きことわ の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
今年一冊目に読んだTIMELESSも、不思議な読了感と言葉の美しさがすごく好きで印象に残っているんだけど、本作もまた、すごく不思議な読了感で夢見心地。過去と現在、夢と現実が絡み合って未来に続いていく。夏に父を亡くし、実家に帰っては父がいた場所、父が歩く姿、父の声、言葉、あの時の色々を思い出して、過去と現在がごちゃごちゃになっていたので、そんな今のタイミングで読めてよかった、より深く物語に入り込めた気がします。今はもうみなくなったけど、暗闇の中で誰かに抱かれて、大丈夫大丈夫、って声をかけられる夢をよくみていたんだけど、あれはきっと死んだ祖母で、1.2歳の頃の私の記憶が夢に現れていたんだと思う。その夢を見ると妙に安心していられた、大切な夢でした。夢と過去と現実は全て繋がっている気がする。父の死を受け入れるには、まだ少し時間はかかるけど、無理に受け入れなくてもいい気もするな、とそんなことを思いながら読了しました。全ては繋がっている
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25年ぶりに再開した貴子と永遠子。 2人の記憶が絡まり合いながら、25年を埋めていく。 過去と現在、夢と現実が溶け合う世界にとぷんと浸かりながら読み進める不思議な感覚。曖昧で、浮遊感がある独特な文章。 絵画のような小説、という表現がしっくりくる。印象派の絵を思い浮かべながらペー...
25年ぶりに再開した貴子と永遠子。 2人の記憶が絡まり合いながら、25年を埋めていく。 過去と現在、夢と現実が溶け合う世界にとぷんと浸かりながら読み進める不思議な感覚。曖昧で、浮遊感がある独特な文章。 絵画のような小説、という表現がしっくりくる。印象派の絵を思い浮かべながらページをめくりました。
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第144回芥川賞 著者、朝吹さんの経歴と家系に恐れおののきながら読む(福沢諭吉と遠縁で父親実業家の母親名翻訳家てどゆことなの) 現実と夢が交差しながら進む物語 人の夢の話って、本当に興味ないじゃないですか でも(恐らく)ものすごい文章力で紡がれているのでむしろ、文字から自分の経...
第144回芥川賞 著者、朝吹さんの経歴と家系に恐れおののきながら読む(福沢諭吉と遠縁で父親実業家の母親名翻訳家てどゆことなの) 現実と夢が交差しながら進む物語 人の夢の話って、本当に興味ないじゃないですか でも(恐らく)ものすごい文章力で紡がれているのでむしろ、文字から自分の経験へと回帰しながら物語を読むことができてしまう これ、多分芥川賞の中でもそうとう上位の作品なのでないでしょうか 別荘とかそういうアイテム1つ1つに著者の幼少期の体験が少なからず混ざっており、それを小説として昇華させている 大変高度で嫌味を感じるわけでもなく(そこが僕は1番すごいと感じた)文章量の割に読書時間がかかりました 何故かと言うと自分の体験を思い出せと言われた気がして、その時間が読書中にあったから 果たして読み方合っているのかわからないですけど 結局、わかることしか「書けない」と思うんですよ 先日の加藤シゲアキでも思ったけれど、わかることを書いている時の作家ってパワーが違う この朝吹さんも恐らくわかることしか書いていない それが地上より1段上の空気なのに、読む側は不快感なく読むことができる 人によっては「!」となる作品な気がします ただ、慎太郎の選評の方が愉快さで言うと僕は上かな あ、あと解説の町田さんやりすぎ
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正直、言葉が甘ったるくて気分じゃなくて、前半はいつ読むの辞めようかと言う感じだったけど、そのノイズみたいな、表面的な触感を押し撫で浮き出てくる形が凄く面白かった。てかこの体験が良かったのかも。聞きたいのは、わが星好きですか?月の話があったから繋がったんだけど、それ以上に夢に見て、...
正直、言葉が甘ったるくて気分じゃなくて、前半はいつ読むの辞めようかと言う感じだったけど、そのノイズみたいな、表面的な触感を押し撫で浮き出てくる形が凄く面白かった。てかこの体験が良かったのかも。聞きたいのは、わが星好きですか?月の話があったから繋がったんだけど、それ以上に夢に見て、遠くから眺めているより、実物を目に入れたい。想像上より生きてるって感じたいみたいな。あと解説の町田康がやぱパンク
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きこととわこ、夢と記憶、記憶と現実、生と死など多くの境が曖昧にもつれ合っていく文章だが、その感覚までは文章に明らかにされてしまっているため読み手が持ち得ず。25年の時間的な隔たりが曖昧になっていくのは少しグッと来る。
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再読。2014年新潮社冊子より。 わかったようなわからないような。芥川賞受賞作品を読むといつもこの感覚になる。 多分「読む」というより「感じる」ように読むのかな。
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2011年第144回芥川龍之介賞 “きことわ”は、貴子(きこ)と永遠子(とわこ) の二人の女性の名前から きこが、小学3年生の8歳 とわが、高一の15歳 まで 二人は葉山の別荘で共に夏を過ごしていた そして、25年後別荘の解体で久しぶりに再会 ふたりの思い出、記憶違いを会って...
2011年第144回芥川龍之介賞 “きことわ”は、貴子(きこ)と永遠子(とわこ) の二人の女性の名前から きこが、小学3年生の8歳 とわが、高一の15歳 まで 二人は葉山の別荘で共に夏を過ごしていた そして、25年後別荘の解体で久しぶりに再会 ふたりの思い出、記憶違いを会っていなかった時間を埋めるように文章が流れていく 目は文字を文章を追っているのに 自分の幼児期の記憶が溢れてくる しかも私は嫌な方の思い出ばかり きことわは決してそんな流れではないので 私の心情がそんな状態だったのだと思うのです 偶然にも最近友人と年甲斐もなく 8歳くらいの時の家庭の思い出を愚痴りあったからかもしれない
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海沿いの避暑地を舞台にした物語。ややこじんまりとしているが、空気感が良い。時間軸を取り払ったような構成が面白いんだけど、現在の登場人物が魅力に欠ける。現実ってそんなもんなんだろうけど、もっとセンチメンタル、ノスタルジックのほうに振って欲しかった。
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いい意味で気持ち悪さがある小説だった。文体はしなやかで所々ぴしりときまっていて、綺麗だった。特に『時』の描写がよかった。
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きこ、と、とわこ。 2人の、現実感のないふわっとした言葉たち。 全体的に、言葉が言葉の形をなさないような、ふわっと浮遊してる感覚。 正直よくわからなかった。 物語を読む、というよりも、文体を味わう本なのかも。
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