検察側の罪人 の商品レビュー
検事の仕事について考えさせられる作品。 二人の検事が主人公。一人は任官5年目で東京地検・刑事部に配属された沖野、もう一人は沖野の司法修習時代の検察教官で沖野が弁護士希望から検事志望になったきっかけとなった人物・最上。沖野が配属された刑事部の本部係として再会する。 ある強盗殺人...
検事の仕事について考えさせられる作品。 二人の検事が主人公。一人は任官5年目で東京地検・刑事部に配属された沖野、もう一人は沖野の司法修習時代の検察教官で沖野が弁護士希望から検事志望になったきっかけとなった人物・最上。沖野が配属された刑事部の本部係として再会する。 ある強盗殺人事件を最上と関わることになる沖野。その犯人として挙げられたのが最上には忘れられない人物だったことから物語があらぬ方へ進み、二人の人生まで狂わせていくことになる。 検事は犯罪を犯した人間の罪を明らかにし、その罪に見合った罰を決める。犯罪者たちの中にはきちんとその罪を悔い改めようとしている人もいれば、反省もなく、時には時効まで逃げ延びている者もいる。日々犯罪者と関わる中で、被害者やその遺族の思いに触れ、犯人に罪を償わせることの大切さを実感している検事だからこそ、時効まで逃げ延びた犯罪者を許せない気持ちはわかる。でも一方で、冤罪を生んでしまうこともあり、それによって一人の人間の人生を狂わせることもあるのだと言うこともしっかりと受け止めてほしいとも思う。 ラスト、この事件のせいで人生を狂わされた二人だが、そんな二人にも支えになってくれる家族・恋人・友人がいることが救いだろうと思えた。
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好きな作家だから読んだもののノンフィクションとフィクションの差だろうけど、小説だと鬼気迫る物みたいのが物足りない。検察と言う国家権力の犠牲になった人たちの書物は読めるけど、検察内部は結局小説にしかできないもんね。辞めても殆ど書けない。郷原弁護士の協力のもと出来た小説らしいが、読ん...
好きな作家だから読んだもののノンフィクションとフィクションの差だろうけど、小説だと鬼気迫る物みたいのが物足りない。検察と言う国家権力の犠牲になった人たちの書物は読めるけど、検察内部は結局小説にしかできないもんね。辞めても殆ど書けない。郷原弁護士の協力のもと出来た小説らしいが、読んでてそう思った。この本に正義とは?と出てくる。サンデルが散々伝えているけど、正義はそれぞれの立場によって全く異なるのだけど、ちょっとこの作品はその事を伝えるには弱い気がする。もっともっと心の葛藤の描写を強く書いて欲しかったな。ただ日本の警察、検察は優秀なんて思ってる人には読んでもらいたい。検事が人を殺めるのは極端だけど、調書取る様なんてまさにこんな感じだと思う。
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・・・後味が最悪・・・。なんでこんなオチにしちゃうのかと思わせるくらい最悪・・・。 ダークな気持になっちゃいます。落ち込んでるときに読んじゃダメ~(って俺のことだよ!!)。 ああああああああ。諏訪部の気持ちを無にすんな!! 沖野のバカ!! お前なんか、何やったってダメだよ!!! 橘もバカ。。。沖野は青臭い無能力者なんだからww、あんたが旦那を食べさせるべきなのにw公務員やめやがって・・・。もう駄目だな。汚い人間しかこの世の中渡っていけないのよね。・・・ふうう。・・・・最悪な読後感・・・。
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久しぶりの雫井作品でしたが、重いテーマを扱った作品で読み応えありました。 現行法下においての正義とは何かを考えさせられる。 正義であるはずの、正義でなくてはならない検察というものが道を踏み外したら、、。 タイトルが素晴らしいですね。 最上、沖野、果たしてどちらの正義が正しいのかは簡単には答が出せない。 最上の動機が弱いようにも思う。 決して後味の良い終わり方では無かったけれど、個人的にはこの閉じ方は良かったと思います。 「正義とはこんなにいびつで、こんなに訳の分からないものなのか」というこの言葉が胸に突き刺さる。
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最上検事の教え子、沖野は捜査本部事件担当となる。 そして、老夫婦刺殺事件が起き2人が担当する事に。 「自分は何をしたかったのか」沖野の苦悩。 読み進める中、最上検事の思いに共感したり、 沖野検事の苦悩に悲しくなったりと、 自分の思いも、あちらこちらへと揺れる。 未だにまとまらない...
