大栗先生の超弦理論入門 の商品レビュー
深く理解していいる人はわかりやすく説明できる、というのは本当なんだな、と思った。今までいろいろ超弦理論の本を読んでみたけれど、腑に落ちたことはなかった。ところがこの本には実に納得感がある。 「空間は幻想である」というのは哲学にとっても重大な結論だろう。数学的素養のない、文学的な哲...
深く理解していいる人はわかりやすく説明できる、というのは本当なんだな、と思った。今までいろいろ超弦理論の本を読んでみたけれど、腑に落ちたことはなかった。ところがこの本には実に納得感がある。 「空間は幻想である」というのは哲学にとっても重大な結論だろう。数学的素養のない、文学的な哲学研究者では書誌上の問題はともかく原理的な問題には対処できないことになる。 これだけ進んだ内容でありつつ、最後は希望に満ちて終わるのもいい。考えてみれば、こんなにいろんなことがわかっていない、というのはネガティブな言葉なのだが、科学者はそれだけいろんな研究素材がころがっている、自分も何か貢献できるし絶対に人間はそれを解明できるというように楽観的に捉えるものなのだ。難題があればあるほど、自分に自信がある限りそれは楽しめる状況なわけだ。 アタマの中が整理された、という感覚と、最後に希望と楽しみを持って読み終われる。面白かった。
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出張の行き帰りで読了 全然わからなかった・・・ 重力とはなにかは面白く読めたのに これが子供の頃読めて面白いと思ったやつが 将来物理学者になるんだろうな 自分の能力を思い知った1冊 評価しないというかできない
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超弦理論の全体イメージ・意義がわかる本 超弦理論の解説本は何冊も持っていて、その内の何冊かはきちんと読み終わったが、さっぱりわからんというのが結論。高度に数学的で、実験とは遊離したシロモノという印象をもっていた。ただ、持っている本はみな10年以上前の本だった。 ヒッグス粒子が発...
超弦理論の全体イメージ・意義がわかる本 超弦理論の解説本は何冊も持っていて、その内の何冊かはきちんと読み終わったが、さっぱりわからんというのが結論。高度に数学的で、実験とは遊離したシロモノという印象をもっていた。ただ、持っている本はみな10年以上前の本だった。 ヒッグス粒子が発見され、標準モデルが実験的にもほぼ確立してきた現在・2013年7月に出版された本ということで期待して(先入観は捨てて)読んでみた。 これは凄い本でした。目がクラクラするような感動! はじめて超弦理論の全体像がわかってきたように思えます。 物理学全体の中での位置づけ、意義のようなものを実感できる。 ただ、著者が超弦理論の専門家なので当然なのだが、ちょっと超弦理論推進側のポジショントークに偏っているような気もする。 とにかく歯切れが良い。したがって意図的に捨てた部分も多いハズ。 内容: 1 標準モデルを超えて 点粒子の問題 2 自然法則の階層性 くりこみ処方の成立と限界 3 点粒子 → 弦理論 → 超弦理論 無限大解消 光子、フェルミオン、重力子 4 世界の次元が決まる (9次元) 5 力の共通原理 ゲージ原理 (金利相場、為替相場、通貨単位と対応させての説明は秀逸) 6 アノマリーの相殺と空間次元のコンパクト化(9次元→3次元) 7 トポロジカルな弦理論 (著者の研究) 8 第二次超弦理論革命 双対性のウェブ、次元が増える 9 空間(次元)は幻想である ブラックホールのエントロピー、重力のホログラフィー原理 10 時間は幻想か 宇宙のはじまり解明への野望 やはり、ブレインが出てくるとわからなくなってくる。 もう少し説明して欲しかった点; ・何をもって「超弦理論」というのか? M理論(の完成形)なのか? 出発点から変わってきているのでわからない。 ・超弦理論が正しいと認めるためには、あと何が必要なのか? ・超弦理論から標準モデルの導出はうまくできているのか? 異形のヒッグス場が生まれる必然性などが説明できるのか? ・軌跡の解釈。 同じことになる、区別がつかない 等の記述があるが、どう考えるべきか説明されていない。 まとめ: 超弦理論の絶対的なお勧め本
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難し過ぎてよく分からないうちに終わってしまった、、、情けない。 9次元って何ですか?理論的とか言う前に、そもそも多次元という発想を直感的に把握できない輩はまさに途方に暮れるばかり。 それはともかく誠実に丁寧に繰り返し理論を説明しようとする態度には感銘を受けざるを得ない。 こういう...
難し過ぎてよく分からないうちに終わってしまった、、、情けない。 9次元って何ですか?理論的とか言う前に、そもそも多次元という発想を直感的に把握できない輩はまさに途方に暮れるばかり。 それはともかく誠実に丁寧に繰り返し理論を説明しようとする態度には感銘を受けざるを得ない。 こういう研究者がいて、それを支える資金の出し手がいて、啓蒙の手段が確かに存在する、あまり日本という国が好きでない当方ですが、素直に喜ばしい限りと思います。
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ブルーバックスとしては白眉といって良い出来。 類書の解説を孫引きで持って来るのではなく、本書で初めて提示される解説、喩えで記述されている。 「できるだけやさしく、しかし、ごまかしのない」と、繰り返し宣言される通りの誠意と熱意。 決して本書で理解は出来ず「わかった気になる」のが精々...
