さようなら、オレンジ の商品レビュー
ワタシには文句無しの星5つです♪皆さんの評価が平均点あまり高くないので少し気になっていたけどいきなりガツンと来た!何なんだ?凄い迫り方で参りました!テーマは言語の可能性と限界ですけど、限界なんて実は無いのだよ と言われてしまった! 舞台はオーストラリアでアフリカ難民で教育も受け...
ワタシには文句無しの星5つです♪皆さんの評価が平均点あまり高くないので少し気になっていたけどいきなりガツンと来た!何なんだ?凄い迫り方で参りました!テーマは言語の可能性と限界ですけど、限界なんて実は無いのだよ と言われてしまった! 舞台はオーストラリアでアフリカ難民で教育も受けられなかった女性と高い知的レベルだけど表情も会話も平板な日本人女性が英語教室で出会い無二の友になって行く。二人共に思わぬ辛苦が待ち受けていたが、徐々に徐々に克服していく。 韓国語学習10年以上になるけどもう少し真剣に勉強してきたら、もっと自在にかの国の皆さんと色んな意見や心情を交換できたんだろうなぁ‼️でもまだ遅くない ですよね♪
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同じ国、同じ言葉。同じであることに安心し、生きる私たち。今使っている言葉が、アイデンティティだなんて思いもしない。だってみんな“同じ”だから。その言葉の中で守られて生きているなんて、気付きもしないのだ。 そんな、自分を守ってくれる国を捨ててまで、異国に逃げなければいけなかったサリ...
同じ国、同じ言葉。同じであることに安心し、生きる私たち。今使っている言葉が、アイデンティティだなんて思いもしない。だってみんな“同じ”だから。その言葉の中で守られて生きているなんて、気付きもしないのだ。 そんな、自分を守ってくれる国を捨ててまで、異国に逃げなければいけなかったサリマ。今までの普通が、異質になる。不安。恐怖。それでも、生きるために、子供たちを守るために、立ち向かわなければならない壁。 どれだけ高い壁だったのだろう。簡単に飛び越えられるものではなかったことは確かだ。それでもひたむきに母国と自分自身、そして今置かれている環境に向き合い続けたサリマの強さ。国に関わらず、誰しもに響くものがあったはず。 自分の国を、日本の言葉を、日々大切にして生きていきたいと思った。
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オーストラリアに移り住んだアフリカ難民・サリマ。人種、肌の色、言葉、これらが違うことで異国で普通の生活が出来ないつらさが溢れた物語で占められているような感じだったが、読み進めるうちに希望に包まれていき、心が穏やかになるのが分かる作品だった。 特に、サリマが下の息子の授業でアフリカ...
オーストラリアに移り住んだアフリカ難民・サリマ。人種、肌の色、言葉、これらが違うことで異国で普通の生活が出来ないつらさが溢れた物語で占められているような感じだったが、読み進めるうちに希望に包まれていき、心が穏やかになるのが分かる作品だった。 特に、サリマが下の息子の授業でアフリカでの出来事を話すところから夫と離婚し2人の息子を連れて行く中、下の子がサリマのところに残った場面は涙と笑顔が込み上げてきました。 2014年の本屋大賞ノミネート作品ということで読みましたが出会えてとても良かった一冊です。
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2014.5/15 戦火に追われ母国ではない地で生きるしかない主人公の姿は、日々精神的な異邦人感とでも呼べばいいのか、そんなものを感じている自分と重なり、のめり込むように読まされた。
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最初、背景がよくわからず、半分くらいまでは読むのに苦労したけど、後半は一人一人のキャラクターも、彼女たちの力強さも加わってよかった。 タイトルと本の厚さからは想像できない内容ですが、なかなか良い本でした。 2017.12.24
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難民サリマの悲喜、厭世、矜持、希望を織り交ぜて、彼女が心理的葛藤の中で自分を見出し、成長していく姿を著す。新たな環境に放たれて、女性として自活することの困惑が自信へと変じていく様が心に響く。対して、サユリの手紙は何なんだろう。家庭生活の愚痴、夫への半端なわだかまり、そんなのを長々...
難民サリマの悲喜、厭世、矜持、希望を織り交ぜて、彼女が心理的葛藤の中で自分を見出し、成長していく姿を著す。新たな環境に放たれて、女性として自活することの困惑が自信へと変じていく様が心に響く。対して、サユリの手紙は何なんだろう。家庭生活の愚痴、夫への半端なわだかまり、そんなのを長々と記した手紙を頻繁に読ませられるジョーンズ先生は、真にお気の毒である。自己研鑽するに決して不幸な立場とは思えません。単純にサリマの物語で良かった。
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異国の地オーストラリアで出逢った、二人の女性の友情の物語。 アフリカからの難民のシングルマザーの女性と、夫の仕事の都合で移住してきた日本人女性。 共に肌の色等による人種差別や言語が伝わらない不自由さに悩む。 様々な困難にぶつかるが、徐々に「知らない事への恐怖」が「知る事の歓び」へと変わっていく。 国籍や人種、自分の境遇を決して言い訳にしない、そんな強い彼女は素晴らしい! オレンジ色のおひさまに向かって、永遠の願いや祈り、希望を力強く誓う彼女から、未だ異国の地に住んだことのない私も、温かな勇気をもらったように思う。
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形式が面白かった。同じく在外の身で、色々と自分自身と重ねられるところもあった。今住んでいるカナダはシリアなどからの移民を多く受け入れているし、アジアの移民も多い。一人一人の物語を伝えてあげたい気持ちになる。
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あらすじ オーストラリアの田舎町に流れてきたアフリカ難民サリマは、夫に逃げられ、精肉作業場で働きつつ二人の子どもを育てている。 母語の読み書きすらままならない彼女は、職業訓練学校で英語を学びはじめる。 そこには、自分の夢をなかばあきらめ夫について渡豪した日本人女性「ハリネズミ」との出会いが待っていた。 祖国と移住先の違いにとまどいながらも、淡々とできることをできうる限りこなしていく、自分というものをしっかり持った難民がオーストラリアの住民であると自覚するまでの話。 「○○を××で買う」のに夢中な同僚に違和感を抱き、「何か違う」と感じるサリマに共感する。自分も「○○を××で買う」に嫌気をさしながら、「○○を××で買う」に流されているのを感じているから、考えさせられた。
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本屋さん大賞第4位、太宰治賞受賞。それだけの知識しかなかった。読みやすい系の純文学なんだろうなと、それだけで手に取る。 パーカーの「愛と名誉のために」系の、底まで堕ちた人間が「これじゃいかん」と這い上がっていく成長小説が大好きである。やり直しが効くということは、俺にとって一番夢を与えてくれる希望である。 この作品には、アフリカで底を見てきた女性と、英文学を志し挫折した女性を軸に話が進む。ステージこそ全く違うが、二人とも這い上がるために自分の手と足と頭脳を使って苦闘する。働くこと、英語を習得すること、家族や家庭のこと…それらに正面から対峙する二人の姿が俺に希望を与えてくれる。 後半、ご都合主義とも安易に流れるとも思えるくらいのスピードで物語が好転していく。 ちょっと粗いな、とも思ったが、現実だって何かをきっかけにとんとん拍子に事態が好転していくことがある。そういう時の幸福感を疑似体験させてくれているのではないかと思い直した。贔屓目かも知れんがそれくらい物語に肩入れできたということ。 予備知識なく手に取った作品だが、読んで良かった。
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