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夢幻諸島から の商品レビュー

3.9

26件のお客様レビュー

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2014/01/29

時間勾配によって生じる歪みが原因で精密地図の作成が不可能な世界に点在する〈夢幻諸島〉のガイドブック。 難解。 ってか、よく咀嚼しないといけないのに掻き込んでしまった…。 作者の意図通り幻惑された。 それだけは間違ない。 もうすこし事象を整理しながら再読する予定。 しかし、ガイド...

時間勾配によって生じる歪みが原因で精密地図の作成が不可能な世界に点在する〈夢幻諸島〉のガイドブック。 難解。 ってか、よく咀嚼しないといけないのに掻き込んでしまった…。 作者の意図通り幻惑された。 それだけは間違ない。 もうすこし事象を整理しながら再読する予定。 しかし、ガイドブックならもっとそれらしくてもよかったんじゃね?と思わなくもない。

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2014/01/25

 連作短編に共通して登場する人物が出てくるたび前回の話とズレが出てきて、「あれ、そうだったかな」と読み直してしまうので、読了するまで時間がかかる。  でもそれが楽しい。

Posted byブクログ

2014/01/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ファンにはおなじみドリーム・アーキペラゴの連作短編集。「限りなき夏」(国書刊行会)に収録された同シリーズの強烈な4編もいっしょにおすすめ。パラレルワールドとも云い難い謎の群島を舞台に、謎設定と謎人物たちが、謎の時間軸で交錯する。「限りなき夏」の4編ではそんな印象なかったけど、こちらの短編集を通読すると、ドリーム・アーキペラゴのメイン・テーマってひょっとしてプリーストによるアート論な気がしてきた。キャラやストーリーだけじゃなくて、その世界観と謎設定も含めてぜんぶが。ドリーム・アーキペラゴって、もうその語感だけで、何杯でもおかわりできます。

Posted byブクログ

2013/12/26

なかなか訳者あとがき定番の内容紹介に入ろうとしないのは、 作者の意向を汲んで、 読者になるべく目かくしした状態で本書を発見してもらうために、 訳者もくわしい内容紹介をされないそうだ。 あとがき定番の内容紹介がくわしいあらすじ紹介ならば、 言わずもがなのことだと思う。 同じく訳者の...

なかなか訳者あとがき定番の内容紹介に入ろうとしないのは、 作者の意向を汲んで、 読者になるべく目かくしした状態で本書を発見してもらうために、 訳者もくわしい内容紹介をされないそうだ。 あとがき定番の内容紹介がくわしいあらすじ紹介ならば、 言わずもがなのことだと思う。 同じく訳者の方は、イアン・マクドナルドの「火星夜想曲」 みたいな感じとおっしゃっているが、 私にはコードウェイナー・スミスの「人類補完機構シリーズ」風味も少し感じられた。 2012 年 英国 SF 協会賞長編部門受賞作品。 2012 年 ジョン・W・キャンベル記念賞受賞作品。

Posted byブクログ

2013/12/16

南北の大陸に挟まれたアーキペラゴ地帯。磁気による歪みのために正確な地図はつくれず、いったいいくつの島があるかも不明だ。島々は平和不可侵条約を締結しているものの、北の大陸で戦争をくりひろげる南大陸国家の戦略的利害のために、多くの島々には軍事基地がおかれ、脱走兵がやってきては連れ戻さ...

南北の大陸に挟まれたアーキペラゴ地帯。磁気による歪みのために正確な地図はつくれず、いったいいくつの島があるかも不明だ。島々は平和不可侵条約を締結しているものの、北の大陸で戦争をくりひろげる南大陸国家の戦略的利害のために、多くの島々には軍事基地がおかれ、脱走兵がやってきては連れ戻され、条約は有名無実化している。 まずはこの世界像にぞくぞくとする。こんな島嶼国がどこかに実在しているのをたしかに知っているという気がする。 このアーキペラゴには幾人かの伝説的な人物たちがいる。無類の美男で女好きの画家バーサースト、社会改革の提唱者カウラー、トンネル堀りアーティストのジョーデン・ヨー、自ら伝説化した故郷の島から一生出なかった作家チェスター・カムストン、謎の死を遂げたパフォーマンスアーティストのコミス。 島々のトラベルガイドという体裁をとった物語を通して、これらの人物たちの姿は意外な線でつながり、より明確な像を結ぼうとするが、まるで正確な地図作成を困難にする磁気の歪みのように、さまざまな人々が語る彼らの像はところどころに矛盾や歪みをはらんでいる。 ひとつひとつはささやかな<短編未満>のような作品集だが、心の中に鮮やかなイメージが残るような印象的シーンがある。たとえば、目の前に見えているのに存在しない島に近づこうとする「ミークァ/トレム」の主人公が見つめる、永遠に囚われて飛び続ける無人機。不気味な塔の放つ恐怖におびえながら塔に自ら囚われる「シーヴル」の青年。「リーヴァー」で観測されるという、頭上に停止したまま横滑りしていく飛行機の姿。 「幻想小説」にしてはなんだかリアルな、奇妙に歪んだ魅力のある短篇集だ。

