コロロギ岳から木星トロヤへ の商品レビュー
読後すっきり感ばっちりです。 この方らしい、読者にやさしいSFでした! 時間の流れをネタにしたもの。斬新な設定でしたが堅苦しいとこなく、キャラクターたちがみなフワリとした優しさがありました。蛇もね。蛇が一番かもしれない。 軽く読める一冊。軽さゆえに☆3つ。
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小川一水さん、初体験。タイムリミットSF。 時の楔を移動する不思議な生命体がきっかけ。現在と未来の時間がつながるって、こんな感じになるのかな、と想像させてくれるお話。 どんなことも、きっかけ(楔)があればこそ。いい楔が見つけられれば、壊さず大切にしていけたら。 でも、気づいてない楔は…どうしようもないよね。
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概念だけでできてるようなものが登場するSF。いながらにしてその場その場でタイムパラドックスを体験、解消するというのがなかなか新しい。面白いSFだとおもう。 ほっとくと死ぬ、の理由が、この時代の日本人ならわかる、っていう下りは、なんていうか、ねえ。まあ日本人はみんなそれ以前も知って...
概念だけでできてるようなものが登場するSF。いながらにしてその場その場でタイムパラドックスを体験、解消するというのがなかなか新しい。面白いSFだとおもう。 ほっとくと死ぬ、の理由が、この時代の日本人ならわかる、っていう下りは、なんていうか、ねえ。まあ日本人はみんなそれ以前も知ってたからいいか。
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時間SF。過去の人間にSOSを送る少年ふたり、未来でしかも地球じゃない2231年2月14日木星トロヤから、2014年日本のコロロギ岳へ。過去と未来に横たわる囚われた時間蛇。救いの原動力は結束する腐女子二人の妄想力(笑。百億の昼と千億の夜を彷彿とするスケールの大きさと蛇のペシッに影...
時間SF。過去の人間にSOSを送る少年ふたり、未来でしかも地球じゃない2231年2月14日木星トロヤから、2014年日本のコロロギ岳へ。過去と未来に横たわる囚われた時間蛇。救いの原動力は結束する腐女子二人の妄想力(笑。百億の昼と千億の夜を彷彿とするスケールの大きさと蛇のペシッに影響を受ける人類の儚さ、小川さんの長編もいいけど薄めの一冊でさくっと終われるSFを書かせたら天下一品と思います。面白かった!
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現代(西暦2014年)北アルプスコロロギ岳山頂観測所に頭を、 西暦2231年、木星前方トロヤ群で尻尾をはさまれ、動けなくなった巨大時間蛇・カイアク。 このあたりの時間に横たわって 動けないカイアクは、観測所で太陽観測をする天文学者・岳樺百葉(だけかんばらももは)らの協力を得て、未来にある尻尾の挟まりをなんとかして欲しいと言う。尻尾のあたりには二人の人間がいる。カイアクを通して調べると、それは二人の少年で、どうやら宇宙船に閉じ込められて困っているらしい。 カイアクの尻尾をなんとかし(でないと、地球がえらいことになる)未来の二人も助けたい。 そして壮大なスケールの文通がはじまる。 普段、SFを読むことがあまりないので、小川一水さんの本も初めて読みます。 読みやすいし(がっつりSFだと身構えるけど)婦女子ノリもそんなにきつくもないし、楽しめた1冊。ハッピーエンドでよかった。
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ーーー西暦2231年、木星前方トロヤ群の小惑星アキレス。 戦争に敗れたトロヤ人たちは、ヴェスタ人の支配下で屈辱的な生活を送っていた。 いっぽう2014年、北アルプス・コロロギ岳の山頂観測所。 太陽観測に従事する天文学者、岳樺百葉(だけかんばももは)のもとを訪れたのは……。 21世...
