命のビザを繋いだ男 の商品レビュー
ユダヤ人難民を救った日本人として杉原千畝は有名である。しかし、彼が行ったのはあくまで日本へのビザの発行だけである。それでは、彼からビザを受けた多くのユダヤ系難民はその後どのように逃げていったのであろうか? 本書では、日本に亡命したユダヤ系難民のために尽力した小辻節三の生涯を紹介し...
ユダヤ人難民を救った日本人として杉原千畝は有名である。しかし、彼が行ったのはあくまで日本へのビザの発行だけである。それでは、彼からビザを受けた多くのユダヤ系難民はその後どのように逃げていったのであろうか? 本書では、日本に亡命したユダヤ系難民のために尽力した小辻節三の生涯を紹介しています。 本書を読めば、杉原千畝以外にも多くの日本人の協力があってユダヤ人の救済が実現できたことが理解できます。 【こんな人におすすめ】 ユダヤ人虐殺の歴史に興味がある 命のビザの後日談が知りたい人
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情報が少ないなか、丁寧に情報を得てまとめられた良書。ユダヤと小辻節三の関係や当時のユダヤ人にまつわるドイツとアメリカの関係性がよく分かり、いろんな謎が解けた。 この時代はいろんな立場から見える景色を知っていくと理解が深くなって面白い。その一つとして読めてよかった本。
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日本人って長いものに巻かれるようなイメージがあったけど、ナチスと同盟を結びつつも一線は越えないような強さがあったのだなと感じた。
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日本のシンドラー・杉原千畝が発行したビザでナチスから日本へ逃げてきたユダヤ人たち。ビザで許された日本の滞在期間はわずか10日で、その間に行き先の国の手配ができなければ強制送還となってしまう。そこで彼らに手を差し伸べたのが、ヘブライ語学者・小辻節三だった‥ 著者は小辻節三の生き様に...
日本のシンドラー・杉原千畝が発行したビザでナチスから日本へ逃げてきたユダヤ人たち。ビザで許された日本の滞在期間はわずか10日で、その間に行き先の国の手配ができなければ強制送還となってしまう。そこで彼らに手を差し伸べたのが、ヘブライ語学者・小辻節三だった‥ 著者は小辻節三の生き様に惹かれて、彼の家族や知人にインタビューし、イスラエルにまで取材に行ってこの本を書き上げた。俳優である著者がこのような本を書いていたのも驚いたが、身の危険も顧みず真摯にユダヤ人と向き合った小辻節三という人物に感銘を受け、ちょっと泣けた。 著者が言うように、彼の功績はもっと知られるべきだと思う。
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資料も取材も丁寧ではあるし、熱意と内容は素晴らしいし、そもそも、事実が酷いことであることも、とても理解していますが、読み手の側としては、何度も感情を揺さぶられて、本当に読み進めることがつらかったです。 (読了の直後のため、感情がもう少し落ち着いてから書き直すかもしれません)
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ホロコーストが遠い国の話ではなく、ユダヤ人を救うために尽力した日本人らがいたということは驚きでした。著者が小辻氏を知る人物と繋がりを持っていく奇跡は、ユダヤ人を救いユダヤ人に救われた小辻氏の人生と重なるものがありました。日本人にとってユダヤというものを近くに感じることができる一冊...
ホロコーストが遠い国の話ではなく、ユダヤ人を救うために尽力した日本人らがいたということは驚きでした。著者が小辻氏を知る人物と繋がりを持っていく奇跡は、ユダヤ人を救いユダヤ人に救われた小辻氏の人生と重なるものがありました。日本人にとってユダヤというものを近くに感じることができる一冊です。
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小辻節三さんは、杉原千畝さんとはまた違った形で多くのユダヤ人達を救った人なので、日本人として知っておかなければならない人物だと思います。 また、著者がいわゆる二世俳優と知り、見直しました。是非とも映画かドラマで制作してほしいものです。
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第二次世界大戦時にリトアニアの領事代理の杉原千畝がユダヤ難民に発給したビザで日本にやってきたユダヤ難民を最終目的地の米国やカナダなどに着けるように東奔西走した日本人がいる。それがヘブライ学者の小辻節三博士である。何故博士は日本に来たユダヤ難民を自身の危険も省みずに助けることをした...
