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もしもし、還る。 の商品レビュー

3.1

50件のお客様レビュー

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2014/09/17

大筋はSF設定のミステリー。 砂漠にて突如降ってきた電話ボックスに閉じ込められそこからの脱出を試みる。 過去と現在を交互に描く形式。 時間小説でもあり恋愛小説でもある。 大森望の解説も見逃すな

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2014/09/02

「もしもし、還る」白河三兎◆目が覚めるとそこは真っ赤な砂漠、そこへ落ちてくる電話ボックス、巡る記憶。僕は生まれてこなければ良かったね。SFミステリとしては面白いのかもしれませんが、SFが苦手なせいかなんとなく好きになれず。息をするような自然さで相手を気遣える主人公を羨ましく思う。

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2014/08/14

謎の本。ファンタジーは苦手なのに、ぐいぐい読まされてしまった感じ。 ほんとは何なの?という気持ちが、ちゃんとすっきりしてよかったです。

Posted byブクログ

2014/07/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「還る」は「帰る」と違って「まわり巡ってもとに戻る」意味がある。そう考えると、キリが母親不在となるきっかけを作った9歳の僕も、キリに志朗の名前を刻んだ28歳の僕も、18歳の僕に100円玉を残した28歳の僕も、全部が何かしらの形で時間と空間をまわり巡ってもどってきている。そして親の愛も殺意も全て子へ巡って還ってくる。ただキリの愛だけが注がれるまま、どこへも巡ってもどってこない。それがやっと主人公の体を巡り、彼女のもとへ還るという強い意志になったのではないかと思う。無事にキリのもとへ還り、役目を果たした主人公は作中の映画に倣うなら死という保留された現実へ向かうのみだが、1円玉に願ったものがまだ巡りもどってきていない。主人公の結末も保留になったということだろうか。

Posted byブクログ

2014/05/16

途中までは先が見えないストーリーでありながら、全てが解決することを期待して読めましたが、最後は消化不良となってしまいました。

Posted byブクログ

2014/11/25

「ねえ、これが何かの罰だとは考えられない?」 「あなたは何か罪を犯しているんですか?」 「生きるということは罪を作り続けることよ。違う?」 「私たちにあるのは後悔だけね。人生を限りないものと考えていて、ずるずると先延ばしにしていたことがいっぱいあった」 『僕たちは不安定な世界...

「ねえ、これが何かの罰だとは考えられない?」 「あなたは何か罪を犯しているんですか?」 「生きるということは罪を作り続けることよ。違う?」 「私たちにあるのは後悔だけね。人生を限りないものと考えていて、ずるずると先延ばしにしていたことがいっぱいあった」 『僕たちは不安定な世界に住む不完全な生き物なのだ。』 『一人でも生きていける逞しさを姉貴から教わった。自分の頭で考えろ。人に依存するな。信念を持て。偏見に屈するな。』 「そのうち、忘れますよ」 「そんな中途半端な恋愛をするような子に育てた覚えはないんだけど」 「三歳の子供にどんな教育していたんですか?」 「恋愛に年齢は関係ないって一歳の頃から躾けているのよ」 「英才教育ですね」 「現世かあの世、どっちかはわからないけど必ず会おうね。もし来世で会うことになったら、私ともセックスしてね。バイバイ」 「楽しみに待っています。さようなら」 「今、こうしている間にも砂漠が広がっているのをシロは感じることができる?」 「できない」 「それと同じこと。見えた時には手遅れなのよ」 「僕はどうすればいいんだ?」 「私としっかり手を繋いでいれば平気よ」 「不安を煽るだけ煽って、役に立たない高価な物を売り付ける悪徳商法みたいだ」 「いいじゃない。これはタダなんだから。さあ、ご飯を食べに行こう」

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2014/04/26

SFミステリとしてはすごく上手くて伏線の回収も見事。 雰囲気は米澤穂信のボトルネックに似てました。問題は私がSF好きじゃないことだけだった。だるいです。

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2014/03/02

なぜ砂漠に電話ボックス? ここから、どんな展開になるというのか? あり得ない状況なのに、不思議とパニックにもならず 読めば読むほど、引き込まれる

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2014/02/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

白河三兎は『私を知らないで』に続いて二作目。 粗いけど、「砂漠」という設定も最後まで読めば意味があって、面白い。 しかし何より、『私を知らないで』同様、タイトルが秀逸。 「私はひた向きに愛し続けた。割に合わないこともたくさんあったけど、見返りなんて求めていなかった。ただ心の赴くままに愛したい人を愛しただけ。」 「自分で真実を見つけろ。真実は自分の中にしかないんだから。あるジャングルの奥地で暮らしている原住民たちは市h急が平らだと信じている。でも彼らは丸い地球の上で穏やかに暮らしている。彼らには『地球は平らだ』っていうのが真実であって、それに満足して過不足なく暮らしている。  彼らの真実心にこそ真実があるんだ。」 「今、こうしている間にも砂漠が広がっているのをシロは感じることができる?」 「できない」 「それと同じこと。見えた時には手遅れなのよ」 「僕はどうすればいいんだ?」 「私としっかり手を繋いでいれば平気よ」 「そしていか僕の背中に手をかける。逃げ切れないのだろう。なら、振り返る必要はない。見えないものの正体を探そうとするのは、時間の無駄だ。  振り返る暇があるなら、少しでも遠くへ逃げよう。一歩でも遠くへ逃げて、一秒でも長く平穏な生活を送ろう。」

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2014/02/02

 率直な感想は「んー何とも。」という曖昧なもの。とんでもない背景シチュエーションでどう話が広がるのかと思って読み進めれば、タイムパラドックスもの。過去と現在?の二パターンで話が進んでいく作品。途中に「親殺しのパラドックス」が出てきて、これがバックボーンなんだろうなと気付され、パラ...

 率直な感想は「んー何とも。」という曖昧なもの。とんでもない背景シチュエーションでどう話が広がるのかと思って読み進めれば、タイムパラドックスもの。過去と現在?の二パターンで話が進んでいく作品。途中に「親殺しのパラドックス」が出てきて、これがバックボーンなんだろうなと気付され、パラドックス作品は難しいよ、と主人公が仄めかしているにも関わず、この作品はパラドックス作品としてはしっかりできていたと思います。  伏線はほとんど後半で回収されると書いてあったけれど、結局あの空間は何なのか?砂漠の車の会話は?9歳と18歳の時は生き返っているけれど、今回は・・・となんだか腑に落ちないところもありました。  それと、これは好みでしょうが、どうにもこの作者の行間の描かれ方が合わなく、あまりのめり込めなかった。

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