ミツバチの会議 の商品レビュー
高知大学OPAC⇒ http://opac.iic.kochi-u.ac.jp/webopac/ctlsrh.do?isbn_issn=9784806714620
Posted by
ミツバチが次の世代の女王蜂に巣を明け渡すために、新しい巣を作るときに最適な場所を見出すときのミツバチの行動を観察し、その詳細を1冊の本にまとめたもの。 ミツバチは集団でしか生きられないので、次の巣を安全な場所に造らなければならない。しかし、この安全な巣の条件というのは結構複雑で、...
ミツバチが次の世代の女王蜂に巣を明け渡すために、新しい巣を作るときに最適な場所を見出すときのミツバチの行動を観察し、その詳細を1冊の本にまとめたもの。 ミツバチは集団でしか生きられないので、次の巣を安全な場所に造らなければならない。しかし、この安全な巣の条件というのは結構複雑で、それを多くのハチたちがほうぼうを探しながら、最終的には1か所に決めて、みんなで巣つくりをする。新しい巣に移るのは1万匹。人間ではとても1か所には決まらない。著者のトーマス シーリーは、巣箱をつくるなどしてハチの行動を詳細に観察し、次の巣が決まるまでのプロセスを解き明かしている。研究はこうあるべきという見本のようなものだ。 副題にある「まぜ最良の意思決定ができるか」は、人間の意思決定と比べてしまいそうだ。本文でも、意思決定集団が複雑な問題に直面した時に、同様に幅広い選択肢から選べるようにするために、どうしたらいいか?という問いに対して、ミツバチの集団行動から基本的なメカニズムを参考にできると考えているのは興味深い。 時間があるときにじっくり読むことをお勧めします。
Posted by
ミツバチは常に最良の意思決定ができるのに人間は必ずしもそうではない。ミツバチは自分が属する集団が滅びると、自分ひとりでは生きていけないので集団の生存を最優先に行動する。そこには自分の欲のようなものは働かない。集団としての意思決定は、本書が示すように民主的なプロセスによって成される...
ミツバチは常に最良の意思決定ができるのに人間は必ずしもそうではない。ミツバチは自分が属する集団が滅びると、自分ひとりでは生きていけないので集団の生存を最優先に行動する。そこには自分の欲のようなものは働かない。集団としての意思決定は、本書が示すように民主的なプロセスによって成される。それに加えて他の集団と争うことはないのだろう(本書では未提示)。翻って、人間は集団ごとに利害は違うし、利害が一致した集団であっても一人の権力者の意志が優先されたり、十分な議論が成されずに強制採決に至ったりする。愚かな人間がいる。
Posted by
冗長。☆1 ミツバチのコロニーが分蜂し、新たな巣を作るのに適した場所を探すために数百匹の探索蜂が飛び出し、一匹につき平均10程度の巣の候補地を見つけてくる。そしてそれをコロニーの仲間に伝えるのだが、その中で最適な巣についてコロニーの蜂全てのコンセンサスを得るような民主主義的な集...
冗長。☆1 ミツバチのコロニーが分蜂し、新たな巣を作るのに適した場所を探すために数百匹の探索蜂が飛び出し、一匹につき平均10程度の巣の候補地を見つけてくる。そしてそれをコロニーの仲間に伝えるのだが、その中で最適な巣についてコロニーの蜂全てのコンセンサスを得るような民主主義的な集団意思決定行動を取る。 これは人間とは違い「一元的民主主義」という一致した利害を持ち、好みを同じにする個体が参加しているから可能である。 対して人間の集団においては多くの場合「対立的民主主義」だ。相反する利害と異なる好みを持つ者が各々の意図を持って行動する。
Posted by
西洋ミツバチの巣別れである分蜂行動における集団意思決定方法。時間制約があるなかで如何にして最良の決定をし、1万匹を超える集団が如何にしてひとつの行動を取れるか。 多くの賛同者を最初に得た意見が通る。
Posted by
- 1
- 2