カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生 の商品レビュー
ミュージシャンを目指して活動するも芽が出ないまま35歳になった女が、枕営業の末、インディーレーベルプロデュースのJ-POPのボサノヴァカバーCDのなかの一曲を歌えることになったが……。いい年して夢を捨てきれず、サブカルにまみれて自意識ばかりが肥大した、残念な20代、30代男女の肖...
ミュージシャンを目指して活動するも芽が出ないまま35歳になった女が、枕営業の末、インディーレーベルプロデュースのJ-POPのボサノヴァカバーCDのなかの一曲を歌えることになったが……。いい年して夢を捨てきれず、サブカルにまみれて自意識ばかりが肥大した、残念な20代、30代男女の肖像をシニカルな筆致で描く連作短編集。 この短編集に出てくるのは、自分の才能や未来に対する根拠のない自信を持って、「自分は他の連中とは違う特別な存在」という自意識過剰な残念なサブカルクソバカばかり。 タイトル作に出てくるカーミィはシンガーを目指しているが特に表現したいことがあるわけではなく、「手段を問わず有名になってやる」という肥大した自意識があるだけ。 2作目のダウンタウン以外のコメディアンを認めないコメディアン志望のオタクは、ダウンタウンに対する過剰な思い入れと知識はあるが、ネタ見せ大会に出ると才能の無さを思い知らされるが、「自分のお笑いに時代がついてきていないだけ」と言い聞かせて才能の無さから目を背けている。 BUMP OF CHICKENの詩と空の写真をブログにアップしているブロガーも、密かに詩を書いてはいるが批判されるのが怖くて発表しないし。表現者を志しているのに、自分のオリジナリティや才能や作品で世界と戦おうとせず、自分に都合のいい幻想の中に閉じこもってちゃんと相手とコミュニケーション出来る大人になりきれていない。 サブカルにかぶれている人には読めば、サブカルにはまりすぎている自分に気づいて一皮剥けるきっかけになる漫画です。
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他人事のような感じで俯瞰的に読んでるけど、よくよく考えたら誰にでも当てはまりそうな人生って感じの本。人間の嫉妬、強欲、挫折の紆余曲折な一人の生き様が書かれてる。
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恐ろしいほどのペルソナ設定。 ボサノヴァカバーを歌う女の結末恐ろしさたるや。 渋谷直角さんの本、奥田民生になりたいボーイ等身近にいる人を描く天才。現実を超えてるんだよな、詳細すぎて…。
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読んだ後、このボサノバの女の人より自分はましだなと比べていて次元の低さに情けなくなりました。こんな人たち,実際にいたら怖すぎる!
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2019/01/25読了 「人生」って感じだ "気が狂う"ではないにしろ、反政府とか反原発とか そういう一方的なネガキャンする人の人生の要因の一つにこういうのもあるのかなあと思ったり。 ライター、芸人、シンガー、夢破れた兵らの屍 幸せとは何なのかを考えざる...
2019/01/25読了 「人生」って感じだ "気が狂う"ではないにしろ、反政府とか反原発とか そういう一方的なネガキャンする人の人生の要因の一つにこういうのもあるのかなあと思ったり。 ライター、芸人、シンガー、夢破れた兵らの屍 幸せとは何なのかを考えざるを得ない本でした。
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コピーでホチキス止めで50部作ったイベント用の漫画がツイッターで話題になって出版というので読んでみた。 30代でメジャーになりたいサブカルな自称アーティストたちを揶揄してるので評価は分かれると思う。わたしは周囲にもこの登場人物的な人はいっぱいいるので、ダメな理由に気づくヒントには...
コピーでホチキス止めで50部作ったイベント用の漫画がツイッターで話題になって出版というので読んでみた。 30代でメジャーになりたいサブカルな自称アーティストたちを揶揄してるので評価は分かれると思う。わたしは周囲にもこの登場人物的な人はいっぱいいるので、ダメな理由に気づくヒントにはなると思う。
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カフェでよくかかっているJ-popのボサノヴァカバーを歌う女の一生、ダウンタウン以外の芸人を基本認めていないお笑いマニアの楽園、空の写真とバンプオブチキンの歌詞ばかりアップするブロガーの恋、口の上手い売れっ子ライター/編集者に仕事も女もぜんぶ持ってかれる漫画、テレビブロスを読む女...
カフェでよくかかっているJ-popのボサノヴァカバーを歌う女の一生、ダウンタウン以外の芸人を基本認めていないお笑いマニアの楽園、空の写真とバンプオブチキンの歌詞ばかりアップするブロガーの恋、口の上手い売れっ子ライター/編集者に仕事も女もぜんぶ持ってかれる漫画、テレビブロスを読む女の25年など。東京によくいそうな感じ。面白かった!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
読後感は…よくないねw 面白いっちゃあ面白いんだけど、「あーなるほど、こんな感じね」って印象。 そこから突き出た何かが欲しかったかな。 あと、タイトルに惹かれて買ったので、 色々なJ-POPカバー女の一生が収録されてる、みたいな方が良かった。 これは減点要素でしょう。 一番面白いと思ったのは、最後の案野丈のやつ。 アゲ足トークの解説が秀逸すぎたwww バンプのやつも、いい着眼点。
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あいたたたたたー!!!!!胸が痛い、でも絶対にこういう人いるよな…と思える、サブカル好きを描いた短編集。自意識の塊で周りにいたら本当に嫌になりそうな人ばかりが出てきて、これほどまでに痛々しい気持ちになった漫画は初めて。作者の観察眼の鋭さにしてやられた感じ。
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題名からして「これはキテるマンガでは?」と思わせる雰囲気。表紙の女性の目つきが危なすぎる。この本は短編集だが、やはり表題作の感想を書きたいと思う。カーミィ(本名ミツカ)は「手段を選ばずして有名になりたい女子」。バンドで開花するのを期待するも、解散しソロになる。ソロになってからのカ...
題名からして「これはキテるマンガでは?」と思わせる雰囲気。表紙の女性の目つきが危なすぎる。この本は短編集だが、やはり表題作の感想を書きたいと思う。カーミィ(本名ミツカ)は「手段を選ばずして有名になりたい女子」。バンドで開花するのを期待するも、解散しソロになる。ソロになってからのカーミィが常軌を逸してくる様子が怖いけど、こういう子って確かにいた!そして、カーミィ35歳のシンガーの夢は途絶える。しかしその2年後のカーミィの姿がさらに恐怖だった。カーミィ、そっちの道に走っちゃったか!いろんな意味で「痛い」なぁ。
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