新訳 地下室の記録 の商品レビュー
高度な思想性と明快な文章で、読者を引き込むドストエフスキーの初期の作品。人間の心理を深い地点から描き出している。
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トルストイ(1828〜1910)、ドストエフスキー1821〜1881)と時代が重なり合う同士であったが、若い頃のドストエフスキーは社会主義の運動で逮捕、死刑執行直前で保釈、小説家となりこの「地下室の記録」をあたかも病んだ、意地悪い男として表現、社会に間接的に抵抗していたのである。...
トルストイ(1828〜1910)、ドストエフスキー1821〜1881)と時代が重なり合う同士であったが、若い頃のドストエフスキーは社会主義の運動で逮捕、死刑執行直前で保釈、小説家となりこの「地下室の記録」をあたかも病んだ、意地悪い男として表現、社会に間接的に抵抗していたのである。巨匠二人ともに時代の背景にある合理化一辺倒の社会主義国ロシアで「幸福、希望、夢」を追った作品は現代では理解できない厳しい規制社会だったに違いない。
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言い回しを現代風にするなど、読みやすさに特化した新訳です。 うだつが上がらない地下室人の雑記がひたすら続くという内容ですが、この整然としていない点に人間性があります。 普通の人間が無理矢理に自分の思いを書いている勢いを感じました。 引っ込み思案で苦労する彼の手記には続きがあること...
言い回しを現代風にするなど、読みやすさに特化した新訳です。 うだつが上がらない地下室人の雑記がひたすら続くという内容ですが、この整然としていない点に人間性があります。 普通の人間が無理矢理に自分の思いを書いている勢いを感じました。 引っ込み思案で苦労する彼の手記には続きがあることになっていますが、その後の人生を色々想像してしまう一冊。
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正直に言うと、前半は読み進めるのがしんどかった。 読み進める度に、「こんなに自意識過剰なのでは、どうやって生きていけるのか」と頭を抱え、思考がそこにとどまってしまった。 しかし、後半を読んでなぜ主人公がこうなってしまったのか、納得ができた。 「罪と罰」の主人公には、助けようとする...
正直に言うと、前半は読み進めるのがしんどかった。 読み進める度に、「こんなに自意識過剰なのでは、どうやって生きていけるのか」と頭を抱え、思考がそこにとどまってしまった。 しかし、後半を読んでなぜ主人公がこうなってしまったのか、納得ができた。 「罪と罰」の主人公には、助けようとする友人や家族、恋人とのやり取りがあり、他者へと開かれている部分があり、それが救いにつながっているような印象を受ける。 そういった他者への希求が全て内向きになってしまっているから、救いのなさのようなものを感じさせるのだろう。 風穴という言葉の大切さに気付かされた。
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筑摩版小沼文彦訳に較べると、亀山訳の主人公は、やや男性的な感じ。 ただ、主人公は、もっとだらしなくみっともない、卑小な人物のはずなので、小沼訳の方が、本来のイメージに近いのではないかと思う。 それから、亀山訳では、「まったく」を「ったく」と訳すなど、ウケを狙っているのか、妙な...
筑摩版小沼文彦訳に較べると、亀山訳の主人公は、やや男性的な感じ。 ただ、主人公は、もっとだらしなくみっともない、卑小な人物のはずなので、小沼訳の方が、本来のイメージに近いのではないかと思う。 それから、亀山訳では、「まったく」を「ったく」と訳すなど、ウケを狙っているのか、妙な言葉遣いが違和感。 こういう「新しい」コトバは、すぐに古びるし、作品の品格も落とすので、やめた方がいいと思う。
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いきなり訳者の論評が載ってるって、おかしいだろ。 最初にそれ読んだら、ニュートラルな状態で、物語が読めないだろう。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
亀山郁夫訳、ドストエフスキー『地下室の記録』新潮社、読了。亀山訳には批判が多い。ただ難解さをありがたがるのではなく、読みやすいのは評価すべきなのでは。文豪の出発点といえる本書が、長編大作への先駆けとなることがよく分かる。巻末には訳者の論考「革命か、マゾヒズムか」が掲載、秀逸なガイドになっている。
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