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こんな夜更けにバナナかよ の商品レビュー

4.3

110件のお客様レビュー

  1. 5つ

    47

  2. 4つ

    31

  3. 3つ

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2024/11/03

映画を見たことがあったので、小説になるとどんな感じなんだろう?と気になって購入しました。ページ数も少なくてとても読みやすいです。鹿野さんは厚かましいけれどどこか憎めない、素直な人です。「愛しき実話」というのがピッタリな作品だと思います。

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2024/09/17

自分が1人の人間として評価されたい。それだけ。 だれかの庇護下にあったり、憐れみの目を向けられていては、自分を出し切ることもできないんだよね。

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2024/09/01

非常に面白かった。障害者とボランティアと言う「綺麗な話」になりがちな構図だが、もっとずっと生々しく、生き生きとした世界がそこにはあった。 人と人が欲求をぶつけ合う、と言うすごくプリミティブなやりとりが、鹿野さんの視点からもボランティアの視点からもあって、その中でどうにかこうにか生...

非常に面白かった。障害者とボランティアと言う「綺麗な話」になりがちな構図だが、もっとずっと生々しく、生き生きとした世界がそこにはあった。 人と人が欲求をぶつけ合う、と言うすごくプリミティブなやりとりが、鹿野さんの視点からもボランティアの視点からもあって、その中でどうにかこうにか生活を作っていく、と言うその全体像が、面白い。

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2024/06/07

最初にこの本を読み始めたときは、わがままな鹿野の介護ボランティアをなぜするのだろうと思った。鹿野は「さらけ出さないと他人の中で生きていけない」と言っていたが、あまりにもボランティアの人の上に立とうとしていたので疑問が大きくなった。そこで、ボランティアの人に目を抜けると、自身がなく...

最初にこの本を読み始めたときは、わがままな鹿野の介護ボランティアをなぜするのだろうと思った。鹿野は「さらけ出さないと他人の中で生きていけない」と言っていたが、あまりにもボランティアの人の上に立とうとしていたので疑問が大きくなった。そこで、ボランティアの人に目を抜けると、自身がなく「父親が尊敬できないと自身のない子に育つ」という人や楽しそうだからや何かしたいという思いからやっている人まで様々だった。それを作者は、 「ボランティアをする若者は2000年以前は市民運動熱を持った人、2000年は自分探しの人である」と述べていた。 現在、ボランティアをしているのはどのような層なのかと疑問に思った。 この本では、西村秀雄という人が紹介されていた。戦後、戦時中に反戦主張をしていた東大総長に誘われ、東大教官になり、その時にシンポジウムを開いて障害者に接し、障害者を締め出していた事に気づき北海道の身体障害者施設で働き始めた。若者であった鹿野の意見を否定せずにどうしたいかをきいて深く相手を知ろうとした。また、障害者が無視されていたときに障害者に意見を求めるだけでなく、可能性も見出していた。その後、障碍者団体が泣きたいときに1人で泣ける部屋が欲しいという要望がでたため、西村は数々の協力を行った。北海道民政部は危険で法律上できないと言っていたが、実際に生活をしてみることで行政を動かすことに成功した。 このような活動の最前線にいた鹿野が 「主張すれば与えられる。主張しなければ与えられない。だからこそ、主張することを恐れてはいけない」という言葉に感銘を受けるのも納得であった。 本を読み進めていくうちに鹿野が自立を目指すわがままを言うのは当然だという感想を持ち始めた。ここの自立とは誰の助けも必要としないことではなく、自分が決定権を持つことである。そのために自分の生死を握るボランティアを頼るけども同時に憎む、アンビバレントな感情も持つだろうなと思った。 この本を読み切っても障碍者のわがままの範囲の明確な答えは出ていなかった。しかし、これに対処するために自分の常識でダメなことはダメと言いつつも、自身の常識を疑う2面性をもつ必要性がこの本を通して身近に理解できた。

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2024/06/05

笑いながら、考えながら、泣きながら読んだ。 パワーをもらいながら、パワーを使いながら読んだ。 一章ずつしか読めなかった。 語弊があるかもしれないけれど面白かった。 貪欲に、必死に、真剣に生き抜いた人の話。

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2024/02/09

物性研の所内者、柏地区共通事務センター職員の方のみ借りることができます。 東大OPACには登録されていません。 貸出:物性研図書室にある借用証へ記入してください 返却:物性研図書室へ返却してください

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2024/01/11

小説とは違って、ノンフィクションは読むのに時間がかかる。生き生きと書かれていて面白い分、読む間、その人の人生や事件が重くのし掛かってくる感じ。今回もそう。 鹿野氏を始め、いちごの会、鹿ボラの行動力のある登場人物たちに驚く。悩んでるけど常に動いていて、とてもギラギラ(あくまでもキラ...

