庭師の娘 の商品レビュー
ウィーンの庭師の娘マリーは草花を愛し、庭師としてすばらしい才能をもっている。時代はモーツァルトが12才の頃。女の子は考える必要がないとされる時代。マリーはメスメル博士、愛するヤーコプのおかげで始めての女性庭師になるのだった。
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庭師の娘マリーのお話。 マリーは父と同じ庭師になりたいが、父からは修道院に行くよう言われています。 反対されても、庭師になるため頑張るマリーの姿が印象的な作品です。
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タイトルを見た瞬間、当たりっぽい気がしてましたが、本当に大当たりでした。 舞台は1768年代のウィーン。 庭師の娘であるマリーは父親の言いつけで将来修道院に入り、看護師の勉強をしなければなりませんでした。 ところがマリーは血や傷を見るのが苦手で、本当は父のように草花に触れていたいと思っています。 彼女は様々な人の助けを借りて、自分の道を歩んでいこうとしますが・・・ ぶっちゃけていうと、ハッピー・エンドで終わります。 作品自体はヤング・アダルトですが、ロマンス小説好きな方もきっと楽しめると思います。 また当時の生活の様子や実在する人物も登場するので、歴史の勉強にもなります。 当時の様子を知るとともに、恋愛要素もあってきゅんきゅんしながら読めました。
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18世紀半ばのウィーンという、時代も場所の設定も好みのど真ん中で、しかも作者がウィーンっ子だというのもあって、当時の風俗が活き活きと事細かに描かれており、読んでいる間は至福のひととき。 少年時代のモーツァルトが登場し、彼が出入りしているメスメル博士のお屋敷の庭師の娘がマリー・フローラ。庭師として非凡な才能を持つマリーだけども、当時の社会では女性の庭師なんてありえないし、そもそもマリーは父の意向で修道院に入る予定。 崖っぷちに立つマリーだけども、雇い主であるメスメル博士をはじめ、周囲の理解者のおかげで庭師として生きてゆく道筋をたてられるようになる物語。 これはまさにジングシュピールだと思った。魔笛みたいなノリの。美しい音楽と庭園があって、ヒロインの行く末にハラハラドキドキしながら、ラストはみんながハッピー。 もちろんこれは児童文学として成立しているので、多少ご都合主義的な筋運びはあっても、時代考証はとても現実的。少年モーツァルトが神童ゆえに大人たちから妬まれ疎まれる様子や事件、女性の生き方が現代に比べていかに選択肢が少なかったか、などが手抜きなくしっかり書かれているし、同時にフランスやイギリスから流れてきた新しい思想が人の生き方や社会のありかたを変えつつあることも巧みに取り入れてあって、なかなか読み応えがあった。
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庭師になる夢を手にいれることができて、良かった。モーツァルトやオペラについて、知っていたら楽しめるところも多いと思う。 メスメル博士のような大人が近くにいたらいいなと思った。
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18世紀のオーストリア、庭師の娘マリーは自分も庭師になりたいと思っている。しかし、この時代に女が庭師になる事はとんでもない事で、女は家事をするか、看護師になるか、そのぐらいの選択肢しかなかった。その上マリーの父親は、妻が亡くなってからというもの、ウツ状態になり、マリーは修道院へ入...
18世紀のオーストリア、庭師の娘マリーは自分も庭師になりたいと思っている。しかし、この時代に女が庭師になる事はとんでもない事で、女は家事をするか、看護師になるか、そのぐらいの選択肢しかなかった。その上マリーの父親は、妻が亡くなってからというもの、ウツ状態になり、マリーは修道院へ入り看護の勉強をすることになっている。 そんなマリーの見方になってくれるのは、医者のメスメル博士。父親の病気を看てくれる一方で、マリーの庭師の才能に気付き、庭師への道を後押ししてくれる。 女の将来の選択肢が極端に少なかった時代に、新しい職業を選びとったマリーと、マリーを愛する周囲の人々。幸せな未来に安心感が残る。 幼いころのモーツァルトや、睡眠療法を考えてたメスメル博士など、実在の人物を登場させ、現実感を出している。
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