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モルフェウスの領域 の商品レビュー

3.4

77件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    30

  3. 3つ

    24

  4. 2つ

    9

  5. 1つ

    1

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2023/10/22
  • ネタバレ

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最新の医療技術は誰のためにある? 最先端医療ミステリー! 日比野涼子は未来医学探究センターで、「コールドスリープ」技術により眠りにつく少年の生命維持を担当している。少年が目覚める際に重大な問題が発生することに気づいた涼子は、彼を守るための戦いを開始する……。

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2022/08/17

コールドスリープ技術を巡る医療と政治のドラマ。二部構成の前半は話の筋書きは単純だが、表現が難しくて少し退屈していまう。一方、後半は氏の作品ておなじみのキャラクターが出てきて俄然読みやすくなる。コールドスリープという未来を感じさせる題材、お得意の政治批判、凍眠八則等の難解な筋書きで...

コールドスリープ技術を巡る医療と政治のドラマ。二部構成の前半は話の筋書きは単純だが、表現が難しくて少し退屈していまう。一方、後半は氏の作品ておなじみのキャラクターが出てきて俄然読みやすくなる。コールドスリープという未来を感じさせる題材、お得意の政治批判、凍眠八則等の難解な筋書きで物語に深みが増す本書。ただ、アツシの両親が親権を放棄する理由かイマイチ不明確ではあるが話の御都合上仕方がないところか。あと、涼子が引き続きコールドスリープに入る事でアツシを救う意味や、スリープ時間を5年に設定するところに今一つ納得出来ない。

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2022/02/09

テーマに既視感があったが、それは小説ブラックジャックだったわ。こちらの方が論理的だったけど。私にとっての初桜宮。

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2020/10/15
  • ネタバレ

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「バチスタシリーズ」2作目 「ナイチンゲールの沈黙」のスピンオフ的作品 本作に続く 「アクアマリンの神殿」の前編ですな 桜宮サーガシリーズの中で 唯一の、医療SF作品となっている 5歳の時、レティノプラストーマのため 右目を摘出手術したが その後、残された左目にも発症した 佐々木アツシ 特効薬の承認を待つため 桜宮市にある 未来医学探究センター (通称 コールドスリープセンター)で 5年間の凍眠に入った コールドスリープセンターに住み込み 東城大学医学部から委託された 資料の翻訳、整理と コールドスリープ被験者の管理を任された 日比野涼子 父親の仕事の都合で 幼い頃から、世界各国を廻っていたため 語学堪能 アフリカのノルガ共和国滞在時に 知り合った、本名不詳の日本人医務官から 医学知識をレクチャーされていた コールドスリープ技術を開発した ヒプノス社の技術者である 西野昌孝 定期的に、コールドスリープセンターに訪れては 装置の稼働チェックと 眠りから覚めた、被験者の将来について 問題提起をしていく コールドスリープが実施された際 被験者の、個人的人権について 提唱された「凍眠八則」の欠点に気がついた涼子は 提唱者である、曾根崎伸一郎とコンタクトをとる中で 被験者の将来を守るために 涼子がとった行動は 驚くべき方法だった 「凍眠八則」を提唱したのが 社会学者でも、医療関係者でもなく ゲーム理論学者というところがポイントとなっている 国内の有識者が、議論を挑んだ 天才ゲーム理論学者、曾根崎伸一郎は 確か、「マドンナ・ヴェルデ」で初登場してたはず ココでの登場の仕方が 微妙に、不自然だなーと 違和感を感じてたが そもそも本作が 「ナイチンゲールの沈黙」と 「医学のたまご」に登場していた 佐々木アツシの年齢矛盾の 辻褄合わせに作られた作品だったと あとがきを読んで、納得  5年という期間 1日も欠かさず、コールドスリープ管理をしている涼子が 一度も、会話を交わしたこともない 被験者であるアツシに対して 母親のような感情を抱いていく 気持ちの揺れ動きも 丁寧に描かれている スリープ期間内は 市民権を停止させられるという 「凍眠八則」から 目醒めた後のアツシの人生を 自分の人生以上に考え 試行錯誤していく姿は 実の母親以上の感情だろう 本作は 「チームバチスタの栄光」から 10年後の設定のため 東城大メンバーの立ち位置も それぞれ出世しているのが楽しい その他にも 涼子の直属上司である、八神が 厚労省から天下ってたり 涼子が、中学生の時に ノルガ共和国で、医療知識をレクチャーされた 本名不詳の日本人医務官が 「ブラックペアン」で 行方知れずになった、海渡だったりと これぞ、桜宮サーガといったところだね 医療と、近未来SFの合体版という 大好物なジャンルで 海堂作品で味わえるのは 個人的には、非常に贅沢だったなー #モルフェウスの領域 #海堂尊 #コールドスリープ #レティノプラストーマ #桜宮サーガ #読書好き #ブクログ

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2020/06/04

「論理界ではトラップはひとつの戦略にすぎずそこに悪意は共存しない。トラップをかけることは強者であり、強者と悪意は同居しない。悪意は無能と同居するのです」 (P.76) 「死の近くで生きるのは悪いことじゃない。人は誰でも一日一度、死の側に行って祈りを捧げなければ狂ってしまう生き物...

