1,800円以上の注文で送料無料

はだかんぼうたち の商品レビュー

3.6

103件のお客様レビュー

  1. 5つ

    12

  2. 4つ

    40

  3. 3つ

    36

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    2

レビューを投稿

2013/06/08

美味しそうなご飯が出てくるところ。 所帯染みた細々した描写。 日常のさりげない心の有り様。 子どものやること言うこと。 江國香織の小説に出てくるアレコレが、自分にとってすごく心地よくて丁度いい温度と静かさで、読むというより浸るって感じ。

Posted byブクログ

2013/06/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

結論がでないような話だった。そのうち鯖崎がヒビキに「ヒールで踏んで下さい」と言い出しそうな気がする。 相手の浮気すら受け止めて流す関係、相手に対する温度が低くてタチが悪い気がする。 曖昧なまま続いて数年後にやっぱり駄目でしたってなったときに私なら耐えられない。ゆっくり悪くなっていく関係は。

Posted byブクログ

2013/06/06

この江國香織は良かった。 やっぱりこの人、すごい。引き出し多いな。 江國さんの書く文章はその言葉遊びを味わうのが醍醐味でどちらかと言うとゆっくりと咀嚼しながら楽しむ作品が多い。 しかしこの「はだかんぼうたち」の場合、登場人物の危なっかしさにはらはらしたり、次はどうなるんだろうって...

この江國香織は良かった。 やっぱりこの人、すごい。引き出し多いな。 江國さんの書く文章はその言葉遊びを味わうのが醍醐味でどちらかと言うとゆっくりと咀嚼しながら楽しむ作品が多い。 しかしこの「はだかんぼうたち」の場合、登場人物の危なっかしさにはらはらしたり、次はどうなるんだろうってやきもきしたり。 先に進みたいけどこの世界に浸りたいアンビバレンス。 うん、面白かった。 とにかくこの物語は登場人物が多い。 しかも語り手が次々と変わるからもう大変! 短いワンシーンワンシーンを数珠のようにつなげているような感じで、それがこの作品にスピード感を持たせている。 普通だったらここまでころころ場面が変わると全く読めないと思うがそこは江國さん、全く混乱がない。 物語の中心にいるのは独身の歯科医師の桃と四人の母親である響子。 この二人を取り巻く男女の恋愛、結婚、不倫が描かれ、それぞれが自分の居場所を求めて模索して行く。 恋をしている人はみんな痛々しい。はだかんぼうたちだ。 自分をさらけ出さずには恋なんて出来ない。 何が正しくて何が間違っているのか、そんな事は分からない。 倫理観とか常識とかそんな次元を超えた人間模様にむしろ真実味を感じた。 それと、表紙がすごくいい。 裸の王様の様な猫が威張っているが、お腹は毛が刈り取られ大きな絆創膏が。 何ともまぬけで可愛らしい。本の内容を象徴していてぴったりだ。

Posted byブクログ

2013/06/03

群像劇で読むのが大変かと思ったが、一人ひとりのディテールがよく描かれていて、少しずつ共感する感情があるから、あっという間に読めた。母娘の葛藤もかなり共感。

Posted byブクログ

2013/06/02

語り手がちょっとごちゃごちゃしてたけど、内容は江國さんらしい作品なのかな。きっとずっとこんなことをしながら、人は暮らしていくんだろうな。

Posted byブクログ

2013/05/30

読み始めは頻繁に変わる視点にとまどったが それにもすぐ慣れて、知らず知らず入り込んでいった感じ。 ちょっと理解に苦しむ言動の登場人物が多い中 一番近しいのはやっぱりヒギキだったかな。 世代は違えども母と娘の関係性は難しい、 ほとんど呪いと言ってもいいほど。 ラストでは、桃も陽も解...

読み始めは頻繁に変わる視点にとまどったが それにもすぐ慣れて、知らず知らず入り込んでいった感じ。 ちょっと理解に苦しむ言動の登場人物が多い中 一番近しいのはやっぱりヒギキだったかな。 世代は違えども母と娘の関係性は難しい、 ほとんど呪いと言ってもいいほど。 ラストでは、桃も陽も解放された感じが救いだった。

Posted byブクログ

2013/05/26

語り手が次々にかわっていくのですが、全然ごちゃごちゃしない。 普通だったら、読み手は混乱しちゃうと思うのですが。 そういうところが、さすが江国さんだなぁと思いました。

Posted byブクログ

2013/05/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

江國さん、20代のころは好きでよく読んでたわりに最近遠ざかっていた。 久しぶりに読んだら、すんなり入ってきて、面白かった。 大人の恋愛の群像劇、という感じ。 主人公は年下の奔放な彼氏がいる美人歯科医・桃。 桃を中心にして、家族、友人、友人の母の恋人、桃の元恋人などなど、登場人物はかなり多い。 相関図書いたら大変なことになりそうなんですが、混乱することなくそれぞれの感情が伝わってきます。 物語を読むときって、自分が登場人物になりきってしまうか、傍観者として登場人物の言動を眺めるか、っていう2パターンと思うんだけど、これは群像劇で視点がくるくる変わるのに、意外に前者の読み方だった。 どの登場人物にもシンクロしてしまうのは、心理だけじゃなく、生活の描写が細やかだからかもしれない。さすがです。 みんなそれぞれの価値観の中で生きてる、それが正しいと思って生きてる。 だから、他人と接したときの、ちがうんだよなあ、って違和感とか、わかりあえないもどかしさ、みたいなのは(恋愛だったり家族だったりして関係性が濃ければ濃いほど余計に)どう頑張っても埋められるようなものではない気がしてきて。 どうして人はだれか一人を選ばなきゃならないんだろう、という台詞。これが核心なのかも。

Posted byブクログ

2013/05/17

江國さんらしい肌触り、手触りの小説。現実から少しズレたところをふわふわと横滑りしているような、愛ともセックスとも呼べない寂しさから寄り添っている、体温を求めた人間関係。いろいろな人が出てくるが、唯一好きになれそうな響子の母和枝さんは死んでしまっていた、残念!

Posted byブクログ

2013/05/14

江國さんのいつもの感じ。 これ大事!だから読むのである。 奔放に恋をする大人たちの物語。 自由でいるという事は、寂しさも不安も1人で抱える事なんだよな・・ * 余談 装丁がかわいい。

Posted byブクログ