終わらざる夏(下) の商品レビュー
降伏しているのに戦わなければならなかった。失わずにすんだ命があったのに本当に人は愚かです、戦争に勝ち負けなど無い。経験した人にしか言えない言葉です。
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敵も味方も,偉い人も庶民も,兵隊も市民も,それぞれが不条理に直面しながら苦闘する様子は感動的で哀しい。これだけ多くの人物が登場しながら各人物の描写が丁寧で,みんなが主人公であるストーリーを成功させているのがすごい!
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終戦の玉音放送は、当時の人々にとって、如何に衝撃的であったか。しかし、ラジオの音質が悪く、聞き取れなかったり、表現が難しく、正確に意味を把握できなかった人が多かったのが真実なのだろう。 感動的なラストを期待していたのだが、何となく物足りない終わり方だった。いろいろな人物が登場し、...
終戦の玉音放送は、当時の人々にとって、如何に衝撃的であったか。しかし、ラジオの音質が悪く、聞き取れなかったり、表現が難しく、正確に意味を把握できなかった人が多かったのが真実なのだろう。 感動的なラストを期待していたのだが、何となく物足りない終わり方だった。いろいろな人物が登場し、次々に視点を変え、物語を進めていくのだが、最後にロシア人の眼を通して、悲劇を目撃させている。いささか、テクニックに走りすぎたキライがある。あまりに多角的に描きすぎて、焦点がボケてしまったような気がする。あまりに話を拡げすぎてしまい、時間的な制約から、最後適当に収束させてしまったのか、疑問が残る。
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理のない戦いに「自身の理」を見出し殉ずる。死に向かわざるをえない人々・・・ほんの一例にすぎぬであろう、この物語だけでも「理不尽」という暗幕にじっとりと覆われるような気がする。 物語にそぐわぬ感のセクサスの抄訳には、人の温かさと愛しみが感じられ、人と人の間には通いあえる情感があるこ...
理のない戦いに「自身の理」を見出し殉ずる。死に向かわざるをえない人々・・・ほんの一例にすぎぬであろう、この物語だけでも「理不尽」という暗幕にじっとりと覆われるような気がする。 物語にそぐわぬ感のセクサスの抄訳には、人の温かさと愛しみが感じられ、人と人の間には通いあえる情感があることを思い出させてくれた気がする。
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最終の下巻。 なんとなくは予想していたが、悲しい結末になってしまいました。 戦争には敵も味方もないのだ。 ただ、なんだかんだと理由をつけて戦争を推進する為政者とそれで得をする面々がいて、知らないうちに振り回されて犠牲になる庶民がいるだけなのだ、という感想をもちました。 本書...
最終の下巻。 なんとなくは予想していたが、悲しい結末になってしまいました。 戦争には敵も味方もないのだ。 ただ、なんだかんだと理由をつけて戦争を推進する為政者とそれで得をする面々がいて、知らないうちに振り回されて犠牲になる庶民がいるだけなのだ、という感想をもちました。 本書の内容はほぼ史実に基づいているらしく、「あの戦争」で知られざる一つの戦いがあった事実を伝えてくれる本であると思います。 まさに大作。
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浅田次郎の話題作が文庫化。占守島でソ連との最後の闘いに臨んだ兵士とその周囲の人々を一人称で語らせる形式。占守の戦いはもっと多くの日本人に知って欲しいですわ。
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敗戦から69年目を迎える8月、この作品を読み、改めて戦争の理不尽さ、そして戦後の出発点に思いをはせることも必要か。 作者は、渡世人萬助の口を借りて、こう言っている。 「二度と戦争はするな。戦争に勝ちも負けもあるものか。戦争をする奴はみんな負けだ。大人たちは勝手に戦争をしちまったが...
敗戦から69年目を迎える8月、この作品を読み、改めて戦争の理不尽さ、そして戦後の出発点に思いをはせることも必要か。 作者は、渡世人萬助の口を借りて、こう言っている。 「二度と戦争はするな。戦争に勝ちも負けもあるものか。戦争をする奴はみんな負けだ。大人たちは勝手に戦争をしちまったが、このざまを覚えておいて、おめえらは、二度と戦争をするんじゃねえぞ。一生戦争をしねえで畳の上で死ねるんなら、その時が勝ちだ。じじいになってくたばるとき、本物の万歳をしろ」 かつて子供だった、今生きている誰もが、心に留め置く心得ではないか。
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全く知らない悲劇。勝てる戦力で勝ってはならない戦い。その後の厳しい抑留。この史実があって今の日本がある。戦争は悪行。しかし、その中で闘った人間までは恨んではいけない。 しかし、ソ連のそれはやはり悪魔の行いだったと思ってよい。その後、ソ連が続かなかったことが全て。因果応報。
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占守島の戦闘がメインになるかと思いきや…という意味では肩すかし。 戦争が残したもの、戦争という異常事態がもたらす恐ろしさを現すという意味では読後がモヤモヤするのは正しいのかもしれない。 サーシャの不思議体験はちょっと飛び道具すぎたなあ~
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