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あなたがいる場所 の商品レビュー

3.6

28件のお客様レビュー

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2024/06/11

やはり読みやすい。文章がスッと身体に入って来る感じ。痛みを持つ9つの短編に救いが有るとは言い難いラスト。光が見えるような見えないような感じなのだが、モヤモヤした気持ちにならないのは、共感する思いが有るからだろう。

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2024/03/06

沢木耕太郎さんの本は「春に散る」が良かったので興味があり読む。 9つの短編集で老若男女の主人公其々が織りなす個々の流れ行く生活の一部分を切り取った内容で特に何かを訴えてくるのでは無いが、其々の生活環境の中での感情と行動が書かれて読み手のさらっとした共感を誘う内容。 「天使のおやつ...

沢木耕太郎さんの本は「春に散る」が良かったので興味があり読む。 9つの短編集で老若男女の主人公其々が織りなす個々の流れ行く生活の一部分を切り取った内容で特に何かを訴えてくるのでは無いが、其々の生活環境の中での感情と行動が書かれて読み手のさらっとした共感を誘う内容。 「天使のおやつ」は、やり場のない状況からの行動は共感を持って切ない話しで最後の「クリスマス•プレゼント」の話は、ちょっと染みた。

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2023/06/26

人生の上り下り「思うようには行かない事」「よく世間ではある事」「大切なものを失う事」「裏切られる事」「懐かしく思う事」「悲しい出会いに会う事」「人を羨む事」「思い違いをする事」など誰もが遭遇する事に次の行動の選択に悩みを抱える。それをどのようにしたらより良いのかを考えさせられる「...

人生の上り下り「思うようには行かない事」「よく世間ではある事」「大切なものを失う事」「裏切られる事」「懐かしく思う事」「悲しい出会いに会う事」「人を羨む事」「思い違いをする事」など誰もが遭遇する事に次の行動の選択に悩みを抱える。それをどのようにしたらより良いのかを考えさせられる「自分の居場所」短編だ。

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2023/01/26

テレビに出演されていたことで、沢木さんの本を読んでみたくなった。 まずは、短編から。 どの短編も終わりがふとやってきて、読者に投げかける雰囲気が良かった。 ありがちなこと、滅多にないこと、人生で繰り返される出来事の主人公と読み手をつないでくれる。

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2022/11/25

感想 目を向けなければ流れ去っていく瞬間。忙しい毎日の隙間に置きわすれてきた思いや感情を拾う。自分の思い出もこんなふうに言葉にして繋ぎ止めたい。

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2022/11/21

沢木耕太郎の短篇小説集『あなたがいる場所』を読みました。 沢木耕太郎の作品は8月に読んだ『天涯 4 砂は誘い 塔は叫ぶ』以来なので、約3か月振りですね。 -----story------------- 著者初の短編小説集。これぞ、珠玉。 たった今、揺れ、戸惑っているような年代の...

沢木耕太郎の短篇小説集『あなたがいる場所』を読みました。 沢木耕太郎の作品は8月に読んだ『天涯 4 砂は誘い 塔は叫ぶ』以来なので、約3か月振りですね。 -----story------------- 著者初の短編小説集。これぞ、珠玉。 たった今、揺れ、戸惑っているような年代の人たちに。――角田光代 ついてないな。 そもそも高校に入ったときからついてない。 バスに乗り遅れたナツミは停留所で小学校時代の友人と再会する。 ぎこちない会話はやがて不幸の手紙へ──(「銃を撃つ」)。 少しずつ少しずつ積み上げてきた生が、ふと直面する戸惑い、やりきれなさ、苦い思い。 その儚くも愛しいミルフィーユのような断面を鮮やかに描き出す珠玉のナイン・ストーリーズ。 著者初の短編小説集。 ----------------------- 実は10年程前に単行本で読んでいたのに… 間違って文庫本を買っちゃったんですよね、、、 でも、もうほとんど覚えていないので素直に再読することにしました。  ■銃を撃つ  ■迷子  ■虹の髪  ■ピアノのある場所  ■天使のおやつ  ■音符  ■白い鳩  ■自分の神様  ■クリスマス・プレゼント  ■解説 角田光代 平凡な日常の中でのちょっと変わったことを切り取ったような… そんな、どこかで見たことがある風景や、いつか感じたことのある想い等が題材になっていて、物語の世界観を身近に感じることのできる作品でした、、、 親の不仲に悩み、試験のできにくよくよし、何もかもがついていないと感じる女子高生を主人公とした『銃を撃つ』や、迷子の幼女とのエピソードを小学生の男の子の目線で描いた『迷子』は、主人公が子どもなのですが、とても感情移入しやすくて、自分の記憶の中の出来事のような感覚で読むことができました… 真相のつかめない事故で娘を喪った夫婦を描いた『天使のおやつ』も印象に残りましたね。 そんな中、イチバン印象に残ったのは『虹の髪』… 経済官庁に勤める中年男性が通勤バスで出会う、前の座席に座る女性の太陽の光を受けてつややかに輝く、茶色がかった髪、、、 その髪にできる虹に魅入られ、密かな憧れを感じながら、バスでの乗り合わせを期待する日々… 淡い恋を予感をさせるエンディングに心がキュ~ っとなりましたね。 フィクションなのですが、ノンフィクションっぽい印象の残る作品が多かったかなー そういう意味では、沢木耕太郎らしい作品なのかもしれませんね。

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2022/11/14

沢木耕太郎(1947年~)氏は、ノンフィクション作家、エッセイスト、小説家、写真家。著者が、1974~75年に香港からロンドンまでを旅した記録『深夜特急』(発表は1986~92年)は、当時のバッグパッカーのバイブル的存在としてあまりにも有名。1979年 『テロルの決算』で大宅壮一...

