傷だらけの店長 の商品レビュー
『あなたは好きなことを仕事にしたいですか?』 ……私はイエス。だからこそ足かけ6年、書店員をやっています。今でも本が大好きな気持ちはまったく揺らぎません。むしろ強くなりました。 でも働いていれば、他の部分でうんざりする所も出てくるわけで。 本書のリアルすぎる描写に考え込んでしまい...
『あなたは好きなことを仕事にしたいですか?』 ……私はイエス。だからこそ足かけ6年、書店員をやっています。今でも本が大好きな気持ちはまったく揺らぎません。むしろ強くなりました。 でも働いていれば、他の部分でうんざりする所も出てくるわけで。 本書のリアルすぎる描写に考え込んでしまいました。
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「文芸」の世界で生きてる人って自分は特別な人種だと思ってるのかもしれないが、他の業界同様に資本や市場の論理に抗えるわけもなく、そのジレンマに苦しむのかもしれない。業界関係者の人はそれなりに共感して読めるのかもしれなしが、そうでない人にとってはどこにでも転がっている小売業の当たり前...
「文芸」の世界で生きてる人って自分は特別な人種だと思ってるのかもしれないが、他の業界同様に資本や市場の論理に抗えるわけもなく、そのジレンマに苦しむのかもしれない。業界関係者の人はそれなりに共感して読めるのかもしれなしが、そうでない人にとってはどこにでも転がっている小売業の当たり前の話で、「だからどーした?」ってなるような。もう街のCD屋は姿を消したし、本屋も時間の問題だと思う。家電量販店ですら10年後にはなくなってるかもしれないし。 書店閉鎖モノとして読むなら「松丸本舗主義 奇蹟の本屋、3年間の挑戦」の方が面白い。日本一の読書家の企画による日本一の立地であっても3年で潰れるのが書店である。
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書店で働いたことがあるので 自らの傷をえぐるような読書体験。 読み始めて、何で読んでいるんだろう。 私は読まなくてもよく知ってる世界じゃないですか・・ でも、店長がどうなるのか読み続けた。 みんながみんな、こんなじゃないんだろうけど 書店で働いたら、「あるある~」ということも多いんじゃないだろうか。 「本屋は楽でいいね~」とかありえないし・・ そして万引き・・やめて。 本屋だけじゃないけど、万引きて言葉のせいで、軽く考えているのなら大間違いです。 やめて、本当に。 万引きをやったことがある人、万引きを軽く考えている人、読まないだろうな~。読んで欲しいなあ。 本が好きすぎるだけの人は書店員以外の職がいいと思う。 図書館員もしかり。
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本屋さんの実情が知れてよかったですねぇ…それに著者の文章が良い! 簡潔にして明瞭ですからスラスラ読めました…著者自身も本好きが高じて本屋さんに就職したみたいですから、やっぱし相当な読書量なんでしょうか…やっぱ読書量と文章力って比例関係にあるんですかねぇ…みたいなことを思いました。...
本屋さんの実情が知れてよかったですねぇ…それに著者の文章が良い! 簡潔にして明瞭ですからスラスラ読めました…著者自身も本好きが高じて本屋さんに就職したみたいですから、やっぱし相当な読書量なんでしょうか…やっぱ読書量と文章力って比例関係にあるんですかねぇ…みたいなことを思いました。 ヽ(・ω・)/ズコー ただまあ、少々熱血が過ぎて大事になりやしないか? とこちらが心配してしまう場面もありましたが…万引き少年への対処の仕方など…少々度が過ぎているかと思ったのですけれども、自分も本が好きで本屋で働いていたら…と考えるとあれくらいはしてしまうかもしれませんね… ←え?? 社畜死ね!! ヽ(・ω・)/ズコー まあ、そんなわけで良書でした…著者は本屋さんは辞めたのだけれども、やっぱし本との関わりは失いたくないみたいで、本に関するボランティア? みたいなことをしていると後書きで述べていましたね…僕も著者くらいの気概があれば就職なんて一発で決まるんですが、なかなか… ←は?? 社畜死ね!! ヽ(・ω・)/ズコー まあ、戯言はこの辺で…とにかく本屋業界について知りたいのならぜひご一読を…さよなら。 ヽ(・ω・)/ズコー
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この本を軽い気持ちで買ってしまった私は、読みはじめてヤバい本を買ったなと思った。最初から作者の思い気持ちがのしかかってくる。でもこの現実から目を背けられず、一気に読んでしまった。仕事は自分の興味のある分野でできるに越したことはないが、もちろん趣味ではない。愛する本を業とする苦悩が...
