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繁栄 の商品レビュー

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2013/09/19

過去は現在よりも良き時代だったのか。 昔は・・・から始まる千年前から言われている定型句。 昔は電話やメールもなく、人と人との結びつきが強くて、料理は下手な化学調味料がなく素材の味を楽しめた。 山に行けば、手つかずの自然。 海に行けば、ごみひとつ無いエメラルドグリーンの美しい海...

過去は現在よりも良き時代だったのか。 昔は・・・から始まる千年前から言われている定型句。 昔は電話やメールもなく、人と人との結びつきが強くて、料理は下手な化学調味料がなく素材の味を楽しめた。 山に行けば、手つかずの自然。 海に行けば、ごみひとつ無いエメラルドグリーンの美しい海。。。 ちょっとまってほしい。 病気にかかれば、薬はなく、黒死病にかかればほぼ間違いなく死ぬし、農耕は辛いし、重い納税が毎年課せられる(今もか・・・)。 どうも人間は過去を美しみ、将来を悲観する傾向にあるようだ。 悲観論書は、将来は石油がなくなり、人口が飽和し食物を争い、水は汚染され気温が上昇し海水面が上昇し人間の住む場所はなくなるという。 はたしでそうだろうか。 ここが本書の論点である。 石器時代は何も石がなくなったから終わったわけではなく、他に代替のテクノロジーが発見されたからである。 ローマ・クラブの「成長の限界」は未だに訪れないし、まだまだ人類は発展するし、それほど悲観する必要はないのだ。 まぁ、代替のテクノロジーによって過去に限界が訪れなかったからといって、今後もそうだとは言えないし論拠が薄いのですが、それほど強く将来を悲観する必要はないという事は同意である。

Posted byブクログ