神様が殺してくれる の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ひさびさのミステリー小説。 中盤までは楽しめました。 美しすぎた後輩の側で連続殺人が起きる。 舞台はリール、パリ、ミラノ、フランクフルトそして東京へと。 日本人による外国舞台のミステリー小説は読みやすかった。 前半から中盤まで浦沢直樹さん「MONSTER」のような不気味な恐怖を植え付けていた。 中盤から後半にかけては、1文を短く区切り、真実へ迫る緊迫感を高め盛り上げていく。 しかし...最後はあれって感じがしてしまった。 謎解きが呆気なさすぎた、私にとっては。 推理を盛り上げるためには小粒の探偵役を数人よりは絞って欲しかったかな〜と。 ミステリールール「ノックスの十戒」を残念な感じで破ってましたね。 年末が近づくと「このミステリーがすごい!」が気になります!
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やっぱり私は彼の書くミステリィが好きだなあ、と改めて再確認しました。硬質でストイックな文体は、作品を追う毎に禁欲的なまでに洗練されているように感じます。 その上で描く人物や関係性が、一転、耽美どストライクだからもう堪りません!笑 あからさまに描写されるエロスより、見えそうで見えな...
やっぱり私は彼の書くミステリィが好きだなあ、と改めて再確認しました。硬質でストイックな文体は、作品を追う毎に禁欲的なまでに洗練されているように感じます。 その上で描く人物や関係性が、一転、耽美どストライクだからもう堪りません!笑 あからさまに描写されるエロスより、見えそうで見えないエロスに色気を感じる森ファンです( ^ω^ ) 例えば「目」の描写一つ取っても、「彼は漆黒の闇に浮かぶ星々を閉じ込めたような瞳を持ち〜云々カンヌン」と叙述されると、途端にゲンナリしちゃうタイプです( ^ω^ )←めんどくさい読者 これが森博嗣の手にかかれば、一言で済みます。「瞳の色は青い」。何てシンプル…(痺 森博嗣が今作で叙述した美の描写を以下に↓↓ 「まるで絵のような信じられない横顔の端正さに溜息が出た。しかし、その美しさは明らかに女性のそれとは違うシャープさがある(原文改変)」 シンプルーーー!!!!(二回目 久しぶりに奥歯を噛み締めて、そうそうこれなのよ待ってたのは森先生ぃ…と喜びに打ち震えました。 青年の凄まじいまでの美しさに衝撃を受けた人々の感想が淡々とした内容に留まってたのも、このシンプルな世界観をぶち壊さなくて良かったです。 彼の美を崇めていただろう人間達は、そろって蚊帳の外。殺された人間や、モデルとしての彼しか認識していない人々の熱狂ぶりは、飽くまで「そのような事実があった」という主人公の視点で述べられるに留まります。くう〜!(悶 で、その主人公と美しすぎる最重要容疑者。彼らの関係性がまた、美しくも恐ろしい。 2人が関わりを持ったのは大学時代のほんの数ヶ月。それ以後は連絡も一切とっていなかったのに、ある日突然、美貌の友人に「彼が犯人」と指摘される可哀想な主人公。ここで、「ハァ〜?!馬鹿言ってんじゃねーぞコラ!ひとまずトンズラだ、俺が真犯人見つけてやんぜ!」ってなってしまうと、あり触れたハリウッド映画ですわな(´・ω・`) そこを「はて、彼は何故そんなことを言ったのだろう?」と冷静沈着に事態にあたるのが森キャラなんですね(笑)。インターポールの事務員という確かな身分が物を言ってるんでしょうが、それにしたってもう少し劇的にも出来る題材を、飽くまで抑えて描くところに森博嗣の色を感じます。あの思わせぶりな2人の邂逅とかね…くぅ〜!← 肝心要のミステリィ部分の感想もとりあえず書いときます…← ※※※※以下、ネタバレしています!!!!!!※※※※ いや、その犯人はちょっとズルイんじゃないかな〜アンフェアじゃないかな〜と思いながらも、主人公の「僕」は犯人の人称を日頃からそう呼んでただろうしなと考えると簡単に批判できない罠…。相手の人権を尊重したら、というか自然に、そういう人称になるだろうしな…。 最大のミステリィは、結局「彼女」は誰を愛していたのか?という点のような気がします。 血を分けた兄弟か、「彼女」を「僕」と勘違いしていた美貌の青年か? 2人の狭間にあって、それぞれと愛を交わしながら、けれど2人は自分を透過した相手を見ているに違いないと思い込んでしまった「彼女」の葛藤。 美貌の青年に関わる人間に対する嫉妬のあまり、殺人を重ねた。 そう考えるのが普通かも知れませんが、最後に「貴方を愛しているからよ!」と「僕」に向かって叫んだ「彼女」の真意は、最早彼女自身にも分からなかったのかも知れません。 どちらも愛してしまった、だからこそどちらも憎まずにはいられなかった。 もしそうだとしたら、あまりにも悲しいなあ。 あと、今更気付いたんですが、私、綾辻先生、有栖川先生、ってお呼びしてる癖に、森博嗣は「森博嗣」なんだよなあ。何かもう一つのアイコンと化してるのよね、多分…。と言い訳してみる…← 「神様が彼女を殺した。神の名前は、レナルド・アンペールだーー」 学生時代、大学寮で同室だった青年が、僕を殺人犯として告発した。見に覚えのない僕は、インターポールの事務員という仕事柄、やがて国境をまたぐ連続殺人の捜査に関わっていくのだが…。 美しすぎる重要参考人・リオンの発言の真意とは?そして、意外すぎる真犯人の正体とは?