小説とは違って、ノンフィクションは読むのに時間がかかる。生き生きと書かれていて面白い分、読む間、その人の人生や事件が重くのし掛かってくる感じ。今回もそう。 鹿野氏を始め、いちごの会、鹿ボラの行動力のある登場人物たちに驚く。悩んでるけど常に動いていて、とてもギラギラ(あくまでもキラキラではなくギラギラ。)していて優しくて。 羨ましくもあり、私にはできないなぁとも思ってしまって。。読み終わったあと、どっと疲れてしまった。

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2024/10/14

衝撃的な本でした。実体験にもとづいたありのままの内容に、読んでいるこっちが冷や冷やするようなこともありました。現場で体験した人にしか分からない世界がそこにはあって、すごく勉強になりました。 ただ、映画のポスターを見かけたことがあったので、ご本人の写真が載っているにも関わらず、大泉...

衝撃的な本でした。実体験にもとづいたありのままの内容に、読んでいるこっちが冷や冷やするようなこともありました。現場で体験した人にしか分からない世界がそこにはあって、すごく勉強になりました。 ただ、映画のポスターを見かけたことがあったので、ご本人の写真が載っているにも関わらず、大泉洋さんのイメージになってしまい困りました。

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2023/06/25

2007年09月17日 19:14 どうしてもこういった本は、お涙頂戴になりがちな傾向にあるが本書は全くもってそうではない。 まず、作者が鹿野氏自身ではなく、フリーライター渡辺氏だということに一目置きたい。 作者自身、鹿野氏のボランティアに入り、他のボランティアに徹底的に取材...

2007年09月17日 19:14 どうしてもこういった本は、お涙頂戴になりがちな傾向にあるが本書は全くもってそうではない。 まず、作者が鹿野氏自身ではなく、フリーライター渡辺氏だということに一目置きたい。 作者自身、鹿野氏のボランティアに入り、他のボランティアに徹底的に取材し、ボランティア達が思っていることを書き綴ったところが良い。 また、鹿野氏のわがままとも言わざるを得ない性格がにじみ出ているところも、この本の良いところなのかもしれない。 ただ、いきなり鹿野氏の過去の話になって、小山内氏や「いちご会」が出てきたところなどは困惑する人もいるだろうし、全体的に少し長すぎる。 特にこの過去の部分なんかは削っても良いところがあるような気がした。 後日、この本に感銘を受けた僕は、作者の渡辺氏にメールを出したところ、 お忙しいのにも関わらず丁寧なお返事をいただきました。

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2023/04/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

これまで、「障害者」と触れ合う機会がなかった私にとって、いい意味で固定観念が覆される本であったと感じた。 鹿野さんのボランティア(鹿ボラ)として働く人々にもその人たちなりの悩みがあり、いわゆる健常者と障害者が密接に関わるシカノ邸は様々な葛藤や価値観のすれ違いが生じながらも精神的にも身体的にも他のどこよりも"前進"ができる場所であったと確信できた。人によって"普通"の基準は異なるが、障害者と健常者の間のそれは著しく異なる。鹿ボラの1人である斎藤さんはその"普通"境界を均すことが障害者を理解するということであるとした。長年ボランティアとして鹿野さんを支えてきた者でもそれを理解するだけでも長い年月を要してきたのに、ベテランと新米の入れ替わりが激しいこの地でのすれ違いを阻止する術はない。 ボランティアとして取り上げてきた幾人の人々の中でも考え方が異なる。国枝さんと斎藤さんがその両極端に位置するならば、その間にそれぞれのボランティアの考え方があるというのには強く同感した。 障害者を神聖な者として扱ったり捉えたりする人は少なくない。現に私もそう捉えてきた人の1人である。遠藤さんにはその考え方がなく常に鹿野さんを1人の人として付き合ってきた。例えば、鹿野さんが口にするわがままを全て受け止めずに拒否をする時は拒否をする。こうした遠藤さんらの態度は鹿野さんにとっても嬉しいものなのではないか。これまで健常者が享受してきた一般的な教育を受けてこなかった障害者にとって、どこでどのように自分の気持ちを制するのか、どこでこのように接すると人間関係が上手くいくという私たちにとってのいわゆる"普通"は通じない。それをどこまで教えるのかというラインは非常に難しいものであるが、壁を感じさせないようにする試みは必ずしなければならないものではないか。 思いのままに綴ったが文章がまとまらないので、推敲はまた別の機会にしようと思う。

Posted byブクログ