどきを感じたい思いで走ってきた彼は、そんなシステム化された日々に違和感を感じていた。一方、金メダルのためならそれも普通のことだと信じ迷いのないかつて柔道金メダルを授賞の彼のメンタルコーチ。全く異なる2人。そんな2人が同じレールの上に乗るとき。一気に読める本。

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2016/06/15

スポーツとは何か、アスリートとは、ということを問いかけてくるとてもいい作品だった。 現代のスポーツに対しての批判ともいえる。 スポーツというのは誰しもがはじめは純粋に楽しくてやり始め、好きだからこそ強くなりたいと願い努力するもののはずだ。 大会の試合も楽しさはあったが、練習でレギ...

スポーツとは何か、アスリートとは、ということを問いかけてくるとてもいい作品だった。 現代のスポーツに対しての批判ともいえる。 スポーツというのは誰しもがはじめは純粋に楽しくてやり始め、好きだからこそ強くなりたいと願い努力するもののはずだ。 大会の試合も楽しさはあったが、練習でレギュラーメンバーであるかなど関係もなく、みんなでやった試合は、本当に楽しかったと私も記憶している。純粋にそのスポーツが好きなのに、色々な違う要因で辞めてしまう人がいるのは本当にもったいない。 勝つとか負けるとか、そういう問題じゃないんだなスポーツは、と改めて思った。 市民ランナーが活き活きとしているのは、そういうことなのかもしれない。

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2016/04/18

スポーツは誰のためのものか? 市民ランナーの自分にとっては、間違いなく自分の為、達成感や仲間との繋がりのため。 走りたい時に走りたい所を走りたい速度で。 でも、トップアスリートやプロはそういう訳にはいかない。好きだったはずのスポーツが足かせになっていく。 そんなアスリートの世界を...

スポーツは誰のためのものか? 市民ランナーの自分にとっては、間違いなく自分の為、達成感や仲間との繋がりのため。 走りたい時に走りたい所を走りたい速度で。 でも、トップアスリートやプロはそういう訳にはいかない。好きだったはずのスポーツが足かせになっていく。 そんなアスリートの世界を描いてくれた面白い作品だった。

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2015/01/25

2015/1 何事においても中途半端なストーリー。主人公の行く末も脇役も浅い印象。熱い小説も多い人気作家さんですがチョット…

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2014/10/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

独走は10000mの話。 国の代表として育てられることに違和感を感じる主人公が、本当の自分の走りとは何か? を考え、葛藤していく様子が、淡々とした筆致で描かれている作品です。 同じランナーとして、記録を狙うランナーとして、共感する部分が多かったです。 そして、最後には自由とは何か?を考えさせられるものでもありました。 君は自由なのか?というラストの文が非常に印象的に終わります。 陸上の純粋面白さが分かる作品だと思います。

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