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特捜部Q カルテ番号64 の商品レビュー

3.9

38件のお客様レビュー

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2013/11/15
  • ネタバレ

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面白かった! ローセが毎度いいタイミングで役に立たないのは何故なんだ! 毎度カールが痛められ過ぎだ! そして、デンマークの爺さん婆さんが元気過ぎる! シリーズで10作予定のうち、昨年末に本国で出版された第5作目 "Marco Effekten" の翻訳本が待ち遠しい!

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2013/11/05

おもしろかった! 登場人物たちがユニークで好き。追いつめて行く、追いつめられて行く様が絶妙に描かれてる。 ストーリーとは別に、高福祉国家だと思っていたデンマークの、そう遠くない過去にあんなことが行われていたことにびっくりした。

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2013/09/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

80年代にあった行方不明事件を調べると行方不明者がさらに5人確認された 6人の行方不明者の共通項に新進政党の中心人物の名前が出てくる だが、記録、証拠がまったく集まらない ステープル釘打機事件に新たな情報が出てくるし、その事件に関係しているカールを陥れようとする動き、アサドとローセが有無を言わせず捜査したがる事件、カールの少年時代にあった叔父の事故が記憶と違う? 背表紙のあらすじに書ききれていない、書ききれないデンマークの背景が心も体も寒くする カールを同時に襲う情報、事件、事柄 急展開すぎて5作目がどうなってしまうのか心配でならない

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2013/08/24

好きなシリーズの第四弾。事件の過去と現在、主人公たちの過去や秘密と私生活のトラブル、そういったいろんな要素がシリアスにそしてときにコミカルに語られるが、盛りだくさんでもしっかり読ませる。しかし今回の事件もひどい事件だったな。

Posted byブクログ

2013/08/11

デンマーク・スプロー島 1923年から1961年までこの島には女子収容所が実在しました。 収容所には法を犯した者を始め、当時の倫理観にそぐわない者や軽度知的障害者とされた女性が収容され、彼女たちが収容所から出ようとすれば、不妊手術を受け入れなければいけませんでした。 特捜部Q...

デンマーク・スプロー島 1923年から1961年までこの島には女子収容所が実在しました。 収容所には法を犯した者を始め、当時の倫理観にそぐわない者や軽度知的障害者とされた女性が収容され、彼女たちが収容所から出ようとすれば、不妊手術を受け入れなければいけませんでした。 特捜部Qシリーズ第4弾の本書はこの収容所と現在の移民排斥運動を背景に、優生学思想に染まった者たちと彼らの被害者の個人史を描いたものとなっています。 他のシリーズ既刊が凄惨なストーリーの中にも希望やユーモラスも感じる事が出来る中、本書は全面グレイに覆われており、自身の少年時代にも人道主義の名のもとにこの収容所が実在していたと言う事実から受けた著者の衝撃の程がうかがい知れます。 【あらすじ】 人口500万人のデンマーク。 同国において20数年前、失踪事件が不自然な頻度で起きていた事に気付いた特捜部Qはこの連続失踪の影に何らかの犯罪が存在しないかと疑い、捜査を開始する。 失踪者たちの共通点を探る彼らはやがて元収容者の女性にたどり着く。 しかし、同時にその優生学思想を強く批判されている政治団体「明確なる一線」を刺激し・・・ 偏見に基づき他者を不妊化する。 日本におけるハンセン病療養所を連想させるストーリーです。 北欧系のミステリーはこれまで何冊か読んできましたが、読んだ全てが何らかの社会問題がテーマに含まれており、ただの「ミステリーの為のミステリー」にはなっていません。 「ミステリーの為のミステリー」も勿論良いのですが、本書の様なミステリーを読むと果たしてそれだけで良いのか?と。 私がその存在を知らないだけかもしれませんが、日本人作家による社会問題を深くえぐるミステリーを読んでみたいです。

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2013/08/07

シリーズ第四作は言わば二つの犯罪の物語。社会正義、公共の利益の名のもとに行われてきた組織的犯罪と、その犯罪に対する復讐のための殺人。ニーデの人生が壮絶過ぎて、哀しすぎて胸が痛みます。デンマークもゲルマン民族の国、それにしても第二次大戦が終わりナチスが断罪された後もそんなことが行わ...

シリーズ第四作は言わば二つの犯罪の物語。社会正義、公共の利益の名のもとに行われてきた組織的犯罪と、その犯罪に対する復讐のための殺人。ニーデの人生が壮絶過ぎて、哀しすぎて胸が痛みます。デンマークもゲルマン民族の国、それにしても第二次大戦が終わりナチスが断罪された後もそんなことが行われていたとは…。特捜部のメンバー、特にアサドとローセは息がぴったりと合ってきて、ますます次作以降への期待が高まります。「鋲打ち」事件の真相解明もまだ、アサドの謎も深まるばかり…。早く次回作が読みたくてたまりません。

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2013/07/28

80年代に起こったナイトクラブのマダムの失踪事件を追う特捜部Qの面々。 その過程でいくつかの失踪事件が浮かび上がり、やがで一人の老女と新進政党の党首が捜査線上に浮かび上がってくる。 待ってましたのQ。4作目。 今作も色々やるせない気持ちになる事件だった。 一番辛いのが女性だけが...

