佳代のキッチン の商品レビュー
中学の時に蒸発した両親を探すため、その足跡を辿って調理屋のカヨは全国を巡り、様々な人の優しさに触れる。
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自分たちの勝手な理想をおいもとめているうちに、結局、彼らは現実を滅茶苦茶にしてしまったのだ。その挙げ句に、子どもを共有するどころか放ったらかしていなくなってしまったのだ。 どの人とも、もう一度会いたい、話したい、と思った。なのに一方で、どの人もなぜか遠い人に思えてきて、名前を確認しただけで結局、だれにも電話できなかった。 「自分の親のことってのは、わかってるようでいてわからない。それはだれだって同じことだ」 「けどあたしは、両親のことは絶対に許せないと思ってたんです。なのに、いろんなところでいろんな話を聞くうちになんていうか」 「許せる気持ちになってきた、か?」 「ていうか、許せるじゃなかて、受け入れられる。そんな気持ちになってきとんです」
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中学生の時に失踪した両親を探すため移動調理屋としてキッチンワゴンで全国を巡りはじめる佳代。 各地で過去の両親を知る人から足跡を辿り両親を探し出せるのか。 読みやすく心温まるショートストーリーの連作。 シリーズ第一弾のようなので次作も手に取りたい。
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両親を探すために、食材を持ってきてもらったらいかようにでも料理します、と言う女性の物語。出会いの中に涙するような話はあるものの、両親に関する描写はなんとなく尻切れとんぼで終了するので、最後は残念な印象が残った。
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さらさらと読了。 キッチンカーで両親探しの旅をする主人公。 先々での色々な出会いから両親の本当の姿が徐々にあきらかになってくる。 続編も出ているみたいなのでこれからに期待しつつ読んでみようと思う。
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移動調理屋、あったらいいなと思いました。家庭菜園とかで一気に採れる野菜持ってって、新しい調理法とか是非教わりたい。それに合わせて他のもの買いに行くから。とにかく両親が謎過ぎて、この謎はシリーズ読み進めたら解けるのかが気になる。今はとにかくめちゃくちゃムカつく人でしかない…。
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「いかようにも調理します」との木札を掲げ、軽のワンボックスカーで移動調理車を始めた佳代。地元の水をつかい、調理をしながら、全国をクッキングカーで失踪した両親を探しまわる。 人との触れ合い、人情もあり、引き込まれる。ただ、子供をおいて理想郷を追い求める失踪した両親がよく理解できない...
「いかようにも調理します」との木札を掲げ、軽のワンボックスカーで移動調理車を始めた佳代。地元の水をつかい、調理をしながら、全国をクッキングカーで失踪した両親を探しまわる。 人との触れ合い、人情もあり、引き込まれる。ただ、子供をおいて理想郷を追い求める失踪した両親がよく理解できない。
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「いかようにも調理します」の木札を掛けた、キッチンワゴン。 持参した食材を地元の湧水を使って調理をする、 移動調理屋。全国をワゴンで移動する佳代の本当の目的は中学生の佳代と弟の和馬を置いたまま家を出た両親を探すことだった。 中野区でキャベツだけを持ってきた小学生の男の子 横須賀...
「いかようにも調理します」の木札を掛けた、キッチンワゴン。 持参した食材を地元の湧水を使って調理をする、 移動調理屋。全国をワゴンで移動する佳代の本当の目的は中学生の佳代と弟の和馬を置いたまま家を出た両親を探すことだった。 中野区でキャベツだけを持ってきた小学生の男の子 横須賀で子どもの頃のオヤキを強請る米兵ジェイク 京都の料理屋に予約される佳代の賄いカレー 松江の魚の行商のおばあさんとミートボールのトマト煮 小学時代を過ごした押上の思い出の鮨天と幼なじみ 盛岡のラタトゥイユと父娘と新しい麺料理 函館の母子を助けた魚介めし 両親の情報を追って、移動を繰り返す佳代と、佳代の料理で笑顔になる人々。 親と子どもの関係、譲れないもの、じんわりと染みる。 佳代の作る料理が美味しそうなのはもちろん、傷ついても上を向く、佳代の強さと頑固さが爽やかな読後。
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6月-18。3.0点。 中学の時に出て行った両親、探すために「移動調理屋さん」を始めた主人公。新聞記者の弟の協力で、両親の行方を追う。 連作短編方式。ヤッさんとは違う味わいだが、読みやすい。 ラストは意外な方向へ。 次作も期待。
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