週末は彼女たちのもの の商品レビュー
恋の終わりと始まりを綴った連作短編集。 一編が六頁前後と短く編ごとに主人公が変わるものの、話が進展していくため最後まで読み飽きない構成になっている。 「優しいですよ。相手を選んでるだけで」 〈タイムリミット〉(p.83) 狡いなあ、と思った。こんな風に言われたら、「自分も優し...
恋の終わりと始まりを綴った連作短編集。 一編が六頁前後と短く編ごとに主人公が変わるものの、話が進展していくため最後まで読み飽きない構成になっている。 「優しいですよ。相手を選んでるだけで」 〈タイムリミット〉(p.83) 狡いなあ、と思った。こんな風に言われたら、「自分も優しくされる側になってみたい」と思うに決まっている。島本理生さんの描く、ちょっと翳があって女性の扱いが分かっている男性はいつも憎めない。自身の弱ささえも時には武器にしているようなところが狡くて魅惑的なのだ。『週末は彼女たちのもの』というタイトルだが、彼も間違いなく主役の一人だった。むしろ、彼のためにこの話が生まれたと言っても過言ではないくらい。 登場人物たちはみな、自分の弱さをひた隠しにしていた。けれどそれは相手に幻滅されたくないからこそで、いちばん弱くて傷つきやすい部分を見せられなければ、本当の意味では一緒にいられないのだろうか。 臆病でも、ちゃんと愛だったのに。
Posted by
島本作品大好きだけれど、これだけ未読だった。文字が大きくて抵抗を覚えていた。読まず嫌いというものだろう。 「クッキー缶のようにショートストーリーがたくさん詰まった文庫本」を満喫した。色んな人が、自分の色を出そうとあの手この手で試みる。色んな失敗をしながら、自分の色が何色であるか...
島本作品大好きだけれど、これだけ未読だった。文字が大きくて抵抗を覚えていた。読まず嫌いというものだろう。 「クッキー缶のようにショートストーリーがたくさん詰まった文庫本」を満喫した。色んな人が、自分の色を出そうとあの手この手で試みる。色んな失敗をしながら、自分の色が何色であるか考え、色を塗る。読んでいてとても心地よく、恋愛がしたいなと思える本だった。
Posted by
さらっと読むことができた。劇的な事が起こるわけではないが、人との出会いを通じて関係性が変化していく。ここまで短い章の短編を初めて読んだが、様々な視点から読めて面白かった!
Posted by
人に良く思われたいとか、いつまでも過去にすがっていたい思いとか、自分の中にある、やるせ無い気持ちをみんな誰しも持っているんじゃないかと感じた。 そんな気持ちを持ってる自分も、肯定してあげたくなった。
Posted by
大人になり歳を重ねても、恋が始まる、あのプロセスやトキメキ、切なさを、忘れずにいれたらなぁ て、思わせてくれる本でした〜♪
Posted by
「私たちは銀のフォークと薬を手にして」がとても好きだったから、島本理生さんの他の本も読んでみよう〜と思って手に取った本。 LUMINEの広告を舞台にストーリーが展開しているから、お洋服やプレゼントの素敵な描写が多かったな。 相手を思ってする買い物って素敵。自分のために物を選ぶ...
「私たちは銀のフォークと薬を手にして」がとても好きだったから、島本理生さんの他の本も読んでみよう〜と思って手に取った本。 LUMINEの広告を舞台にストーリーが展開しているから、お洋服やプレゼントの素敵な描写が多かったな。 相手を思ってする買い物って素敵。自分のために物を選ぶのももちろん好きだけど、相手に似合うかな?喜ぶかな?って考えながら買い物する楽しさを思い出した。 登場人物がみんな不器用なんだけど、なぜかちょっと憎めない。人間らしさがあって、複雑な恋愛というよりも、人の気持ちってきっと実際こうなんだろうなぁって思った。 正直「私たちは銀のフォークと薬を手にして」が、私の中で名作すぎて、ちょーっと物足りなさもあったけど、さらっと読めてこれはこれでよかったかな。
Posted by
前から気になっていた作品で、遂に読むことができた。とにかくキュンとして恋がしたくなった。 連作短編だが、話の一つに、浮気っぽい、いわゆる「ダメ男」が魅力的に書かれているのがあり、それでもその男に惚れてしまう女の子が可愛かった。たしかに完璧な男性はもし付き合っても疲れるかもなと勝手...
前から気になっていた作品で、遂に読むことができた。とにかくキュンとして恋がしたくなった。 連作短編だが、話の一つに、浮気っぽい、いわゆる「ダメ男」が魅力的に書かれているのがあり、それでもその男に惚れてしまう女の子が可愛かった。たしかに完璧な男性はもし付き合っても疲れるかもなと勝手に想像を膨らませるのが楽しかった。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
色んな人の人生が、色んな視点で描かれててよかった。次々と語り手が変わるのはよい。 ルミネの広告だったらしい。ひきつけられるのは広告だからかな~~小説広告っていいな。
Posted by
短編集というよりも、ショート・ショートが全部繋がってる話?と言った感じ。ルミネの広告だったのね。たしかに華やかで軽くてぴったりかも。 内容というよりは雰囲気を楽しむお話。
Posted by
島本理生さんの作品はまだ二作目やけど、表現がきれいで言葉一つ一つが美しい!! それぞれのストーリーが一つになるの好きです。 あああたしも久しぶりに恋愛したいなぁと思った(笑)
Posted by