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国家はなぜ衰退するのか(下) の商品レビュー

3.8

34件のお客様レビュー

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2026/04/10

国家の衰退理由について政治的、経済的制度に原因を見出す本の下巻。10年以上前に中国の成長鈍化を予測していたのは凄いと思う。

Posted byブクログ

2026/01/24

研究は膨大なため、途中様々な国、それも普段触れない国の細かな歴史が紹介されるため、興味を保つのが難しい。ただ、本研究で明らかにしようとしている仮説は興味深く、示唆に富む。末尾の解説が丁寧であり、理解が深まった。解説にあるとおり、筆者の見解は多くの失敗した試みが登場し、また昨今の脆...

研究は膨大なため、途中様々な国、それも普段触れない国の細かな歴史が紹介されるため、興味を保つのが難しい。ただ、本研究で明らかにしようとしている仮説は興味深く、示唆に富む。末尾の解説が丁寧であり、理解が深まった。解説にあるとおり、筆者の見解は多くの失敗した試みが登場し、また昨今の脆弱な民主主義やトランプ、習近平、プーチンのような独裁への執着が見られる中では、悲観的なメッセージに映る。それでも炙り出した真実は、包括的な政治経済制度を目指す人々に自信を与えるものであり、今一度この提示を噛み締めて世界を俯瞰的に見れるようになりたいと思う。

Posted byブクログ

2026/01/17

2013年刊行。 MIT教授(経済学)のダロン・アセモグルと、ハーバード大教授(政治学)のジェイムズ・ロビンソンによる共著。 「なぜ世界には経済的に成功した豊かな国々と、長年貧困に苦しむ国々に分かれるのか?」の疑問に答えることを目指した本。 発刊直後から世界的に好評を集めてい...

2013年刊行。 MIT教授(経済学)のダロン・アセモグルと、ハーバード大教授(政治学)のジェイムズ・ロビンソンによる共著。 「なぜ世界には経済的に成功した豊かな国々と、長年貧困に苦しむ国々に分かれるのか?」の疑問に答えることを目指した本。 発刊直後から世界的に好評を集めている本書だが、ボリュームは多い。 文章は比較的平易で、数式やモデルは割愛した一般読者向けの内容なので読みやすい。ただ、ひたすら同じ主張を、古今東西の多様な事例を用いて繰り返す構成になっているので、冗長。完読するには根気が必要だった。 著者らの主な主張は最終章に網羅されているので、これを読めば正直十分。 本書の内容を簡単にまとめる。 まず、政治と経済の体制には、包括的(inclusive)と収奪的(extractive)の二通りが存在する。 包括的政治制度とは、政治権力を幅広く多元的に分配し、ある程度の中央的集権化を達成できて、その結果、法と秩序、確実な所有権の基盤、包括的市場経済が確立されるような制度である。 収奪的政治制度は、権力を少数の手に集中させ、その少数が自らの利益のために収奪的経済制度を維持・発展させることに意欲を燃やすような制度を指す。 所有権を強化し、平等な機会を創出し、新たなテクノロジーとスキルへの投資を促す包括的経済制度は、収奪的制度よりも経済成長につながりやすい。 収奪的制度は多数の持つ資源を少数が搾り取る制度で、所有権を保護せず、経済活動へのインセンティブも与えないからだ。 それぞれの制度はともに循環を生む。収奪的制度から抜け出すのは容易ではない。 しかし、それらは絶対的ではなく、決定的な岐路(14世紀のペストや産業革命など)によって移行がもたらされる場合がある。 既存の制度のわずかな違いが、大きな変化を生むのだ。 その上で、より包括的な制度への移行には、多様な社会集団が、その多様性を維持したまま、現支配者を打倒するための「連合」を首尾よく組むことが必要である。 仮に電撃的な体制転覆が成ったとしても、特定の個人や同質的集団が権力奪取の主体となるのであらば、相変わらずの権力私物化に立脚した収奪的政治の再生産となる危険が高いというわけである。 以上が本書のおもな主張である。 これらが多様な実例を引用して解説され、さらにこれまで貧困国と繁栄国の差異を説明してきた多くの説(地理説、文化説、指導者の無知説など)に反駁していく。 非常に興味深い内容で腹落ちできたが、冒頭に述べた通り、非常にボリュームが多い。 また、本書内で展開される近代中国史と、本論を踏まえた今後の展開の予測は一読に値すると思う。 時間に余裕がある時に読み、教養として身につけたい一冊。