第二次世界大戦時にリトアニアの領事代理の杉原千畝がユダヤ難民に発給したビザで日本にやってきたユダヤ難民を最終目的地の米国やカナダなどに着けるように東奔西走した日本人がいる。それがヘブライ学者の小辻節三博士である。何故博士は日本に来たユダヤ難民を自身の危険も省みずに助けることをしたのかを追った本である。
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友人に、杉原千畝さんのことに関心を持っているのであれば、是非、この人のことも知って…と勧められた本。 日本に果たして皆、辿り着けていたのだろうか、たどり着いた後はいったいどうやって生き延びていたのだろうか、ともやもやしていたので、この本でやっともやもや解消。 第二次世界大戦開...
友人に、杉原千畝さんのことに関心を持っているのであれば、是非、この人のことも知って…と勧められた本。 日本に果たして皆、辿り着けていたのだろうか、たどり着いた後はいったいどうやって生き延びていたのだろうか、ともやもやしていたので、この本でやっともやもや解消。 第二次世界大戦開戦前だからこそ可能だったことなのか。戦果を逃れて自国を離れざるを得ない人たちは今もおり、理由は何であれ、世界のどこかに必ずたいへんな思いをしている人たちがいることを気に留めていたいと思います。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
小辻節三の波乱万丈の人生をここまで調べつくしてまとめられた作者の熱い思いが伝わり息つくまもなく読み通した ヘブライ文化・ユダヤ教の学者であった小辻は 日本での理解者は少なかった というより関心を持つ人はほとんどいなかった 太平洋戦争の開戦直前 6000人ものユダヤの難民をドイツナチスの追っ手から救い 安全な国に送り出すために 船の手配 そのためのビザの延長 などなど すでに日本で反ユダヤの活動をひそかに始めているナチス憲兵に悟られぬよう成し遂げた 今なら大変なニュースになるところだが当然おおやけにはできない 晩年は より共感してくれる人の多いアメリカで活動していた 後年 自叙伝をまとめたが これも自国語じゃなく英語で書かれている 戦争直前満州で その後日本で いかに苦しい思いをしたかがわかる 平和な時代になりユダヤの人たちとの交流復活・改宗・イスラエルへの埋葬などなどアメリカやイスラエルでは大きなニュースになった でも 日本では小さくしか取り上げられなかったという ホロコーストという暗い記憶につながるユダヤのニュースは日本ではあまり歓迎されないという こういう感覚は残念ながら自分にもある おさない頃に読んだアンネの 想像を絶する痛ましい出来事は思い出すたびに 今も胃が裏返るように痛み見つめ続けることが出来ない こういう経緯から常にユダヤ人とともにあった小辻についても日本での記録は少ない 最晩年は日本に戻り家族とともにすごしたが この時「百年以内に(日本でも)誰か、自分をわかってくれる人が現れるだろう・・・」と二人の娘さんに語っている この本によってようやくその時が来たのだと思う 関係者が殆ど亡くなられて行く中で この本をまとめ上げた山田純大氏の功績は非常に大きい 1973年(昭和48年)アブラハム小辻永眠 享年74歳 最愛の夫 父親のお墓はお参りのしやすいところに・・・と思うのが普通なのに 遺言により当時直行便もなかったエルサレムへの埋葬を受け入れたご遺族のお気持ちの大きさに頭が下がる 日本人にとってこんなにも誇らしい偉業を成し遂げた小辻節三の本はアンネの日記 杉原千畝の本とならび読み継がれていくと思う この本では他に満州のことなど 生きた歴史にふれることが出来た
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