沢木耕太郎(1947年~)氏は、ノンフィクション作家、エッセイスト、小説家、写真家。著者が、1974~75年に香港からロンドンまでを旅した記録『深夜特急』(発表は1986~92年)は、当時のバッグパッカーのバイブル的存在としてあまりにも有名。1979年 『テロルの決算』で大宅壮一ノンフィクション賞、1985年 『バーボン・ストリート』で講談社エッセイ賞、2003年菊池寛賞、2006年 『凍』で講談社ノンフィクション賞を受賞。 本書は2011年に出版、2013年に文庫化された、著者初の短編小説集で、9つの作品が収録されている。(おそらく、サリンジャーの『ナイン・ストーリーズ』を意識しているのだろう) 私は、1980年代にバッグパックを背負って海外を旅し、沢木の作品はこれまでに、上記の各賞受賞作をはじめ、『敗れざる者たち』、『流星ひとつ』、『キャパの十字架』、『旅の窓』、『チェーン・スモーキング』、『世界は「使われなかった人生」であふれてる』、『旅のつばくろ』、『作家との遭遇』など幅広く読み、最も好きな書き手は誰かと問われれば迷わず沢木の名前を挙げるファンなのだが、純粋な小説は初めて手にした。 そして、読み終えて強く感じたのは、沢木は小説を書いてもやはり沢木らしいということであった(当然と言えば当然だが)。何故そう感じたのかを説明するのは容易ではないが、強いて言えば、初期の『バーボン・ストリート』のようなエッセイ集に見られるストーリー展開の妙、最近の『旅の窓』や『旅のつばくろ』に見られる穏やかで等身大の目線、の双方が感じられるというところであろうか。 ひとつひとつの物語では、我々のごく身近にいそうな人々が、我々の身近な所で起こっても不思議ではない瞬間に出逢い、(少しの勇気を出して)選択をしていくのであるが、それらは、人生を生きるとは、常に(大なり小なりの)選択をし続けることなのだと我々に気付かせ、かつ、そうしたときに我々の背中を少しだけ押してくれるものである。 解説で作家の角田光代は次のように書いている。 「友だちに話したらたいしたことないよと笑われそうな、でも深刻な悩みを抱えている私。人にはけっして言えないねたみを捨てきることのできない私。たいせつなものを失ったかなしみから立ちなおれない私。未来のことが不安で押しつぶされそうになる私。過去におかしたことの罪悪感から逃れられない私。そんな、ささやかで平凡で、でもそれぞれに特殊な生を生きている私たちに、小説は静かに寄り添い、ともにいてくれる。」 (2022年11月了)

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2022/09/17

図書館で彷徨いていたらふと沢木耕太郎さん、って有名な作家さんだよね、、と目に入ったので借りてみました。短編集です。二、三編は読んでいる時に胸がキューッとしましたが、それ以外は可もなく不可もなく、何も覚えていない感じに終わりました。途中で西加奈子さんのサラバを読んでしまったからかな...

図書館で彷徨いていたらふと沢木耕太郎さん、って有名な作家さんだよね、、と目に入ったので借りてみました。短編集です。二、三編は読んでいる時に胸がキューッとしましたが、それ以外は可もなく不可もなく、何も覚えていない感じに終わりました。途中で西加奈子さんのサラバを読んでしまったからかな、、、。サラーっと時間を潰すのには良さそうな本です。

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2022/08/19

解説で角田さんも言ってるが、ノンフィクションやエッセイなどを発表してきた作者の作品として意外に感じる。短編と言ってもどれも深い話で、余韻のある終わり方で、読み手にその後を委ねるようなイメージです。辛い結末、明るい結末が混合しているので作品の冒頭で示された謎がどのように帰結するか予...

解説で角田さんも言ってるが、ノンフィクションやエッセイなどを発表してきた作者の作品として意外に感じる。短編と言ってもどれも深い話で、余韻のある終わり方で、読み手にその後を委ねるようなイメージです。辛い結末、明るい結末が混合しているので作品の冒頭で示された謎がどのように帰結するか予想がつきにくく結末が気になり、読みやすい文章でもあることから一気に読めました。 作者の次回作に期待しています。

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2021/11/29

よかった。 後書きの角田さんもよかった。 全体が一つの作品で、 静寂の中にも温度の変化や水質の変化があって、 途中から潮目がガラッと変わる。 私は好きだったなぁ。

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