桜ほうさら の商品レビュー
熱中すると寝食を忘れてしまう青年 その青年のことを、なにくれとなく世話をしている同じ長屋の人たち それだけを見ていると、微笑ましい 好ましく思う女性も現れるし
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宮部みゆきの時代小説です。 最近はどちらかというと重めの話が多かったような気がしますが、これは重いけど爽やかというか、登場人物の心の在り方に救われる気持ちがします。 主人公の笙之介のキャラクターがそうさせるのかもしれません。 彼を取り巻く長屋の面々や、後見人として出てくる人...
宮部みゆきの時代小説です。 最近はどちらかというと重めの話が多かったような気がしますが、これは重いけど爽やかというか、登場人物の心の在り方に救われる気持ちがします。 主人公の笙之介のキャラクターがそうさせるのかもしれません。 彼を取り巻く長屋の面々や、後見人として出てくる人物、彼に仕事を持ち込む治兵衛、和香など、一人一人がとても魅力的でした。 長い話だけど、長さを感じない、久しぶりに宮部みゆきのいい話を読んだなぁ・・・。
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父と子、母と子、血の繋がりのある親子、ない親子…色々な親子の心を縦糸に、愛情や欲やいたわりや嫉妬や…色々な心を横糸に、笙之介はじめ登場人物の心が、傷付いたり癒されたり。 流れるような物語でした。 いつもながら宮部みゆきさんの時代ものは、読んでホッと温まるのう。
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こんなかわいらしい装丁からは想像できない、ドラマがまっていた。宮部みゆきのすごいところ、って、読んでいて登場人物がカラーで想像でき、どの人物も重なるとこがない。笙之助だけは、幸せになってほしいなぁ。私の中で、笙之助は、信長のシェフをした俳優だった。
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久々に宮部みゆきの時代物が読みたくて読んだものの3週間…。 藩の勢力争いとか家系図の件がなかなか頭に入らなかったけど、やっぱり面白かった。宮部さんの書く時代物は力のある人ではなくて、その日を生きるのに精一杯な人や真っ白でもなく真っ黒でもない人だったり等身大な人がそれでも生き生...
久々に宮部みゆきの時代物が読みたくて読んだものの3週間…。 藩の勢力争いとか家系図の件がなかなか頭に入らなかったけど、やっぱり面白かった。宮部さんの書く時代物は力のある人ではなくて、その日を生きるのに精一杯な人や真っ白でもなく真っ黒でもない人だったり等身大な人がそれでも生き生き描かれててついつい読みたくなる。 ご飯で言うところのお袋の味みたいな感じ。
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江戸の貧乏長屋に住む浪人の笙之介。 人情味溢れる長屋の住人や、写本の仕事を回してくれる貸本屋の主人などに助けられながら慣れない江戸で生活しているのにはわけがあった。 最近時代物が好きで、特に宮部さんの作品はコミカルとシリアスが混在していて、その加減が絶妙だから好き。 笙之介の周...
江戸の貧乏長屋に住む浪人の笙之介。 人情味溢れる長屋の住人や、写本の仕事を回してくれる貸本屋の主人などに助けられながら慣れない江戸で生活しているのにはわけがあった。 最近時代物が好きで、特に宮部さんの作品はコミカルとシリアスが混在していて、その加減が絶妙だから好き。 笙之介の周りで色々と騒動が起きて、時には滑稽だったり時には物騒だったり。 人情物語でありながらしっかりとミステリー要素もあって読み応えがある。 キャラクターそれぞれもいい所もあり悪いところもあり、とても人間的。
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甲州弁のささらほうさらが出てきて笑ってしまった。ここから題名できてるんだあって。 設定が重くて、なかなか物語に入れなかったけど、話は面白かった。でもやっぱり、母親と兄はどうしても許せないなあ。思考が理解できない。
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やはり宮部みゆきは優しい。いつでも安心して読めるので良い。テレビドラマの方を先にみてしまったので、貫地谷しほりの顔を思い浮かべてしまって困った。ドラマはやはり後に見るべきだ。
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宮部女史の時代物。 キレイなタイトルに惹かれて手に取った1冊です。 冤罪で不遇の死を遂げた父の背中を追うような息子の生き様が描かれています。 家族との間に広がる心の壁と信じる事を諦めない主人公の強さが印象的でした。 最後はさすが宮部女史!と喝采の声をあげたくなる展開で、本当に面白...
宮部女史の時代物。 キレイなタイトルに惹かれて手に取った1冊です。 冤罪で不遇の死を遂げた父の背中を追うような息子の生き様が描かれています。 家族との間に広がる心の壁と信じる事を諦めない主人公の強さが印象的でした。 最後はさすが宮部女史!と喝采の声をあげたくなる展開で、本当に面白かったです。
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父の汚名をそそぎたい。そんな思いを胸に秘めた笙之助は、故郷をでて文書や書物に関わる生業を持ち、長屋の人情にふれながら謎を解いていく。和香さんという人にもめぐりあえて桜のように淡く優しく長編だがまったく飽きさせなく読むことができた。「嘘というものは、釣り針に似ている。釣り針の先には...
父の汚名をそそぎたい。そんな思いを胸に秘めた笙之助は、故郷をでて文書や書物に関わる生業を持ち、長屋の人情にふれながら謎を解いていく。和香さんという人にもめぐりあえて桜のように淡く優しく長編だがまったく飽きさせなく読むことができた。「嘘というものは、釣り針に似ている。釣り針の先には返しがついていて、一度引っかかったらなかなか抜けない。それでも抜こう思うと、さらに深く人を傷つけ、己の心も抉ってしまう。だから、つまらぬことで嘘をついてはいけない。嘘は、一生つきとうそうと覚悟を決めたときだけにしておきなさい。」
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