いのちの木 の商品レビュー
2024.7 市立図書館 読み聞かせ(5分弱) キツネとの思い出を語るところは、アナグマが出てくる「わすれられないおくりもの」と似ているけれど、「いのちの木」となっていくところは独創的。
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「忘れられないおくりもの」に似ているなと思った。 思い出を話しているうちにそこに芽が出て大きな木になった。 その木はそれぞれの心の中に生き続けているキツネの生きた証。 目には見えなくても皆の心に木はあると思う。 私の心の中にも。 あの子の心の中にも。 いつか…いつか、あの子とご家...
「忘れられないおくりもの」に似ているなと思った。 思い出を話しているうちにそこに芽が出て大きな木になった。 その木はそれぞれの心の中に生き続けているキツネの生きた証。 目には見えなくても皆の心に木はあると思う。 私の心の中にも。 あの子の心の中にも。 いつか…いつか、あの子とご家族の悲しみが癒えたら、その時そっとプレゼントしたい。 私の心の中にも生きてるよって伝えたい。
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年を取った森のキツネが、お気に入りの場所でそっと息を引き取りました。仲良しの動物たちが集まって来て、キツネを悼みます。ここでみんなが泣き崩れて悲しむのではなく、「ほほえみながら」楽しかったこと、好きだったもののこと、キツネがくれた思い出を語り合うのです。すると、オレンジ色の芽が…...
年を取った森のキツネが、お気に入りの場所でそっと息を引き取りました。仲良しの動物たちが集まって来て、キツネを悼みます。ここでみんなが泣き崩れて悲しむのではなく、「ほほえみながら」楽しかったこと、好きだったもののこと、キツネがくれた思い出を語り合うのです。すると、オレンジ色の芽が…。 そうか、世を去った魂が望むのは、微笑みながら思い出を語り合ってもらい、残されて生きるものを支えることなんだ。死別した家族や友人のことを思うと、何年経っても悲しいけれど、思い出がたくさんあるから、生きる支えにさせてもらいましょう。
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※このレビューにはネタバレを含みます
……森にすむひとりひとりにとって、キツネは特別でした。 やがてキツネは旅立ち、みんなにとっての特別な存在になったのです。 いてくれたら あったかい。 いなくなっても あったかい。 キツネはここにいます。 ずっと。 大好きな場所で、キツネは旅立っていきました。 キツネを愛していた森の仲間は、哀しみにくれます。 やがてキツネとのあたたかい時間を、みんなでもちよるうち、 ただ痛いだけだった哀しみは、変化していきました。 そしてキツネが横たわっていた場所から、 キツネと同じ色の芽が出てきました。 みんなのキツネへの気持ちが、 水となっておひさまの光となって……、 やがて大きな大きな木になりました。 そして、また、ひとりひとりにとっての特別な存在へと……。 誰しも、愛する人との別れを、少なからず経験していくものですね。 たいせつな存在が、それまでとかたちを変え、 目の前からすっかり消えてしまったように感じたとき、 それは、どれだけ心に深くおもりをもたらすかしれません。 それはどうしたって避けがたいことだけれど、 その人のことを感じたとき、想ったとき、語ったとき、 その人は、もう、すぐそばにいるのかもしれません。 命のあたたかみが、まっすぐに伝わってくるイギリスの絵本作品を、 (作家はドイツの方です) 森山京が、これ以上にない美しい日本語で語ります。 美しい木に逢いにきてください。 内容(「BOOK」データベースより) もりにすむひとりひとりにとって、キツネはとくべつでした。やがてキツネはたびだち、みんなにとってのとくべつなそんざいになったのです。いてくれたらあったかい。いなくなってもあったかい。キツネはここにいます。ずっと。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) テッケントラップ,ブリッタ ドイツ・ハンブルグ生まれ。ロンドンのセントマーティンズ・カレッジ・オブ・アート、ロイヤル・カレッジ・オブ・アートで学ぶ。夫と息子とベルリンで暮らしている 森山/京 東京都生まれ。『こりすが五ひき』で講談社児童文学新人賞佳作に入選。『きいろいばけつ』ほかの「きつねのこシリーズ」で路傍の石幼少年文学賞を、『あしたもよかった』で小学館文学賞を、『まねやのオイラ旅ねこ道中』で野間児童文芸賞を、『パンやのくまちゃん』でひろすけ童話賞を、『ハナと寺子屋のなかまたち』で赤い鳥文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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年老いたきつねが死んでしまったあとのお話。 いのちの大切さ、死んでしまったあとも終わりではない。 心温まる話
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1ページ目。表紙を何度も確認してしまった。 読み進めるうちにキツネの存在感が大きくなり愛情に包まれていく。とても胸が熱くなる一冊。 絵がとても暖かいです。
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喪失とは、悲しいもの。だけど、生きる糧にもなりうるというある意味矛盾したようなロジックが、心打たれました。生を受けたからには必ず遭遇する別れの時のためにずっと心に留めておきたいと思う。聖心女子初等科のおすすめ本ということで手に取りましたが、これをお勧めする学校のセンス、思慮深さは...
喪失とは、悲しいもの。だけど、生きる糧にもなりうるというある意味矛盾したようなロジックが、心打たれました。生を受けたからには必ず遭遇する別れの時のためにずっと心に留めておきたいと思う。聖心女子初等科のおすすめ本ということで手に取りましたが、これをお勧めする学校のセンス、思慮深さは素晴らしいと思いました
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〝森にキツネがいました。仲間の動物たちと幸せに暮らしてきましたが、だんだんと年をとり、からだが弱ってきました...ある日キツネは、森の空地へ独りで出かけて行き、お気に入りの場所で、大好きな森の景色を眺めたあと、体をそっと横たえました。瞼を閉じ、ゆっくりと息を吐きました...キツネ...
〝森にキツネがいました。仲間の動物たちと幸せに暮らしてきましたが、だんだんと年をとり、からだが弱ってきました...ある日キツネは、森の空地へ独りで出かけて行き、お気に入りの場所で、大好きな森の景色を眺めたあと、体をそっと横たえました。瞼を閉じ、ゆっくりと息を吐きました...キツネの目は、二度と開きませんでした〟・・・キツネを愛した森の仲間たちは、キツネと過ごした幸せだった時間を語り合う。ただ痛いだけだった哀しみの場所、キツネが最後に横たわった場所から、キツネと同じ色の芽が出てきて...。こころ癒されます。
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亡くなったの人のことを皆で思い語り合う時間が、残された人の心を癒やしていくのは事実だと思います。この絵本はそれを木という目で見える形にして表していて、やがて大きな木になりみんなの心の支えとして寄り添い生き続けています。 優しい気持ちになれる寂しくも温かい話なのですが、物語では木に...
亡くなったの人のことを皆で思い語り合う時間が、残された人の心を癒やしていくのは事実だと思います。この絵本はそれを木という目で見える形にして表していて、やがて大きな木になりみんなの心の支えとして寄り添い生き続けています。 優しい気持ちになれる寂しくも温かい話なのですが、物語では木に住み込んでしまい、ほかの仲間たちにも同じように命が終わる日がくるのにその時同じようにできないのでは?と複雑に感じてしまいました。考えすぎですが、個人的には木になるところで終わって欲しかったです。
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