ーーー西暦2231年、木星前方トロヤ群の小惑星アキレス。 戦争に敗れたトロヤ人たちは、ヴェスタ人の支配下で屈辱的な生活を送っていた。 いっぽう2014年、北アルプス・コロロギ岳の山頂観測所。 太陽観測に従事する天文学者、岳樺百葉(だけかんばももは)のもとを訪れたのは……。 21世紀と23世紀を“つないで"描く異色の時間SF長編。 いまハマっているSF作家、小川一水の長編 いわゆる"タイムスリップもの"の時間SFではなく 人類が把握している枠組を超えた存在で、今と未来と過去をつなぐ。 なんといってもこの超越者にワクワクさせられる。 全くの未知の概念に対して、主人公と一緒に「ああでもないこうでもない。そうするとこうなるんじゃないか?」といった感じで、想像力の腕をめいっぱい伸ばして楽しめる作品 「お断りします、サー。」
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先の未来と現在の軸がつながっているとしたら。 コロロギ岳と木星トロヤに時間の蛇が横たわり、 コロロギが現在、木星トロヤを未来として 二つの時間軸が共同する。 現在を変えることで遠い未来の結果が変わる。 これを時間の幅を持たせることで、俯瞰できるようになっています。 木星トロヤ...
先の未来と現在の軸がつながっているとしたら。 コロロギ岳と木星トロヤに時間の蛇が横たわり、 コロロギが現在、木星トロヤを未来として 二つの時間軸が共同する。 現在を変えることで遠い未来の結果が変わる。 これを時間の幅を持たせることで、俯瞰できるようになっています。 木星トロヤにいる二人を救出するために、地球のコロロギ岳はどういう行動を起こすのか。見ものです。 SFはあまり読まないのですが、こんがりながらもなんとか読めました。
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これはライトノベル・・ではないのかな?変にこった設定をもってきてるわりには登場人物が妙にみんな軽いというか、悪く言うと薄っぺらいというか。攻めだ受けだみたいな話になったときには放り出そうかと思いましたが。 SFとして目新しい設定があるわけでもないし、話の展開や登場人物に引き込まれ...
これはライトノベル・・ではないのかな?変にこった設定をもってきてるわりには登場人物が妙にみんな軽いというか、悪く言うと薄っぺらいというか。攻めだ受けだみたいな話になったときには放り出そうかと思いましたが。 SFとして目新しい設定があるわけでもないし、話の展開や登場人物に引き込まれるような要素もない。ボリューム的には「中篇」くらいの、さらっと読んで後に何も残らず読み捨てられるような、そんな一冊。
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約8億万キロと200年離れたところから、場所と時代を超えて助け合う人と超次元生物の物語。 超次元生物の力を借りているとは言っても200年先へ言葉や物を伝えるのは当然簡単なことではなくて、現代のコロロギ岳にいる人々はどうすれば200年後のトロヤで窮地に陥っている彼らを救うことができるのか手段を模索する。 200年間記録を歪めずに残すにはどうすればいいのか。宗教の教義に紛れ込ませる。美術品に記録を付ける。この作品ではそういった手段が取られる。 そこには歴史的観点から見た、文化というものの重要性が書かれているように思う。 コロロギ岳に住む人々は200年後に生きる彼らの身を案じ、境遇を哀れみ、ときに怒り、自分達の無力を嘆く。ほんの僅かな意思疎通しか叶わず顔を会わせたことも無い他人へのそれは、思いやりだ。 その想いが巡り巡って200年後に生きる彼らを救うことに繋がっていく。 SFらしく理由付けがなされているが根底にあるのはヒューマンドラマだろう。 妙にホモホモしい描写が必要だったのかわからないが、非SF者を取り込めるならよかったのかもしれない。
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時間をまたぐ 時間をまたぐ生命体を通じて現在と未来がつながる。そこで紡がれる物語はいかにもファンタスティック。 しかしながら、時間を超えている感じがわかりにくい。ハッピーエンドは非常に良いのだが、ただでさえわかりにくい時間の因果関係が、サッパリ。 少し雑なのかなぁ。残...
時間をまたぐ 時間をまたぐ生命体を通じて現在と未来がつながる。そこで紡がれる物語はいかにもファンタスティック。 しかしながら、時間を超えている感じがわかりにくい。ハッピーエンドは非常に良いのだが、ただでさえわかりにくい時間の因果関係が、サッパリ。 少し雑なのかなぁ。残念だなぁ。
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