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国道沿いのファミレス の商品レビュー

3.5

57件のお客様レビュー

  1. 5つ

    7

  2. 4つ

    19

  3. 3つ

    23

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

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2014/01/11

途中ホントに胸糞悪かったけど、最後は何か幸せそうでよかった。 何だかんだ引き込まれてた。 やっぱり女は怖い。

Posted byブクログ

2013/12/26

うん、文句なしに最高。何気ない日常の中にちりばめられた様々なエッセンスが素晴らしい。作者の筆力がすごい。

Posted byブクログ

2013/10/11

青春小説の新星・畑野智美のデビュー作で、小説すばる新人賞受賞作。 主人公は優しさと冷たさが同居する20代の佐藤君。悪質な噂が基で、寂れた地方都市のファミレスに異動されたが、そこは彼の故郷でもあった。約6年ぶりに家族や同級生と日々を過ごすことになるというストーリー。 この作者の何が...

青春小説の新星・畑野智美のデビュー作で、小説すばる新人賞受賞作。 主人公は優しさと冷たさが同居する20代の佐藤君。悪質な噂が基で、寂れた地方都市のファミレスに異動されたが、そこは彼の故郷でもあった。約6年ぶりに家族や同級生と日々を過ごすことになるというストーリー。 この作者の何が巧いかというと、作品的には佐藤君の視点で物語は進んでいくが、登場する人物のすべての人の誰が主人公になってもストーリーができそうなこと。シンゴ、ミチル、茜さん、綾ちゃん、粧子ちゃん、佐藤君の父親、母親、いっそ全員の視点を連作小説にしてほしい。

Posted byブクログ

2013/09/26

どこか懐かしい。 なぜか愛おしい。 僕たちはここにいる。 『国道沿いのファミレス』というタイトルから 僕たちに既視感が広がっていく。 頭に浮かぶその光景は見飽きたようでいて どこか懐かしい。なぜか愛おしい。 すべての世代の日本人が これまでに全国津々浦々で見てきた映像だからだ。...

どこか懐かしい。 なぜか愛おしい。 僕たちはここにいる。 『国道沿いのファミレス』というタイトルから 僕たちに既視感が広がっていく。 頭に浮かぶその光景は見飽きたようでいて どこか懐かしい。なぜか愛おしい。 すべての世代の日本人が これまでに全国津々浦々で見てきた映像だからだ。 そんな現日本の風景の中に リアルな青春が広がる。 主人公は左遷という感じで 生まれ故郷のファミレスに転勤になった「僕」。 大手ファミレスチェーンの都内の店舗で働き あと半年もすれば本社勤務のはずだった。 でも、ある噂が立ち、飛ばされる。 自分の生まれ故郷への出戻り。 若干の理不尽。 でも「僕」に悲壮感はない。 ある種の諦めが今の時代を感じさせる。 ちょいいい加減な主人公に でもすっと共感していく。 「僕」やファミレスの社員、アルバイト 新しく彼女もでき、物語は動いていく。 そして、「僕」のいい加減さに秘められた まっすぐさにどんどん引き込まれていく。 そして、登場人物たちの誰もが 問題を抱えている、もがいている。 まさに今の姿が 決して重くなく でも軽くもなく描かれていく。 そして、事件が起きる。 それを契機に「僕」と ファミレスの女性社員との関係が変わっていく。 日常的な世界からゆっくりと 次第に物語が深まり、加速していく様は なかなかに卓越している。 そして、コツンと心に残る。 ひょうひょうとしていながら 悲しみとおかしみがある。 まさにこれは現代に生きる 僕たちのストーリーなのだ。

Posted byブクログ

2013/09/24

都内のファミレスから実家のある地方のファミレスに転勤になった25才男子の話 前半までは不得意なドロドロした暗い色だったけど、後半はタカタカ読めた。 解説の北上次郎曰わく『…畑野智美の小説を読むと、どうかみんな幸せになってくれ、といつも願ってしまうのだが、そういうふうに紙上の人生を...

都内のファミレスから実家のある地方のファミレスに転勤になった25才男子の話 前半までは不得意なドロドロした暗い色だったけど、後半はタカタカ読めた。 解説の北上次郎曰わく『…畑野智美の小説を読むと、どうかみんな幸せになってくれ、といつも願ってしまうのだが、そういうふうに紙上の人生を堪能できれば、それで、充分なのだから。』に、ふむふむ。

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2013/08/27

設定はなんとなく読めてしまう。タイトル通り、地方のなんともいえないさびれ感のある閉鎖的な空気感と時間の流れを感じさせる。

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2013/08/10

ようやく読み終えた。 中途半端な田舎の、寂れたシャッター商店街を、人けのない白昼にとぼとぼ歩いているかのような、けだるい、茫漠とした気分になる作品。 登場人物の背景は、けっこうドラマチックなのだが、筆致が淡白なので、ひどくどうでもいいことに思えてくる。 泣くことも、怒ることも、恋...