80年代に起こったナイトクラブのマダムの失踪事件を追う特捜部Qの面々。 その過程でいくつかの失踪事件が浮かび上がり、やがで一人の老女と新進政党の党首が捜査線上に浮かび上がってくる。 待ってましたのQ。4作目。 今作も色々やるせない気持ちになる事件だった。 一番辛いのが女性だけが優生保護的な観点で被害者になるところ。そしてそれに同性が協力するところ。 前3作は被害者当人の痛みを共有した感じなんだけど、これは自分の中の深いところにある治らない傷をつつかれたような…、リアルな痛みを感じたよ。 イタイイタイ。 あと、ミステリ部分の鬱展開を救ってくれるかのようなQの面々のやり取りが『八仙飯店之人肉叉焼包』を彷彿とさせるんだよなぁ。 まぁ、オールスンにはQを悪く言うつもりはないのだろうけど、事件の痛さや社会問題としての提起とかね。 作者は全10作の予定でいるらしいので、このあとの展開をドキドキしながら見守ってる。

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2013/07/26

 シリーズ第4作。情報の少ない海外小説を読む場合、巻末解説はぼくにとって非常に重要なのだが、やはり一つ重要なことが記されていた。本<特捜部Q>のシリーズは、10作を予定しているという。一作一作、極めてダークで印象的な悪党どもとの闘いを余儀なくされている地下室の特捜部だが、気になる...

 シリーズ第4作。情報の少ない海外小説を読む場合、巻末解説はぼくにとって非常に重要なのだが、やはり一つ重要なことが記されていた。本<特捜部Q>のシリーズは、10作を予定しているという。一作一作、極めてダークで印象的な悪党どもとの闘いを余儀なくされている地下室の特捜部だが、気になるサイド・ストーリーの解決の方向性がこれで見えたか、といった嬉しい予感に震撼しそうなニュースだ。  カール・マークはおそらくエド・マクベインの87分署シリーズのキャレラのようにあるときから年をとらなくなる恒久的なヒーロー像にはなるまい。未解決事件捜査に専念することを旨とする本シリーズは、毎度過去の亡霊たちを現代に引きずり出して対決するばかりではなく、生々しくカールという主人公の風変わりな日常生活と心情を重視してもいる作品群であり、同時に彼を追い込み、自らの中の暗黒面としてマークが直視することすら避け続けているアマー島の失態とその謎めいた経緯についての長い物語でもあるのだから。  アマー島で失われた同僚の記臆と同様に、日々、全身麻痺という姿でカールの家に同居しているハーディはアマー島の失態をカールに毎日いやが上でも突きつけ続けているのである。こうしたシリーズの全体を覆う黒雲のような通低音をベースにいつも語られるのがこの一冊一冊の重厚な物語であるところに、本書の凄みが秘められているわけである。十作という限られた作品の中でそれらが解決を見ないわけにはもはやゆかないところまで、それらの原因と結果論については度々語られているし、そもそも特捜部Qの存在理由ですらある。  さらに謎多きレギュラーメンバー・シリア人アサドの正体についても、どこかの作品中で明らかにされるに違いない。そうでなければここまで思わせぶりな数々の奇行の描写は有り得ない。これに回答がなければもはや罪である。  さてシリーズ全体の俯瞰はともかく、本書で今回もまた取り上げられたダークな題材であるが、これまでが娯楽色が強かったのに比して、今回は国家の恥ずべき部分として、差別された女性の強制堕胎、強制不妊治療などを行うという収容所の実態である。なんとこうした信じがたい国家暴力が作者幼年の頃まで存在し続けたというこの国の歴史的事実を作者は詳らかにすべく、小説という表現を活用したのである。  巻末に作者の一文が添えられており、ショッキングな事実が明らかにされている。民族衛生法・優生法といった恐るべき法律が1920年代から30年代には欧米30ヶ国以上で公布されていた。デンマークでは1929-1967年までに1万1千人が不妊手術を受けておりそのうち半数が強制的に行われたと推測されている、とある。「そして、ノルウェー、スウェーデン、ドイツ等とは対照的に、デンマーク王国は今日に至るまで、こうした人権侵害にあった人々に対する賠償金の支払いも、謝罪も行っていない」  この題材を元に、人生を棒に振った女性が復讐の鬼と化す。同時期に消息を絶った複数名の行方をたどるうち、特捜部Qは、驚くべき真実に行き当たるのだが、ミステリの謎解きというよりも、凄絶な独りの女性が理不尽な人生を送ってゆく様の描写を読んでゆくのが辛い。娯楽小説それも警察小説の形を取りながら、サイドストーリーのカラフルな衣を纏わせながらも、物語の中心に作家の乾坤一擲の真理追求の姿勢が見え隠れしてやまないところが、魅力的な骨太の女性戦記としての本書を価値づけ、忘れがたい強烈なインパクトを残しているのである。

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2014/03/23

1920年代から1960年代なかばまで、デンマークでは知的障害があったり、品行の悪い女の子をある島の女子矯正施設に閉じ込めていた。そこは、暴力と性的虐待の巣窟で、かつてそこで一時期を過ごした女性が自分の関わった連中に復讐を計画するが、最大の標的は今をときめく話題の右翼政党の党首に...

1920年代から1960年代なかばまで、デンマークでは知的障害があったり、品行の悪い女の子をある島の女子矯正施設に閉じ込めていた。そこは、暴力と性的虐待の巣窟で、かつてそこで一時期を過ごした女性が自分の関わった連中に復讐を計画するが、最大の標的は今をときめく話題の右翼政党の党首になっていた。 背景に鳴っている話は、実話で現地でもかなりの反響を呼んだミステリ。

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2013/07/03

シリーズ4作目。事件の謎はそうでもないが、カールの過去の事件、アサドの正体などますます謎が深まる。次作に期待。

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