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言語学の教室 の商品レビュー

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41件のお客様レビュー

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2024/04/07

対談形式なのでとても分かり易かった。 言語学って、哲学や心理学とも繋がっていて、掘り下げると複雑なんだと改めて思った。 言語学の基本的な知識は多少必要だと思うが、難しい内容を分かり易く説明しているので、ただ読むだけでも面白い内容だと思う。

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2023/11/13

言葉を操ることは楽しいし、考えれば考えるほどドツボにはまる。言語をめぐる哲学的対話の体で、野矢さんが多彩な質問を繰り出しテンポよく論が進んでいく。実際の対話はもっと長かったそうで、中公新書の編集担当者さん、お疲れ様でした。 冒頭でソシュールを引き合いに「共時態」と「通時態」の話...

言葉を操ることは楽しいし、考えれば考えるほどドツボにはまる。言語をめぐる哲学的対話の体で、野矢さんが多彩な質問を繰り出しテンポよく論が進んでいく。実際の対話はもっと長かったそうで、中公新書の編集担当者さん、お疲れ様でした。 冒頭でソシュールを引き合いに「共時態」と「通時態」の話が来たところでいよいよ引き込まれてしまった。全体的に通底しているテーマだったように感じる。

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2023/01/03

全6回構成でその主題は次の通りです。 第1回:チョムスキー以後の言語学史 第2回:認知言語学の意味論 第3回:プロトタイプ意味論 第4回:使役構文 第5回:メトニミー 第6回:メタファー 第3~6回は、言語学に興味があれば、そこだけ読んでも面白いです。 反対に第1、2回は、事前...

全6回構成でその主題は次の通りです。 第1回:チョムスキー以後の言語学史 第2回:認知言語学の意味論 第3回:プロトタイプ意味論 第4回:使役構文 第5回:メトニミー 第6回:メタファー 第3~6回は、言語学に興味があれば、そこだけ読んでも面白いです。 反対に第1、2回は、事前知識なしだとよく分からない話をしています。 そして、哲学寄りの話をしている第2、3回こそ、哲学と言語学の先生の対談にした意義が表れているのかなと思います。 全編にわたって大変面白い本です。 普通に読んでいたら素通りしてしまいそうなところでも、聞き手の野矢先生がバシバシ突っ込みを入れてくるのですが、そういう頭のいい人の考え方が覗けるのも興味深い。 ただ、体系的な理解ができる形式ではないので、本書を手に取るのは、言語学と言語哲学の入門書を読んだ後がいいのでしょうね。

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2022/11/10

1 チョムスキー生成文法論(解釈意味論)⇔レイコフ生成意味論 syntax 統語論=構文論 意味は扱わない 2 スキマティックな意味 3 カテゴリー 言語哲学の内包と外延 ファジィ集合論 ウィトゲンシュタインの「家族的類似性」 →プロトタイプ(典型例、模範例、ステレオタイ...

1 チョムスキー生成文法論(解釈意味論)⇔レイコフ生成意味論 syntax 統語論=構文論 意味は扱わない 2 スキマティックな意味 3 カテゴリー 言語哲学の内包と外延 ファジィ集合論 ウィトゲンシュタインの「家族的類似性」 →プロトタイプ(典型例、模範例、ステレオタイプ) 「プロトタイプ意味論」 認知言語学的 「犬という語の意味は何か」ではなく「語の意味を理解しているとはどういうことなのか」 コンテクスト(発話の状況)から独立した意味を扱う意味論 コンテクストに依存する意味を扱う語用論 →認知言語学では区別できない 野矢「意味に関わる事実を「典型的な物語」と呼びたい」 ≒百科事典的な知識、レイコフ「理想認知モデル」 合成性 文レベルでのプロトタイプを考える(鳥が飛ぶと飛行機が飛ぶはちがう)議論はあまりされてない →曖昧でいい 4 「〜が〜を開けた」も使役causation(因果) 開けたは使役動詞 自他対応 焼ける焼く、壊れる壊す 窓を開けるは行為だけでなくその結果も含む 語彙的 迂言的使役構文 periphrastic遠回しな言い方 〜せる 焦点色からどれだけ離れることができるかという語彙の制限 使役構文に共有される意味プロトタイプと言語によって異なる意味 5 メトニミーなのか、ただの省略なのか 自転車をこぐ ペダルのメトニミーなのか?こぐという比喩なのか? 桃が流れる トイレを流す 参照点(能力)理論 参照点とターゲット 6 idiomの多くは凍結されたmetaphorだ