Posted byブクログ

2025/11/02

興味深い内容だったが、久々の翻訳ものは、読むのに苦労してしまった。 とりあえず、選挙には行かないとと思った。

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2025/07/02
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※このレビューにはネタバレを含みます

長期的な経済発展は、地理的、環境条件、社会学的要因、文化の違い、生物学的遺伝的差異でもなく、政治・経済制度の違いにある。 包括的な政治制度と包括的な経済制度の組み合わせが必要。収奪的政治制度と包括的経済制度ではだめ。新自由主義は、その見本。 収奪的政治制度のもとでは、破壊的イノベーションは起きても潰されやすい。既得権益を守るため。規制緩和は限界をむかえる。 中国のような収奪的政治制度のもとでは、経済の自由度が高まっても破壊的イノベーションは起きにくいので、経済成長は持続しない。 収奪的政治制度がデフォルト。 長期的には、自由民主政治と資本主義は不可分。格差があっても、経済強者の交代可能性が必要。 中国とアフリカは、短期的には高度成長しているが、どちらも収奪的政治制度をとっているため、危うい。 アフリカ経済のネックはガバナンスにあると言われ続けているが、修正がきかない。

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2025/05/09

豊かさの国家間差を生む最大の要因は国家制度が包括的もしくは収奪的かの違いであり、地理説、文化説、無知説というような従来の定説では「国境を境とする2つの街の豊かさの差」を説明がつけられないとし、国家制度による国力発展への影響を様々な歴史事例から多角的に分析した本。 権力による政治...

豊かさの国家間差を生む最大の要因は国家制度が包括的もしくは収奪的かの違いであり、地理説、文化説、無知説というような従来の定説では「国境を境とする2つの街の豊かさの差」を説明がつけられないとし、国家制度による国力発展への影響を様々な歴史事例から多角的に分析した本。 権力による政治変革・自由競争の阻害は悪循環を生むため、世界各地域で走る保護主義政策はいずれ行き詰まるのではないかと感じた。近年大きく進んだグローバル化への揺り戻しではあるが、元の場所まで着地することはないだろう。 一方、この本からでは政治権力と市場には限りなく自由と流動性を与えるのがよいと読めるが、その場合は国内の分断が限りなく進むため、再分配の強化という形での政治介入は必要なのでは?と感じた 。例えばアメリカは自由競争で多くの破壊的イノベーションを生んだけども、その代償として埋めようのない分断が生じてしまった。 事例紹介のボリュームが多く、少々冗長に感じたが、いまのタイミングだからこそ読む意味がある本だった。

Posted byブクログ

2025/02/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「包括的な経済制度の下では、経済的な力を使って政治権力を過度に高めようとする一握りの人々に、富が集中することはない。さらに、包括的な経済制度の下では、政治権力にしがみついてもうまみが少ないため、国家を支配しようともくろむ集団や野心満々の成り上がり者にとってはインセンティヴが弱い。」権力者が政治家じゃなくて政治家権実業家に変わるだけでは?ハマスだって各国に動き回る資金を送る側のハマスがいたし、ネタニエフ首相はパレスチナ分断にハマスを利用した。抵抗運動はテロになった。一つの国だけでなく周りの国の関係も要注意。整備された制度がなくなることもあるから制度を過度に信用するのも変。パナマ運河を取り戻すと言ったトランプ大統領もいたし、強い権力のもとでは制度も砂上の楼閣に過ぎない。結局は発展途上国の見下しありきの富裕国の普通の人向けの本。

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2024/12/28

国家が繁栄するための必要条件がわかりやすく説明されています。多様性の高い包括的政治制度と、所有権の侵されない包括的経済制度が重要。この2つの制度の上で、創造的破壊が繰り返されて、繁栄に繋がっていきます。今の日本は、ちょっとヤバいかな。創造的破壊がされない。中国よりはマシですが。今...

国家が繁栄するための必要条件がわかりやすく説明されています。多様性の高い包括的政治制度と、所有権の侵されない包括的経済制度が重要。この2つの制度の上で、創造的破壊が繰り返されて、繁栄に繋がっていきます。今の日本は、ちょっとヤバいかな。創造的破壊がされない。中国よりはマシですが。今後の中国が凋落していく様子をしっかりと見届けたらと、思っています。

Posted byブクログ

2022/03/01

2022年3月「眼横鼻直」 https://www.komazawa-u.ac.jp/facilities/library/plan-special-feature/gannoubichoku/2022/0301-11308.html

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2021/06/07

豊富な事例研究ができます。しかし、上を読めば事足りると思う方や、最終的に偶発性や成り行きを結論にもってくることに対し非科学的と感じる方もいるかもしれません。

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