ブルーバックスとしては白眉といって良い出来。 類書の解説を孫引きで持って来るのではなく、本書で初めて提示される解説、喩えで記述されている。 「できるだけやさしく、しかし、ごまかしのない」と、繰り返し宣言される通りの誠意と熱意。 決して本書で理解は出来ず「わかった気になる」のが精々だし、硬派で難解と言ってよいが、同時に良書である。 カブリには優秀な人が集っているのか。
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・次元すらも二次的に発現しているものかもしれない ・ベルシャドスキーはくりこみの計算を株式の分析に応用している
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重力理論と量子力学を含み,数学的に矛盾のない唯一の理論である超弦理論。もちろん難解で不思議だらけなのだが,大栗先生の明晰な文章で,その合理性と魅力が伝わってくる。なぜ10次元だったり11次元だったりするのか,その理由にも触れてくれていて,理解したとは言えないけれどなんだか納得して...
重力理論と量子力学を含み,数学的に矛盾のない唯一の理論である超弦理論。もちろん難解で不思議だらけなのだが,大栗先生の明晰な文章で,その合理性と魅力が伝わってくる。なぜ10次元だったり11次元だったりするのか,その理由にも触れてくれていて,理解したとは言えないけれどなんだか納得してしまう。 芽が出ないかに見えた超弦理論が,二度のブレイクスルーによって広く認められるようになっていくさまもドラマチック。この秋に素粒子論のNHKスペシャルを観て感心した人にはおすすめ。 本文縦書きで,数式はほとんど出てこない。ブルーバックス創刊50年にして,表紙も縦書き,という記念すべき本でもあるらしい。
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p274"自然界の基本法則の探求はこの広い世界に私たちが存在する意味について深く考える機会を与えてくれます。" 基礎科学の意義は理解されにくい。それはきっと内容が難しいからではなく(もちろんそのこともあるだろうけれど)、そこで研究者達が何をしようとしているか...
p274"自然界の基本法則の探求はこの広い世界に私たちが存在する意味について深く考える機会を与えてくれます。" 基礎科学の意義は理解されにくい。それはきっと内容が難しいからではなく(もちろんそのこともあるだろうけれど)、そこで研究者達が何をしようとしているかが理解されないからだろう。役に立たないという批判を免れるために基礎科学が役に立つかのように論じてしまう本もあるけれど、この本ではそんな誤りに陥ることはない。この世に生まれた以上、誰もが一度は考えたことのある疑問を探求することの面白さを教えてくれる。基礎科学の意義は役に立つことにあるのではなくて、役に立つ・役に立たないという造り物の物差しをとっぱらった世界へ誘ってくれること。 かつて素粒子物理学を学んでいた者として、その素晴らしさの一旦を垣間見たものとして、このような書籍が一般向けに出版されていることに喜びを感じる。自分がここにいることに対する疑問を一度でも感じたことのある方には是非とも手にとってほしい本。
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ポイントは3つ。超弦理論は数学的矛盾の解消を根拠とし、実験や観測で証明されてないながらも物理学の統一理論として最有力候補であること。二つ、超弦理論へと至る素粒子論はこれまで湯川・朝永から南部・小林・益川とノーベル物理学賞を受賞してきた日本人がその研究をリードしてきたが、そのバトン...
ポイントは3つ。超弦理論は数学的矛盾の解消を根拠とし、実験や観測で証明されてないながらも物理学の統一理論として最有力候補であること。二つ、超弦理論へと至る素粒子論はこれまで湯川・朝永から南部・小林・益川とノーベル物理学賞を受賞してきた日本人がその研究をリードしてきたが、そのバトンを現在は大栗先生が継承していること。そして三つ、超重力理論と超弦理論を交差させることで9次元と10次元の壁は定数の変化で乗り越えられるものであり、これを突き詰めればいつか2次元と3次元の壁を超える理論も夢ではないってこと。イエィ。
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「宇宙は本当にひとつなのか」「宇宙はなぜこのような宇宙なのか」を読んで、最新の宇宙論を知ると、最終的にそれが、現代物理学で相対性理論と量子力学とを結びつける最有力候補である「超ひも理論」(この本では超弦理論)と密接に結びついているようだということがわかりました。 そこに、この本が...
「宇宙は本当にひとつなのか」「宇宙はなぜこのような宇宙なのか」を読んで、最新の宇宙論を知ると、最終的にそれが、現代物理学で相対性理論と量子力学とを結びつける最有力候補である「超ひも理論」(この本では超弦理論)と密接に結びついているようだということがわかりました。 そこに、この本が現在科学書としては異例のベストセラーになっているという記事を見かけたので、早速買って読んでみました。 最先端の理論を相当がんばって噛み砕いて説明してくれているのですが、それでもやはりかなり難解。9次元や10次元の空間の性質・幾何学を数学的に解くことによって求め、実験的に明らかにされているクオークなどの既知の素粒子の性質との適合性をみることで理論の正しさを確認して行こうとしているようだということはおぼろげに感じ取れましたが、日常体験とはかけ離れた感覚の世界で、もはやSFとの区別がつかない感じです。 ただ、いかに常識的な感覚外のSF的世界のように見えても、そこから得られた計算結果が現に実験的に確認(または否定)されているというのは、まさに科学。すごいし、おもしろいと思いました。
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