美人薄命 の商品レビュー
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“殺される運命”と知っていた。 それでも、愛していた―― 日本推理作家協会賞受賞作家が魂を込めて描く壮絶な純愛ミステリー 命を失うその瞬間も、隠さねばならなかった秘密とは? 世界が反転する驚きと、溢れでる涙の最終章。至高の本格ミステリー。 大学生の礒田総司は、福祉をテーマにしたレポートを書くために、一人暮らしの老人向けの弁当宅配サービスのボランティアに参加することになった。 ボランティアを続けていくうちに、総司は配達先で出会った一人の老婆――片目の視力を失い、孤独でつましい生活を送りながらも明るさを失わない内海カエに、親しみを覚えるようになる。 そんなカエがふと語ったのは、出征を見送った許婚を戦争で失い、そこから苦労を重ねた悲しい過去。 思わず胸を打たれた総司だった。 そんななかある日のこと、カエの住むアパートで火災が発生し、カエは還らぬ人となってしまう。 そして総司にある電話が鳴る……。 途中の総司とカエのやり取りには思わず笑ってしまった。 また、最後に登場する探偵が思わずメタ視点で小説の構造を語ってしまうところなどニヤリとしてしまう。 一方で立ち昇る謎と、ほんとうのこたえ。読み応えのあるお話でした。 でも帯はやり過ぎ。「殺される運命」って……。 ミステリ :☆☆☆☆ ストーリー :☆☆☆☆ 人物 :☆☆☆☆☆ 読みやすさ:☆☆☆☆☆
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主人公の青年と孤独な老婆の交流を軸にハートウォーミングな雰囲気で話が進み、どこがミステリーなんだろう…と思っていたら、最終章の急展開にびっくり。そういう仕掛けか〜。 一ヶ所腑に落ちないところがあったけど、読みやすいし面白い。 以前『人間の尊厳と八○○メートル』でも感じたけれど、...
主人公の青年と孤独な老婆の交流を軸にハートウォーミングな雰囲気で話が進み、どこがミステリーなんだろう…と思っていたら、最終章の急展開にびっくり。そういう仕掛けか〜。 一ヶ所腑に落ちないところがあったけど、読みやすいし面白い。 以前『人間の尊厳と八○○メートル』でも感じたけれど、この作者さんはラストの爽快感、痛快感が素晴らしい。 少女のようなカエ婆ちゃんが可愛い。
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孤独に暮らす老婆と出会った、大学生の総司は・・・ タイトルや出だしから想像させる内容が、ことごとく裏切られる感じ。 内容的には何てことないんだけれど、やってくれるなとニヤリとさせられる。この人、もっと評価されても良いと思うんだけどな。
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つらい日々に耐えてきたであろうカエばあちゃんの少女のような気持ちがたまらない。髪を黒く染めたり和菓子を用意したり、なんてかわいいんだろう。拾ったボタンをずっと大事にしている気持ちがいじらしい。ただひとつわからないのが、直前に雨が上がった夜の10時から11時に訪問するよう誘ったこと。あれはどんな理由からだったのか。 後日、同じ著者による作品「ジークフリートの剣」と関係があると知る。読んでみようと思う。
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ボランティアの老人へのお弁当の配達を始めた大学生の大学生の総司が老婆と出会い、少し温かなコミュニケーションを始める。 一体、どこがミステリなのかわからない出だし。 ところが、最後で一気にミステリへと転換。 そして、なんとなけるミステリだったのです。 深水黎一郎作品はデビュー時から...
ボランティアの老人へのお弁当の配達を始めた大学生の大学生の総司が老婆と出会い、少し温かなコミュニケーションを始める。 一体、どこがミステリなのかわからない出だし。 ところが、最後で一気にミステリへと転換。 そして、なんとなけるミステリだったのです。 深水黎一郎作品はデビュー時から全部読んでいるのですが、作品を追うごとに緻密に、しかも文章がこなれて進化を続けている気がします。
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独居老人に給食を配送するボランティアを始めた大学生・総司は、片目の視力がない老婆・内海カエと親しくなり、彼女の身の上話を聞くことになる。しかし、その話にはある秘密が……。 一般小説を擬態したミステリ。主人公の青年と老婆との交流の物語はそれだけでも魅力的。終盤、ある事実が明かされた...
独居老人に給食を配送するボランティアを始めた大学生・総司は、片目の視力がない老婆・内海カエと親しくなり、彼女の身の上話を聞くことになる。しかし、その話にはある秘密が……。 一般小説を擬態したミステリ。主人公の青年と老婆との交流の物語はそれだけでも魅力的。終盤、ある事実が明かされたあとに、それまでの物語に隠された心情、伏線の数々が浮かび上がってくる構成が見事。
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本の装丁から想像する内容と全く違った。 まず、出だし・・・・なにこれ?戦争もの?そうでないことはすぐに分かったが、ありがちな、ボランティアで老人との触れ合いの中で老人と心を通わせていく若者のお話しか。と、ちょっと、つまらないかなとも思った。 が、後半からラストまでの予想できずにいた急展開の謎解きがとても面白かった。 主人公の青年が、今どきの若者なのだが、潔さのあるいい男だった。彼はきっと、いい人生をおくることだろう。
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