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2021/02/16

生成文法と認知言語学を比較しつつ、言語の意味と文法の概念や使用方法を哲学者と言語学者で対話した著作。

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2020/04/19

認知言語学と哲学をそれぞれ専門とする東大教授による対談。対話をしながら四方八方に思考が飛躍していくので読んでいて楽しい。決してどちらかが正しいといった論法に頼ることなく生成文法と比較しながら、認知言語学では言語をどのように捉えるのかを生き生きと感じ取れる一冊。

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2019/04/07

認知言語学について知りたくて読み始めた本。 対談形式で、東大の哲学の先生が、東大の認知言語学の先生に、認知言語学に関する疑問をぶつけ、言語学の先生もその視点にハッとさせられながら、認知言語学の視点で答えていく。 「雨に降られた」「彼女に泣かれた」などの間接受身という文は、「自分に...

認知言語学について知りたくて読み始めた本。 対談形式で、東大の哲学の先生が、東大の認知言語学の先生に、認知言語学に関する疑問をぶつけ、言語学の先生もその視点にハッとさせられながら、認知言語学の視点で答えていく。 「雨に降られた」「彼女に泣かれた」などの間接受身という文は、「自分にはどうしようもないという、諦めの感覚」があり、「言葉の問題を言語だけに狭く閉じ込めないで、事柄に対するわれわれの見方や態度と結びつけて考えていこうというのが、認知言語学の特徴」である。 読むのにかなり時間がかかってしまったが、認知言語学の世界に少し近づけたような気がする。

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2019/01/14

面白かったなー。 野矢先生の、「しろうと考え」がいい。 それが読者に寄り添ってくれるというか。 2人とも頭いいんだろうなーってのがひしひしと 伝わってくる。 わかりやすいんだもの。 そしてよくわからないんだもの。

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2018/11/05

認知言語学者に哲学者がツッコミを入れていく対談。まだ新しくて発展途上の認知言語学の視点から言語学全体の簡単なレビューもしてくれる。対談はざっくばらんで面白いが、意外と咀嚼するのは大変。 古くは言語学といえば言語のルーツなどを調べる学問だったが、ソシュールが共時態の言語学を唱えて...

認知言語学者に哲学者がツッコミを入れていく対談。まだ新しくて発展途上の認知言語学の視点から言語学全体の簡単なレビューもしてくれる。対談はざっくばらんで面白いが、意外と咀嚼するのは大変。 古くは言語学といえば言語のルーツなどを調べる学問だったが、ソシュールが共時態の言語学を唱えて言語の構造を調べる方向へ。そしてチョムスキーが単に言語のあり方をブラックボックス的に記述するのでなく、なぜそうなっているかの学問として生成文法をはじめる。言語知識を他の知識から独立したものとして捉えて(狭義の)文法に意味を認めない生成文法に対するアンチテーゼとして生成意味論がおこったが敗北。しかし生成意味の後継者として認知言語学あらわる。認知言語学は言語相対主義と親和性がある。 直感的には何を言っているか分かりにくい生成文法と比べると、認知言語学はハラ落ちしやすい。掛け算の順序の議論に例えると、順序に意味を認めないのが生成文法で、順序に意味を見出す(実際に意味を持たせて使われているじゃないかということで)のが認知言語学って感じ? ・カテゴリー間をしっかり区分けする古典的カテゴリー論に対して、そのカテゴリーらしさ=プロトタイプを中心に、グレーな色分けを想定するプロトタイプ論(ペンギンは「鳥」のプロトタイプではない、みたいな)。 ・プロトタイプ論と似た百科事典的意味論。言語の意味も、事実に関する意味(百科事典)と切り離せない。意味論と語用論も切り離せないと。 ・使役構文。英語ではcausation=因果。文法が意味を含んでいる例として。 ・メトニミー。「村上春樹を読んでいる」みたいな。(の本)を省略しているだけではないかとも言われるが、参照点理論とか、「フレームと焦点」理論とか、独自の働きを説明するフレームワークがある。 ・メタファーには言語の本質があると。More is up、Argument is warのような概念メタファー。

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2018/10/19

哲学者と認知言語学者の対談。一応、言語学者が先生で、哲学者が生徒ということになっているが、生徒が様々に話を広げていく様子がわかる。でも、言語の研究って、どうしているのだろう?議論ばかりしているのかな?

Posted byブクログ