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冬のフロスト(下) の商品レビュー

4.2

35件のお客様レビュー

  1. 5つ

    15

  2. 4つ

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2023/12/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

今回のバディは、スケベでドジなモーガン。 いくらなんでも、こんな刑事はいないよなあ。 でも、それを言えば、そもそも主人公のフロストみたいな警部自体がありえないのだけれど。 今回も、いつものフロストや、同僚達、マレットなどのデントン署の面々に会えて、嬉しくてにんまりしてしまった。 いままでの作品同様、何件もの事件が同時多発し、どう解決していくのか、期待しながら読んだ。 リズが拉致されてしまった事件はちょっとショックだった。リズは本当に堕胎したのか?(と思うけど)退院早々に、こんな目に遭ってしまったが、もっとリズの活躍ぶりを見たかった! 最後の終わり方は、エラリー・クイーンの小説のようでかっこよかった!! なるほどね、っていう感じ。本格推理小説みたいで。 とうとう、これで未読は「フロスト始末」だけとなってしまった。寂しさが湧き上がってくる。 本当は、すぐに読みたいけど、もうしばらく時間が経ってからにしよう。

Posted byブクログ

2023/04/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

不安要素なモーガン君。 やらかしてくれました。 もう、登場時点から、フラグたちまくりだった君。 上巻で事故起こした時も、「ああ、ほら、やっぱり」って思ったけど、 下巻でも、予想通りにやらかしてくれました。 期待を裏切らない。 けれど、捜査が進展したのは、彼が通っている歯科の受付嬢が殺害されて、最初、その被害者が娼婦っぽくなく、誰なのかわからなかったのに、モーガンが気付いたあたりからでしたから、まぁ、役に立ったのか? とにかく、モーガンのお陰で、リズが犯人にさらわれてしまうことに。 リズのことが心配で心配で。 バートンがイライラするのが伝わってくる。 リズ、バートンに愛されてますね。 とにかく、助かって良かった。本当に。 リズとバートン幸せになってくれ。 犯人がやっていたタクシーの無線探知、まさか、あんなに堂々と!? これはやられた。 そして、犯人が女性だったとはね。 少女の殺人に関しても、フロストの勘は間違っていなかった。 やっぱり、ヤツが犯人だったんだ。 あのおばさん、怪しいと思ってました。彼女が加担したんだね。 いやもう、あっちもこっちもハラハラすることだらけでしたよ。 気になって気になって一気読みよ。 ヴィッキーのお母さんのシーンは、涙止まらなかったなぁ・・・ 警察を攻める親ばかりだったのに、このお母さんは・・・

Posted byブクログ

2022/10/18

流石にシリーズ5作目ともなるとマンネリ化は避けられませんが、癖になるストーリー展開はなぜか読んでいて安心出来る、水戸黄門の様な中毒性があります。今回も名作「サウンド・オブ・ミュージック」を「おつむのネジがハズレたように歌いまくる尼さん軍団云々」と下品さ絶好調です。養老孟司氏の解説...

流石にシリーズ5作目ともなるとマンネリ化は避けられませんが、癖になるストーリー展開はなぜか読んでいて安心出来る、水戸黄門の様な中毒性があります。今回も名作「サウンド・オブ・ミュージック」を「おつむのネジがハズレたように歌いまくる尼さん軍団云々」と下品さ絶好調です。養老孟司氏の解説もコンパクトでよろしい。

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2022/06/19

作中のニ大事件の顛末が消化不良。リズ・モード警部がどうなったのかも語られず。 途中で出てきた老婆と知的障害のある息子の事件が一番衝撃的。 今まで読んだシリーズの中でちょっと劣るかな…。十分面白いけどその後が足りない。 オチはかなり良い。 次がラスト「フロスト始末」

Posted byブクログ

2021/01/26

自分にとってイギリスの正統派ミステリはなじみが薄いが、この作品は別格で世界を代表する警察小説の金字塔だと勝手に思っている。 主人公のフロスト警部は風采が上がらない、行き当たりばったりのいい加減なオヤジ。 更にセクハラたっぷりの下品なトークの連発となれば、ユーモアを通り越して引いて...

自分にとってイギリスの正統派ミステリはなじみが薄いが、この作品は別格で世界を代表する警察小説の金字塔だと勝手に思っている。 主人公のフロスト警部は風采が上がらない、行き当たりばったりのいい加減なオヤジ。 更にセクハラたっぷりの下品なトークの連発となれば、ユーモアを通り越して引いてしまう場面も多い。 しかし、知らないうちにこの人物の魅力にぐいぐい引き込まれてしまうのが不思議だ。 気づいたときには上下巻1000頁を一気に読まされてしまうのだ。 本国イギリスでは1984年の『クリスマスのフロスト』からシリーズが始まり、現在2008年に発表された『A Killing Frost』までが出ている。 シリーズは『A Killing Frost』で完結となる。その理由は著者のウィングフィールドが2007年に亡くなっているからだ。邦訳は2020年以降となるという情報もあり、いつの日か原書版のペーパーバックに挑戦してみようかとひそかに思っている。 ともあれ、パワフルで、下品で、やさしくて、人情味があって…そして哀愁が漂うフロスト警部。 猛烈に忙しい主人公の魅力に、どっぷりとはまらせてもらった。

Posted byブクログ

2020/09/19

微妙に全部のフラグを回収しきれていないのでは?と思う気もするけど、まぁ細かいことを気にするのはやめにしよう。

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2020/03/03

何よりもフロスト警部の手口は被疑者の人権尊重の点で問題がある。逮捕者を負傷させながら、本人が勝手に転んで怪我をしたと責任逃れをする始末である。フロスト警部は誤認逮捕もしており、決して褒められたものではない。以下の暴言まで口にする。「犯人なんか適当に見つくろえばいいけど、そいつを証...

