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螺旋の底 の商品レビュー

3.6

17件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    6

  3. 3つ

    5

  4. 2つ

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2023/11/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

久しぶりの叙述ミステリー。非常に面白かった。先日読んだ「欺瞞の悪意」も本格ミステリであるが、こちらは舞台が日本でなく時代も今から100年ほど前というちょっとゴシック味があって個人的にこちらの方が好み。いわゆるリアリティや社会問題、風刺といった別の要素も同時に楽しめる社会派ミステリとは対極にあり、純粋にトリックや謎解きや雰囲気を楽しみたい、もしくは構成や演出が上手くできているため「騙されたい」人にオススメです。以下、読んでる最中の感じた違和感をいくつか列挙しました。 ・女性視点のパートの時は、女性の名前が会話文に登場しないこと。 ・女性視点のパートではお互いシェリー(英語で言うところのダーリン)呼びだったのに  男性視点のパートでは女性の名前が明記されていること。 ・後から気づいたことだがそれぞれのパートでフォントが異なる。これは後から気づいたが、読んでるときは違和感を感じたが特に気にしなかった。  よくよく考えると、男性視点パートのフォントはゴシックに感じさせる演出がされている。

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2019/04/27

屋敷の中央をつらぬく螺旋階段。その底は牢獄のように暗く、厳重に施錠され、陰惨な過去を封じ込めてあるのだという。その家に嫁いできた彼女の目的。それは「螺旋の底」をあばくこと。また、いっぽうの夫も彼女を迎え入れたのにはある理由があった…… 思いがけず舞台はフランスでした。本人と夫視...

屋敷の中央をつらぬく螺旋階段。その底は牢獄のように暗く、厳重に施錠され、陰惨な過去を封じ込めてあるのだという。その家に嫁いできた彼女の目的。それは「螺旋の底」をあばくこと。また、いっぽうの夫も彼女を迎え入れたのにはある理由があった…… 思いがけず舞台はフランスでした。本人と夫視点でのキャラクター差に違和感めちゃめちゃあったから種明かしでスッキリはしたけど、なんか座りの悪い終わり方だった。なんで一回犯人仕立て上げまでして終わりにしたのに今頃になってやっちゃったの?ぶり返したの?そもそもなんために殺してたの?少年限定の性愛者になったってこと?お互い都合良い結婚だと思ってたのに終わりかけになにゆえ急に妻の浮気が気になりだすの?統合するための夫の行動が腑に落ちないことが多くて気になってしまった。

Posted byブクログ

2017/11/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

深木さん三作目。 いきなり外国の話で戸惑ったが読みやすいので入り込めた。 ミステリーというよりはサスペンス? 新婚夫婦それぞれに相手に隠し事があり、新婚生活を送る館や同居する家政婦や下男にも秘密がありそうで。 それぞれの目論見が早い段階から分かってしまうのであとはそれらがどういう結末を迎えるのかを見つめるだけ…と思っていたら、最後に明らかになるトリック。 ただ個人的にはこのトリックがあってもなくても展開に変わりはないかな、と。このトリックを突っ込んでくるなら何故もっと凝った結末にしなかったのかなと疑問。 まぁ楽しめたから良し。

Posted byブクログ

2017/08/07

どんでん返しがうまいなあ。思っていた人物と違うとは。舞台が海外だと、ちょっとイメージがわきづらくて敬遠しちゃうけど、確かにこれは日本が舞台ではなくてヨーロッパが似合うかも。

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2015/12/12
  • ネタバレ

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北フランスの村にあるゴラーズ邸の中央をつらぬく螺旋階段。その底は陰惨な過去を封じ込めてあるのだという。ゴラーズ家に嫁いできた女の目的、それは「螺旋の底」をあばくこと。また夫にも彼女を迎え入れた理由があり…。 フランス人の母と日本人の父をもつ女の復讐であることが最後にわかる 17年前と連続殺人事件と犯人の二番目の妻となる話が交互に出てくる フランスがドイツに侵略されていたヴィシー時代 レジスタンスが密告により拷問され殺された。 密告者は戦争後、殺されて城の地下室に埋められた 田舎の有力者の権力が強く、警察も調べない 権力者の子孫は殺人鬼 少年を殺して地下室に埋めていた 地下室への扉の鍵を子供の頃に発見 城の家政婦は城主の愛人。正妻との間には子供ができず、殺人鬼の実母。連続殺人をしていた息子の犯罪に手をかす。

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2014/12/26

何をどう書いてもネタバレになるという、実にレビューワ泣かせの傑作。とにかく読んで損はしません。強くオススメします。

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2014/11/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

久々に気合いの入ったイヤミスを 読みたい衝動にかられた。湊かなえの新作にその匂いがせず、真梨幸子 の新作が出ていない今、チョイスすべき作家だったのは「鬼畜の家」の 深木章子、と判断し、少し前の作品をamazonのマーケットプレイスで 購入したのだが・・・。 これはいわゆる叙述トリックモノ。 かなり凝った構成であり、ミステリーとしてのレベルもかなり高い。 ・・・ただ、舞台はフランス。すなわち登場人物はフランス人であり、これ を日本人が書いている、というのにかなり違和感があるのは否めず(^^;)。 苦手なんだよなぁ、こういう形態って(^^;)。 そして、期待したイヤミス度合いは思ったより高くなく、ちょっと 肩すかしを食らった感も。物語の完成度はかなり高かったにもかかわらず、 こちらの入り口にちょっと問題があった。ニュートラルな気分で読めば、 もう少し入り込めた筈。これは作家の所為じゃないな、きっと。

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2014/04/17

前2作とはタイプの異なるゴシックミステリーですが、巧妙な罠をあちこちに仕掛け最後にサプライズを演出するというパターンは同じで気を抜くことが出来ません。トリックに既視感はあるものの、巧妙なやり口に舌を巻きました。 ただ、各キャラや情景描写が浅く、ご都合主義的な行動も目立ち、どうもト...

前2作とはタイプの異なるゴシックミステリーですが、巧妙な罠をあちこちに仕掛け最後にサプライズを演出するというパターンは同じで気を抜くことが出来ません。トリックに既視感はあるものの、巧妙なやり口に舌を巻きました。 ただ、各キャラや情景描写が浅く、ご都合主義的な行動も目立ち、どうもトリックありきなストーリーという感じがしました。

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2014/03/28
  • ネタバレ

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気持ちよく足をすくわれました。 そういう意味では、「えっ」というサプライズを 楽しめたし、読中の緊張感ある雰囲気も良かった。 ただ、難点は妻の側の行動原理はエピローグ含めて 描写が多く、理解が容易だったのに対し、 夫側(ポール&デュポン夫人)の行動原理について 理解に苦しむ部分が多いところ。 夫と妻と終始対比的に描かれているのに 夫の部分の行動原理が弱いので、収まりの悪さが ちょっと目立ってしまった。

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2013/12/26

フランスの田舎を舞台に、ある館の地下室をめぐるミステリー。当主とその夫人の2人の視点が切り替わって物語が続く。結果的には叙述トリックというやつか。読んでる途中でいろいろ矛盾があると思ったが、最後はすっきり。

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