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2013/12/03

夢幻諸島-ドリーム・アーキペラゴ-何とまあ魅惑的な名前であることよ。その名の通り夢まぼろしのような島々をめぐるお話。 ガイドブックの形を借りて語られる章と、物語風の章とが混在して、独特の雰囲気をかもし出している。複数の人物が何度も登場するけれど、まとまったお話に行き着くわけでは...

夢幻諸島-ドリーム・アーキペラゴ-何とまあ魅惑的な名前であることよ。その名の通り夢まぼろしのような島々をめぐるお話。 ガイドブックの形を借りて語られる章と、物語風の章とが混在して、独特の雰囲気をかもし出している。複数の人物が何度も登場するけれど、まとまったお話に行き着くわけではない。その意味で、翻訳の古沢さんが言うように、これは長編ではないだろう。でも、一つ一つの章はかなり断片的なので、連作短篇とも言いにくい。まったくユニークだ。 プリーストといえば、「語り」すなわち「騙り」。最初に読んだときより二度目三度目の方が格段に面白い。どこから読んでもいいつくりなので、気が向いたら適当にパラパラ読み返す楽しみがある。初読では、インパクトのあるスライム発見譚がお気に入り。

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2013/11/27

プリーストの「奇術師」を以前に読んだときには,その反則気味の種明かしに「そりゃないぜ」と思ったものだが,本書には参りました.負けました. 架空の「夢幻諸島」の島々のガイドブック,ということだが,島の紹介もあれば,単にその島にまつわる誰かの出来事を綴った完全な小説もあり,しかも謎解...

プリーストの「奇術師」を以前に読んだときには,その反則気味の種明かしに「そりゃないぜ」と思ったものだが,本書には参りました.負けました. 架空の「夢幻諸島」の島々のガイドブック,ということだが,島の紹介もあれば,単にその島にまつわる誰かの出来事を綴った完全な小説もあり,しかも謎解き風のものもあれば,幻想小説もあり. また,本書にクラクラするのは,何人かの人物は超有名人という設定で,幾つかの島の物語に繰返し出てきたり.全短編を通して読めば,そういった人達の姿が徐々に浮かび上がってきたり. もう一度読み返せば,また別の面が浮き上がってきそうだ.プリースト,他のも読んでみようかな.

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2013/11/22

異世界の島々〈夢幻諸島〉のガイドブックという形をとった物語。 最初は異世界の描写が少々退屈で延々と各島の説明をしていくだけかと思ったが、読み進んでいくと何人かの芸術家や文化人が繰り返し登場し、同じ人物やエピソードが異なる角度から語られていたりして面白い。幻想的な世界に思いを馳せな...

異世界の島々〈夢幻諸島〉のガイドブックという形をとった物語。 最初は異世界の描写が少々退屈で延々と各島の説明をしていくだけかと思ったが、読み進んでいくと何人かの芸術家や文化人が繰り返し登場し、同じ人物やエピソードが異なる角度から語られていたりして面白い。幻想的な世界に思いを馳せながらゆったりと一、二編ずつ読んだ方がよかったかも。

Posted byブクログ

2013/11/09

例・ブラッドベリ風の不思議な味わいの連作短編集。小さな島々の観光案内風でいて、一応主人公の様々な足取りを紹介しながらたんたんと語られていく物語。

Posted byブクログ

2013/11/01

一章ごとに振り回され、読了した今でも入り乱れた時間軸の隙間から見落としを笑われているような気がしてならん

Posted byブクログ