「論理界ではトラップはひとつの戦略にすぎずそこに悪意は共存しない。トラップをかけることは強者であり、強者と悪意は同居しない。悪意は無能と同居するのです」 (P.76) 「死の近くで生きるのは悪いことじゃない。人は誰でも一日一度、死の側に行って祈りを捧げなければ狂ってしまう生き物なんだもの。だから不眠症の僕は、この世で死から最も遠い男なのさ」 (P.116)

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2019/10/26
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今後、コールドスリープする装置ができるかもしれないですね。 涼子の思い、アツシが一番良い状態で目覚める事、それだけを考えてお世話をしてきた思いが伝わってきた。全体的に言葉や表現、専門用語も多く難しいが海堂先生らしい。 田口先生もちらっと出てきましたね。 西野はとってもミステリアスだけど、 ほんとに涼子の事を思っていたんだなぁっと感じた。 最後の結末も、うーんそうきたかって感じでしたが、なかなかおもしろく読めました。

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2019/09/20
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「桜宮サーガシリーズ」の未来編。SF小説である。未来の世界が描かれている。物語は「ナイチンゲールの沈黙」に登場した佐々木アツシを巡る展開。愚痴外来の田口、高階院長、小児科「オレンジ新棟」の如月師長らお馴染みメンバーの揃い踏み。今はない人間を長期間人工的に眠らせる医療技術が出てきて興味を誘う。 桜宮市に新設された未来医学探究センター。日比野涼子はこの施設で、世界初の「コールドスリープ」技術により人工的な眠りについた少年アツシの生命維持業務を担当している。アツシは両眼失明の危機にあったが、特効薬の認可を待つために5年間の“凍眠”を選んだのだ。だが少年が目覚める際に重大な問題が発生することに気づいた涼子は、彼を守るための戦いを開始する。人間の尊厳と倫理を問う快作。 いわばタイムスリップさせるわけだが、その間の時間との整合性をどう取り扱うか、作者の苦心の跡がうかがえる作品。

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2019/04/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

“私はモルフェウスの守護天使だ。” ***** 未来医学探求センターに勤める日比野涼子。 世界初となるコールド・スリーパーを見守ることが主な仕事だ。 目の治療をするために5年の凍眠を選択した少年。 涼子は彼をモルフェウスと呼び、目覚めの時を待つ。 そして、目覚めた後の彼をも守るべく涼子は動く。 ***** 今まで海堂作品で出会った登場人物が多く出てくる本作。 時代設定は現実とほぼ同じ。 しかし、すごくSFチック。 実際凍眠はまだ現在の医療では不可能のよう。 そういう意味でちょっと現実味に欠けてしまうように思え、遠巻きに読んだ感覚もある。 多くの方もそうなんだとは思うけれど、眠った状態とはいえ棺の中に5年間。 想像してみると、かなり怖い。 でも、9歳のアツシは選択する。 5年後の未来に望みをかけて。 初の事例ということで法律や原則が組み立てられてゆく。 涼子は完璧と思われる凍眠八則を打ちたてた曾根崎伸一郎教授とメールでコンタクトをとる。 二人のやりとりは論理的思考が苦手な私はただただ「おぉ…」みたいなことになっていました…。 曾根崎教授をはじめ、今まで読んだ海堂作品のキャラクタがいっぱい出てくるので、他の作品を読んだ人はさらに楽しめるでしょう。 私は田口先生が出てくる作品群を読んだのがかなり前なので、また読み返さなきゃなぁという思いが強かった。 特に他の人間と親しくなるでもなく5年間公私ともにほぼスリーパーの傍におり、彼だけを見つめてきた、それゆえどうにかして彼を守ろうと決意する涼子。 彼女の出した答えはやり過ぎとも思える行為にも思える。 がんじがらめの鎖とならなければいいけれど…。 マニッシュ・リーパー、西野は怪しげで対峙したくないタイプのキャラクタながら何をするか読めなくてハラハラさせて盛り上げてくれた。 あくまでも主導権はいつも彼が握っているんではないだろうか。 彼の今後もかなり気になる。 どうやら続編?もあるようなので、そちらも楽しみ。

Posted byブクログ

2019/03/31

消化不良かなー。かなり早い段階で涼子が最後に取る行動を予測してしまった私のミスだわ(露骨すぎだけどね)。ただ、続編には期待します

Posted byブクログ

2019/02/14

小学生の頃にナイチンゲールの沈黙を読んでいたので、 この本を書店で見つけた時「おぉ!あのアツシくん…!」 と、感動の再会を果たした気分になって即購入。 バチスタのような医療物とはちょっと違う。 倫理的なお話。

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