最上検事の教え子、沖野は捜査本部事件担当となる。 そして、老夫婦刺殺事件が起き2人が担当する事に。 「自分は何をしたかったのか」沖野の苦悩。 読み進める中、最上検事の思いに共感したり、 沖野検事の苦悩に悲しくなったりと、 自分の思いも、あちらこちらへと揺れる。 未だにまとまらない・・。 正義ってなんだろう。 すっきりとは終わらない。 色々と考えさせられる作品。
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☆5こは贔屓目かなとは思ったのですが、冤罪はこうして作られるという過程が詳細で、現実の冤罪事件に目を向けて欲しいという願いも込めて5こです。 正義とは何かになやむ青年が登場しますが、正義は正義と貫いてほしかったところです。
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いやぁ、面白かった。ページを捲る手が止まらず久しぶりに夜更かし。 新人検事沖野が自らの職を辞してまで信念を貫き、冤罪から救った相手は下卑た殺人犯で、代わりに裁いたのはかつて厚い信頼を置いていた先輩検事だった。 松倉逮捕以後沖野自身の信念・正義感と、検察という組織での役割の間で葛...
いやぁ、面白かった。ページを捲る手が止まらず久しぶりに夜更かし。 新人検事沖野が自らの職を辞してまで信念を貫き、冤罪から救った相手は下卑た殺人犯で、代わりに裁いたのはかつて厚い信頼を置いていた先輩検事だった。 松倉逮捕以後沖野自身の信念・正義感と、検察という組織での役割の間で葛藤し煩悶する様が、張りつめた空気感と共に伝わってくる。 最上が最後に述懐しているが、彼の最大の罪は検事として輝く未来ある沖野を苦しめ、天職だったであろうその仕事に絶望を抱かせたことだ。最上は(歪んではいるが)自身の正義を貫き悔いは残らないだろうが、どこにも救いが無い沖野の心はどうすればいいのだろう?
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面白くて一気に読んだ。検察の強引な取り調べ、冤罪、時効事件、罪とその報い、正義とは…いくつもの重厚なテーマを盛り込みつつも最後のページまで息切れすること無く展開される練りこまれた筋書きが素晴らしい。一見冗長なような描写もきちんと回収されていて見事。追う者が追われる者となるあたりも...
面白くて一気に読んだ。検察の強引な取り調べ、冤罪、時効事件、罪とその報い、正義とは…いくつもの重厚なテーマを盛り込みつつも最後のページまで息切れすること無く展開される練りこまれた筋書きが素晴らしい。一見冗長なような描写もきちんと回収されていて見事。追う者が追われる者となるあたりもスリリング。ラストでまさか松倉は共犯なんじゃ…って想像したけど、流石にそれはなかった。
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何が正義で何が悪かを考えさせられる作品です。 最上の気持ちは多少理解出来ますが、だからといって無駄な殺人を犯して松倉に罪を被せるというのは最善の策だったのか疑問に思います。読者を説得させる為にも、彼の心理を深く掘り下げて欲しかったです。 他にも現実として見ると根本的に無理な点が沢...
何が正義で何が悪かを考えさせられる作品です。 最上の気持ちは多少理解出来ますが、だからといって無駄な殺人を犯して松倉に罪を被せるというのは最善の策だったのか疑問に思います。読者を説得させる為にも、彼の心理を深く掘り下げて欲しかったです。 他にも現実として見ると根本的に無理な点が沢山ありましたが、ストーリー自体はとても面白いですし、ラストの無情感も印象的でした。
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中盤から後半にかけての展開は読みごたえ抜群。 ハラハラした。 どこからどう間違ったのか、 検察の内部事情に精通していることは分かったが、 殺人を犯すまでの心理状態を表現しきれてないと思った。 作中の表現だと、これだけの理由でリスクを負って 検事という立場で殺人まで犯すのかな…と思...
中盤から後半にかけての展開は読みごたえ抜群。 ハラハラした。 どこからどう間違ったのか、 検察の内部事情に精通していることは分かったが、 殺人を犯すまでの心理状態を表現しきれてないと思った。 作中の表現だと、これだけの理由でリスクを負って 検事という立場で殺人まで犯すのかな…と思った。
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