何よりもフロスト警部の手口は被疑者の人権尊重の点で問題がある。逮捕者を負傷させながら、本人が勝手に転んで怪我をしたと責任逃れをする始末である。フロスト警部は誤認逮捕もしており、決して褒められたものではない。以下の暴言まで口にする。「犯人なんか適当に見つくろえばいいけど、そいつを証明するとなると、くそがつくほど面倒くさくて、くそがつくほど難儀だもんな」(下巻167頁)。 一方で日本の警察の救い難さを描いた『ポチの告白』と異なり、イギリスの警察には警察犯罪を抑制する仕組みがある。取り調べは全て録音されている。「取り調べの際のやりとりが逐一、録音されている」(上巻336頁)。被疑者には弁護士を呼ぶ権利が保証されている。また、フロストの強引な取り調べを同僚警官が注意するなど、健全な人権感覚がある。 さらに『冬のフロスト』と『ポチの告白』を分かつものはフロスト警部が上司のマレット署長に反抗的なところである。媚びへつらうだけのヒラメばかりの日本の警官を描いた『ポチの告白』とは異なる。フロスト警部はマレット署長の陰口を叩くだけでなく、署長の面前でも反抗的である。これは清々しい。

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2019/11/30

このミス海外編2014年版3位。フロスト警部シリーズ5作目。このシリーズめっちゃ好きだわ。とても長いのだけど全編ユーモアに溢れており、フロストの発言の9割ぐらいは冗談ばかりだし地の文も笑わせる。ずっと面白いコントを見続けてるようで無尽蔵のネタが圧巻。次々に発生する事件と行き当たり...

このミス海外編2014年版3位。フロスト警部シリーズ5作目。このシリーズめっちゃ好きだわ。とても長いのだけど全編ユーモアに溢れており、フロストの発言の9割ぐらいは冗談ばかりだし地の文も笑わせる。ずっと面白いコントを見続けてるようで無尽蔵のネタが圧巻。次々に発生する事件と行き当たりバッタリで失敗ばかりの捜査もスピード感が溢れていて、どこをとっても無駄で退屈な部分がなく一気読みした。何年かぶりかで本に夢中になって電車乗り過ごした。後半は物語もクライマックスになって読んでいて鳥肌が立つぐらい興奮して話しに没頭した。感動するところもあり、最高のエンタテーメントでした。

Posted byブクログ

2019/05/28

大好きな英国警察ミステリーシリーズの第5作目。 主人公のフロストは、架空都市デントンで勤務する中年の下品な警部。このシリーズは、デントン署で立て続けに発生する事件を、フロストが当てずっぽうに解決してゆく顛末を描きます。 我々が目にする多くの警察モノは、ある特定の事件を追う刑事を描...

大好きな英国警察ミステリーシリーズの第5作目。 主人公のフロストは、架空都市デントンで勤務する中年の下品な警部。このシリーズは、デントン署で立て続けに発生する事件を、フロストが当てずっぽうに解決してゆく顛末を描きます。 我々が目にする多くの警察モノは、ある特定の事件を追う刑事を描きますが、このシリーズでは、大小複数の事件が同時に発生します。設定としては異色ですが、その方が現実に近いと思います。ちょうど、我々、サラリーマンが扱う色々な懸案事項を同時に対応しなければならないことに似ています。 今回、発生する事件は、少女行方不明、売春婦連続殺人、ショットガン強盗、「怪盗枕カヴァー」事件などなど。さらに性欲だけが強い無能な部下と、出世と保身しか考えない上司。どこの会社でもありそうな中間管理職の悲喜劇が厚めの文庫2冊にぎっしり詰まっています。 パワハラやセクハラの一線を超えてしまうフロストの言動、お互いに軽蔑し合っている上司とのやり取り、新しい事件の発生するタイミングの悪さ、フロストの非効率的な捜査活動には笑えます。しかし、本書は非常に練られたプロットが詰め込まれた傑作警察ミステリーです。その証拠に2013年のこのミスで3位、文春ミステリーでは6位を獲得しています。 フロストを反面教師としたビジネス小説としても楽しく読めるかもしれません。お勧めの★★★★。

Posted byブクログ

2019/04/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

フロストシリーズ 第5弾 今回は推理小説ぽい感じでなかなか事件が解決されず、こいつが犯人だと思っても違っていたりして最後まで2つの事件が解決されずに進む。 フロストの人情味がこの書では全開で、相変わらずハチャメチャだけど全てが許され応援したくなる。一方署長のマレットは増々フロスト虐めに拍車がかかり駆け引きが面白い。 フロストがどんどん好きになっていくのだが、ただ1つ殺された被害者宅の捜査で、住人が居ないのにタバコを吸って絨毯に灰を落とす行動が納得出来なかったので残念!

Posted byブクログ