親鸞 激動篇(下) の商品レビュー
激動編といいながら、大人な感じの親鸞だが、エンタメがいいバランス。しかし相変わらず黒面法師はツメが甘くて笑える。
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山陰中央新報で読む。誰しもが生まれながらにして背負う苦労、繰り返してきた過失を、そして自らの立ち位置を、さらに進むべく道標を仏に学んで念仏を唱える。依存する対象ではなく、切り拓く希望と勇気を与えてくれるものが念仏である、というような内容が心に残った。
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親鸞の人間ぽいところが意外で、共感をもって読み進むことができました。 自分は愚かで煩悩にまみれ、欲望も尽きないと。 それに気づいて、それでも様々な困難に立ち向かい自らの信心に思い悩みながらも前に進んでいく親鸞はすごいと思いました。 念仏によって、病が治るわけでも、雨を降らせることができるわけでもないといっているところも印象的でした。 救われるということは、いろいろな困難な中、生きていこうとする前向きな覚悟、勇気を持てるかということかなと勝手に思ったりもしました。 面白かったです。
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激動編のテーマは『念仏とは何か?』であったと思う。 親鸞の中では確固たるものである念仏は、言葉として他人へ伝えるには難しい。時には、何の役にも立たないもののように思われたり、誤解を招くこともあった。 実際、私も読んでいて、そのように感じた。 しかし、色々な地で色々な人と接すること...
激動編のテーマは『念仏とは何か?』であったと思う。 親鸞の中では確固たるものである念仏は、言葉として他人へ伝えるには難しい。時には、何の役にも立たないもののように思われたり、誤解を招くこともあった。 実際、私も読んでいて、そのように感じた。 しかし、色々な地で色々な人と接することで、念仏を正しく伝えられるようになってくる。 特に、漂流者の例えは納得でき、もやもやがすっとした。このすっとした瞬間を得られたことが、この本を読んで一番良かった点だ。
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越後配流と、その後関東で布教する話。布教活動や人々との対話を通じて、専修念仏の意味を、ゆっくり時間をかけて解き明かしていくような描き方がなされている。 念仏は易行すぎて、その意味するところを理解するのは難しい気がする。僕も法事などでお経を読まされるし、仏壇の前では南無阿弥陀仏と...
越後配流と、その後関東で布教する話。布教活動や人々との対話を通じて、専修念仏の意味を、ゆっくり時間をかけて解き明かしていくような描き方がなされている。 念仏は易行すぎて、その意味するところを理解するのは難しい気がする。僕も法事などでお経を読まされるし、仏壇の前では南無阿弥陀仏と唱えるが、理解して納得した上で行っているのではない。そんな理屈っぽく考えることこそが不必要なのかもしれないが、あれこれ考えさせないほど単純だ。 この次は完結篇。少しは親鸞の教えに近づくことができるのだろうか。
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はっきりした意思があるのかないのかよく分からないまま 結構なお歳を召してしまった超絶草食系おじさん親鸞が、 いよいよ、ついに、満を持して、 なにかしらしなきゃいけないかもしれない!と思い立つまでの話。 下巻は完結編までの繋ぎかなーという趣だけど、 オールスターズ的な展開もあって熱...
はっきりした意思があるのかないのかよく分からないまま 結構なお歳を召してしまった超絶草食系おじさん親鸞が、 いよいよ、ついに、満を持して、 なにかしらしなきゃいけないかもしれない!と思い立つまでの話。 下巻は完結編までの繋ぎかなーという趣だけど、 オールスターズ的な展開もあって熱いです。 自分としては浄土真宗ってキリスト教に近いような気がしています。 念仏というのは純粋な祈りであるわけで。 ナムアミダブツって、アーメンと同じニュアンスじゃない? 最後の心のよりどころ。暗闇の中の一筋の光。 すべてに感謝するための所作。 なむなむ。
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親鸞の関東での生活を描く。 親鸞が念仏とは何かという本質に迫りつつある。あくまで小説であるので、そのままに受け止めることはできないが、第三部でどういった結論に至るのか楽しみ。
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「親鸞」続編。親鸞が政治的弾圧により流刑にされた越後、そして関東での生き様を描くエンターテイメント小説。 前巻では法然との出会いや教えまでで、実質的な布教や思想は激動編と期待していたが、前巻以上にエンターテイメント性が高く、伝記、思想的葛藤の掘り下げは浅く、特に思想的な部分は殆ど...
「親鸞」続編。親鸞が政治的弾圧により流刑にされた越後、そして関東での生き様を描くエンターテイメント小説。 前巻では法然との出会いや教えまでで、実質的な布教や思想は激動編と期待していたが、前巻以上にエンターテイメント性が高く、伝記、思想的葛藤の掘り下げは浅く、特に思想的な部分は殆ど説得力がない。歴史小説として読まずに冒険・エンターテイメント小説として読めばそれなりに面白い。
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2013年72冊目。 越後から関東へ。 親鸞が煩悩に悩まされる場面が多かった一方で、 念仏の本質に迫るような言葉も垣間見られた。 「法然の遺教危うし」の言葉を耳にし、 都へと登る。 続編が楽しみ。
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単なる物語から、次第に教義の深みに迫っていく。 弟子や信者から素朴な疑問が投げかけられ、親鸞がそれに答えていく。そして、徐々に真理に近づいていくような気がする。 様々な人物が登場し、去っていく。退屈な宗教小説でなく、ストーリーとしても面白い。
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