ようやく読み終えた。 中途半端な田舎の、寂れたシャッター商店街を、人けのない白昼にとぼとぼ歩いているかのような、けだるい、茫漠とした気分になる作品。 登場人物の背景は、けっこうドラマチックなのだが、筆致が淡白なので、ひどくどうでもいいことに思えてくる。 泣くことも、怒ることも、恋愛感情すらも、平板で熱のないものに見える。 それが作者の持ち味なのだろうか。 いちばん最初に読んだ「南部芸能事務所」では、もう少し人が立体的に描かれているように思ったのだが。 読んでいるうちに、あらゆることが相対化されて、たいしたことではないように思えてくる。父親が許せないことも、恋人のあらそいも、ストーカーも、出生の秘密も、なにもかもが、灰色の日常に飲み込まれていく。昨日も今日も明日も、ちょっとした凸凹はありながらも同じようにただ過ぎていくだけなのだろうな、という、しらけた気持ちになる作品だった。

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2014/01/30

都内のファミレスで働いていた主人公は、 年上の彼女もいて平凡な日々を過ごしていたが、 見に覚えのない恋愛トラブルで実家近くの店舗に左遷される。 新しい恋人との関係、 愛人のところへ行ったきり帰ってこない父親と、それを許している母、結婚を悩む幼馴染など家族回りのいざこざ、 職場で...

都内のファミレスで働いていた主人公は、 年上の彼女もいて平凡な日々を過ごしていたが、 見に覚えのない恋愛トラブルで実家近くの店舗に左遷される。 新しい恋人との関係、 愛人のところへ行ったきり帰ってこない父親と、それを許している母、結婚を悩む幼馴染など家族回りのいざこざ、 職場での人間関係など、 6年ぶりの故郷で過ごす日常の風景を淡々と描いている。 今流行の、ままならない日々を送る悶々とした若者が主人公のお仕事小説系。 デビュー作ということで粗があるのは気にならないけどむしろあまりの熱量の無さに肩透かし。 この系統で売れている津村記久子とか中脇初枝とか窪美澄とかを読んで感じる「これを書かなきゃ死んじゃう」感がまったくない。 デビュー作なのにこんな手触りあっさりでいいのだろうか。 売れ線の物語は好きではない。 実に普通。平凡で緩慢だった。 http://www.horizon-t.net/?p=1016

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2013/07/04

バイトの女の子に手を出したとあらぬ疑いをかけられ、田舎の店舗に異動させられることになった佐藤善幸(よしゆき)。チェーンのレストランで働く彼の、異動先であるその田舎は、なんの彼の故郷。物心着いたときから一緒にいた親友のシンゴ、携帯ショップの店員から彼女に昇格した綾ちゃん、シンゴの彼...

バイトの女の子に手を出したとあらぬ疑いをかけられ、田舎の店舗に異動させられることになった佐藤善幸(よしゆき)。チェーンのレストランで働く彼の、異動先であるその田舎は、なんの彼の故郷。物心着いたときから一緒にいた親友のシンゴ、携帯ショップの店員から彼女に昇格した綾ちゃん、シンゴの彼女であり(後に別れてさらにその後婚約者になるのだが)善幸の高校の同級生でもある吉田さん、それにレストランでの同僚であり後の婚約者でもある粧子さんやバイトの子たち。国道沿いのファミレスを舞台に話は展開する。 郊外で繰り広げられる人間関係は範囲も限られていて濃密。善幸の彼女だった綾ちゃんが、自分と付き合う直前まで自分の実の父親と付き合っていたなんて。自分の女癖が悪いことを実は近所の人も知ってたなんて。自分と付き合っていた人を勤務先のバイトがストーカーしていたなんて。田舎での世間というものは狭い。窮屈そう、だけど同時にそれなりに居心地が良さそうにみえるのはなぜだろう。 それぞれが抱える悩み事なんか(たとえば恋愛とか結婚とか進路とか)世の中にありふれてるようなものが多いんだけど、悩みの大きさを比べるなんてナンセンス。狭い世界でそれぞれがそれぞれの悩みを抱えて生きている、その様がありのままに描かれている。 柴崎友香の小説の感じに似た、何気無い日常を描いたもの。ただ前半が少し冗長な気も?まぁ小説ってそもそもそういうものかもしれないが。

Posted byブクログ

2013/06/30

良かった! チェーン店系のファミレスに努める主人公が、バイトの子に手を出したという疑惑で、自分の故郷(田舎)に飛ばされて……ってお話です。 兄弟のように育ったシンゴとの再会、逆ナンされてできた彼女、職場のゴタゴタと、特にすごい話があるわけではないのですが、少しずつ主人公が成長し...

良かった! チェーン店系のファミレスに努める主人公が、バイトの子に手を出したという疑惑で、自分の故郷(田舎)に飛ばされて……ってお話です。 兄弟のように育ったシンゴとの再会、逆ナンされてできた彼女、職場のゴタゴタと、特にすごい話があるわけではないのですが、少しずつ主人公が成長していくところが良かったなぁと思います。 始めはなんにしてもやる気がなくてどうでも良いっていう主人公が、少しずつ人と関わりあっていくっていうのは読んでいて清々しかったです。 amazonの評価はけっこう厳しめなんですが、僕は好きでした! あと、『私を知らないで』の主人公もそうだったんですが、最近は冷めた主人公っていうのが流行りなんですかね?

Posted byブクログ