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フランス、イタリア、ドイツ…国を跨いで起こる殺人事件、インターポールに務めながら事件の重要参考人としても関わって行く主人公、マフィアの影もチラホラ…面白かったのに。最終なんとなく犯人が判りだしたのに。 犯人の設定が無理矢理過ぎて…(ー ー;) 最後の最後に「へ?」ってなりました。
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★★★★☆ "史上最強の乙女"的ミステリィ 【内容】 パリの女優殺害に端を発する連続殺人。両手を縛られ現場で拘束されていた重要参考人リオンは「神が殺した」と証言。事件の手かがりは、彼の異常な美しさだけだった。 【感想】 幻冬舎創立20周年記念特別書き下ろし作...
★★★★☆ "史上最強の乙女"的ミステリィ 【内容】 パリの女優殺害に端を発する連続殺人。両手を縛られ現場で拘束されていた重要参考人リオンは「神が殺した」と証言。事件の手かがりは、彼の異常な美しさだけだった。 【感想】 幻冬舎創立20周年記念特別書き下ろし作品の名に恥じない出来です。 パリやミラノなどヨーロッパが舞台のミステリィ作品です。 最初からエンジン全開で面白くて、こりゃ舞台を日本に移して映画化だなって考えていました。 リオン役は、「MONSTER」(浦沢直樹)のヨハンですね。 が、 日本化はムリっす。あと数十年はムリっす。てか映像化もムリ。 「ノックスの十戒」には抵触している感がありますが、それでも終盤は「えーーーーーー」のコンボで椅子から落ちてしまいました。 森さんの『すべてがFになる』はコンピュータに強いひとしか楽しめない気もしますが、今作は万人が楽しめます。
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久しぶりの森ワールド。 登場人物も書き手も冷静なので、 引きずれられことなく自分自身の感情に素直に浸れる。 森さんが好きな理由の一つ。 いつもながらストーリーに引き込まれ、あっという間に読破してしまった。 もっと浸っていたいから、ゆっくりじっくり文字を追えばいいのに、次へ次へと...
久しぶりの森ワールド。 登場人物も書き手も冷静なので、 引きずれられことなく自分自身の感情に素直に浸れる。 森さんが好きな理由の一つ。 いつもながらストーリーに引き込まれ、あっという間に読破してしまった。 もっと浸っていたいから、ゆっくりじっくり文字を追えばいいのに、次へ次へと読み飛ばしてしまう。 勿体ないな。 さあ、次の森ワールドへ行こう…
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神々しいまでに美しいリオンの周囲で起こる殺人事件の話。 ミステリの結末として、どうなんだろ。。。 しかも、読み進めるうちに何となく予想がついてしまい 正直読むのが面倒くさかった。 登場人物にも魅力を感じないし 殺人事件が何件も起こっているワリには然程熱くなくて どこにおもしろ...
神々しいまでに美しいリオンの周囲で起こる殺人事件の話。 ミステリの結末として、どうなんだろ。。。 しかも、読み進めるうちに何となく予想がついてしまい 正直読むのが面倒くさかった。 登場人物にも魅力を感じないし 殺人事件が何件も起こっているワリには然程熱くなくて どこにおもしろさを求めて読めばよいのか分からなかった。
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犯人は割と早めに判ってくるけど、美しい本だし買って悔いはない。久々に森博嗣を読んだ。 書いてない事がいかに多いかみたいなのがタイトルから推し量れたりして、いろいろそこそこだけども好きは好きだ。
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森博嗣さんらしいミステリ作品(^^)こういう感じで今まで何度騙されたか!でも、謎が解けた時がアハ体験っぽくて読むのやめられない(^^;今回も犯人が解った瞬間、目からウロコ落ちました(・・;)
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まずは、タイトルと綺麗な表紙が気になり手にしました。森博嗣さんの作品は、これが初めてですが、文章とっても綺麗だなぁ~と感じました。 ただ、全体の展開としては、私が気忙しい性格からなのか、途中、ノロノロな感じがして、読みながら少しイラっとしたところがありました(- -:)。 読み終...
まずは、タイトルと綺麗な表紙が気になり手にしました。森博嗣さんの作品は、これが初めてですが、文章とっても綺麗だなぁ~と感じました。 ただ、全体の展開としては、私が気忙しい性格からなのか、途中、ノロノロな感じがして、読みながら少しイラっとしたところがありました(- -:)。 読み終わってから、リオンが物語り最初に語った「神様が殺した」その名前をレナルド・アンペール(主人公)と証言した時点で、この主人公には犯人が分かってたんじゃないかなぁ~と思い、あんましすっきりした感じがしませんでした(苦笑) タイトルと表紙が素敵だっただけに、もうちょっとかっこいい終わり方にしてほしかったなぁ~と思って、★3つ!
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森博嗣のシリーズ外小説。 舞台はヨーロッパ。推理小説のようで、どこか異なる印象を与える展開。 真犯人が判明するラストまで、完全に騙されてしまった。 如何にも「森博嗣」らしい作品。
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