この本を軽い気持ちで買ってしまった私は、読みはじめてヤバい本を買ったなと思った。最初から作者の思い気持ちがのしかかってくる。でもこの現実から目を背けられず、一気に読んでしまった。仕事は自分の興味のある分野でできるに越したことはないが、もちろん趣味ではない。愛する本を業とする苦悩がとてもわかる。本好きが一度は憧れる書店員、本屋の経営、まだ子供のように憧れる私に現実がつきつけられた気がした。
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愛すべきコミック、「暴れん坊本屋さん」(久世 番子)で書店員さんの苦労は承知していたが、店舗を運営する立場にいた著者による本作はより現実的に書店経営の難しさを伝える。厳しい労働環境や競合店との攻防などの苦労話が多いが、本好きの常連客との交流や自身が薦める本が売れた時の喜びなど明る...
愛すべきコミック、「暴れん坊本屋さん」(久世 番子)で書店員さんの苦労は承知していたが、店舗を運営する立場にいた著者による本作はより現実的に書店経営の難しさを伝える。厳しい労働環境や競合店との攻防などの苦労話が多いが、本好きの常連客との交流や自身が薦める本が売れた時の喜びなど明るいエピソードには救われる。オンライン書店が確固たる地位を占め、電子書籍が台頭する今だからこそ本と書店を愛する店員さんがいる本屋さんには強い愛着を覚える。
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元書店アルバイトをやっていたけれど、アルバイトだったから、あんなに気楽に楽しめていたのだな、と。もちろん、この伊達さんのように憤ったりしたことも少なくないけれど、この著者みたいに書店員として苦闘の日々を送ることはなかったな〜。 でも、私も安い給料でも、全く不満がなかったし、「...
元書店アルバイトをやっていたけれど、アルバイトだったから、あんなに気楽に楽しめていたのだな、と。もちろん、この伊達さんのように憤ったりしたことも少なくないけれど、この著者みたいに書店員として苦闘の日々を送ることはなかったな〜。 でも、私も安い給料でも、全く不満がなかったし、「給料安くて可哀相」みたいなことを言う周りの人が理解できない、伊達さんの気持ちには同感。笑
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元書店員の赤裸々な経験談。とにかくこの店長さん、怒っている、愚痴っている、悲しんでいる。書店ならではのキツイ現実とその心情が充分に伝わって来てこちらも色々考えさせられますが、どんな職業でも理不尽な事や内外の軋轢等もろもろ似たり寄ったりじゃないでしょうか。現に自分も土日祝日無いし、...
元書店員の赤裸々な経験談。とにかくこの店長さん、怒っている、愚痴っている、悲しんでいる。書店ならではのキツイ現実とその心情が充分に伝わって来てこちらも色々考えさせられますが、どんな職業でも理不尽な事や内外の軋轢等もろもろ似たり寄ったりじゃないでしょうか。現に自分も土日祝日無いし、医療現場などの激務も聞き及んだりしますので、書店が特別とは思いません。が、この叫びは、それだけ純粋に真剣に本と本に纏わるものすべてに取り組んできた証だと、読む者に確実に伝わことでしょう。
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会社の近くに、とても好きな本屋さんがある。ここに行くと、他では出会えなかった本に出会えることが多い。 その理由がすこしわかった気がする。 ちょくちょくのぞいて、好きな本をうちに連れて行っ帰ろうと深く思った。
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書店の店長の厳しい現実を綴った実録本。 もともと、業界紙の新文化で連載していたものの単行本をベースにした文庫化。 厳しいと言われる街の書店ですが、その現実が綴られています。 逃れられない現実と、著者の理想とのギャップが見ててつらくなります。 救いが無い話ではありますが、出版に関わる人はこの現実を読んでおいたほうがいいと思います。
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