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ブレイクアウト・ネーションズ の商品レビュー

4.1

14件のお客様レビュー

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2023/04/26

本書はモルガン・スタンレーのシャルマ氏による世界各国の見立てで、どの国が今後「ブレイクアウトネーションズ」になるか、すなわち高成長をするかという本です。豊富なデータ分析と、彼自身の現地訪問の経験による感覚の両方が一貫して記載されているので、きわめて説得力があります。ただし他の方も...

本書はモルガン・スタンレーのシャルマ氏による世界各国の見立てで、どの国が今後「ブレイクアウトネーションズ」になるか、すなわち高成長をするかという本です。豊富なデータ分析と、彼自身の現地訪問の経験による感覚の両方が一貫して記載されているので、きわめて説得力があります。ただし他の方も指摘しているように、新興国の発表データをかなり鵜呑みにしている面もあり、もちろんそれを確かめるため現地訪問をしているとは思いますが、若干違和感を感じる面もありました。ただし国を見るときの注意点など多くのキーワードがちりばめられていて有益という印象です。  またこれはあくまで投資家/債権者の視点であることには留意が必要でしょう。投資家や債権者は国のマクロ的な見通しがきわめて重要である一方で、事業者の視点から見ると、必ずしもブレイクアウトネーションズでのビジネスが価値を創造するとは限りません。投資家の場合は、皆が投資をして株価が上昇すれば皆がハッピーになりますが、事業者の場合は、企業が我も我もと(その国に)投資をすれば、競争が激しくなり利益率は限りなくゼロに近づきます。事業者の視点から見ると、価値創造ができる国が重要であって、経済成長率は低めでも、事業者の寡占が進み、ローカルの競合が少なく、利益率が高い国が良い国という可能性があります。ということで、企業の経営企画、海外事業部の方が読むに当たっては、そのあたりにも留意する必要があると思います。  最後に気になった点を1つ。帯に双日総合研究所のチーフエコノミストのコメントが記載されています。「BRICsの時代は終わった。今後も成長を続ける新興国はどこか?・・・・・」と書かれていますが、そもそもシャルマ氏はBRICsという区分自体がミスリーディングで何の役にも立たない、全然特徴が違う4種類の国を一括りにするのはナンセンスだ、と本書内でも述べているように、「BRICsの時代は終わった」的な話は一切していません。確かに、中国、インド、ブラジル、ロシアは全然違う理由で、成長率の鈍化を示唆していますが、シャルマ氏が本当に言いたいことが、この人には伝わってない。というか本当に本書をちゃんと読んだのか?という感じですね。

Posted byブクログ

2021/03/31

現在進行系の話題はいつでも難しい。状況はすぐに変わるし、当事者のバイアス依存が大きいし、情報の正しさの検証も不足する。 なにより短期的には良い策だと結論が出たとしても、数年後には全く逆の結果となる場合すらある。 原因と結果の関連性が世界規模に及ぶ現代経済を理解することは、人類に可...

現在進行系の話題はいつでも難しい。状況はすぐに変わるし、当事者のバイアス依存が大きいし、情報の正しさの検証も不足する。 なにより短期的には良い策だと結論が出たとしても、数年後には全く逆の結果となる場合すらある。 原因と結果の関連性が世界規模に及ぶ現代経済を理解することは、人類に可能なのだろうか? 本書は2012年時点において、多数の新興諸国から”次に抜け出す国”を見極めるため、各国の経済状況を細やかに見通す。 ・賃金インフレ、労働力年齢構成、政府による暴力的な経済政策等、輸出依存で成長した先の新たな壁で減速しつつもソフトランディングを狙う中国 ・成長の余地はあれど、肥大化した政府部門、縁故資本主義、資本家層の固定化、田舎と都会の固定化等、リスクが多くて先が読めないインド ・コモディティ輸出依存のインフレ経済の中で、通貨安・金利引き下げ・投資増を同時に達成しなければならないブラジル ・寡占企業と麻薬カルテルの支配と停滞から国民が逃げ出すメキシコ ・この10年間で、年間所得平均が1500ドルから1万3千ドルへと上昇したが、独裁と油田依存で危険度が高いロシア ・混乱が続くハンガリーと違い、共産主義からの華麗な脱出に成功し、成長しつつある東欧のスイートスポット:チェコ・ポーランド ・急進的な西欧化への失敗から立ち直り、イスラム教国家と政教分離政権を両立するトルコ ・人種格差問題も解決しきらない中で、強すぎる労働組合が強権を振りかざし、増え続ける失業者との間で新たな格差社会問題を生みつつある南アフリカ その他スリランカ、ベトナム、ナイジェリア、マレーシア、インドネシアなどなど。 どの国についても図表は皆無だが数字は細やか。専門的なのに読みやすく、文量を感じさせない。 本書を読めば、成長する国を見極められるようになるというわけではないが、こんなにも数多くの国を一つの視点で見通す本は他にはない。 完璧な予見は不可能だとしても、膨大な現状を積み重ねて予測するのは面白い。 様々な国を、すなわち世界を理解するための手掛かりとして、その歴史を学ぶこととは別のアプローチを教えてくれる一冊。

Posted byブクログ

2018/11/05

投資家の目からみる。 中国:成長は鈍化? インド・韓国:縁故資本主義 韓国:アジアのドイツ ブラジル:レアル上昇したが、物価高でどうか?

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2017/02/09

新興国を中心とした状況を把握することができる。 経済発展には人口の集中とインフラへの集中。 一人当たりGDPが豊かさの指標としてとらえられている。 新興国はインフラの整備が経済発展につながる。

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2015/03/07

[ここが、次の槍頭]米欧日が減速する中で、次の世界経済の牽引役として、注目を集めた中国やインドをはじめとする新興諸国。ときに一括りにされて語られてしまう各国の経済を現実的な視点から眺め、次のブレイクアウト(注:本書では勃興、興隆を指す言葉として使用)を果たすのはどこかを見定めた一...

[ここが、次の槍頭]米欧日が減速する中で、次の世界経済の牽引役として、注目を集めた中国やインドをはじめとする新興諸国。ときに一括りにされて語られてしまう各国の経済を現実的な視点から眺め、次のブレイクアウト(注:本書では勃興、興隆を指す言葉として使用)を果たすのはどこかを見定めた一冊です。著者は、モルガン・スタンレーで新興市場とグローバルマクロの責任者を務めたルチル・シャルマ。訳者は、金融関係の書籍を多数翻訳されている鈴木立哉。 上記の2か国や「アジアの虎」に数えられる韓国や台湾、そしてロシアやブラジルといったメジャーどころだけでなく、スリランカやナイジェリアといった国々にまで視点が広げられているため、幅広く新興諸国の経済に関する見取り図を得ることができる点が魅力的。著者が自らの足を使ってそれらの国々を回っているため、数字の羅列や教科書的な記述にとどまらない記述がされている点にも好感が持てました。 また、いわゆるエコノミストや経済専門家と言われる人々が、どういった視点で経済成長のための環境の良し悪しを判断しているかを学ぶことができるのも大きな利点の一つ。流通や汚職、人口動態といった諸条件が重要であることはなんとなく感じていたところですが、それらが具体的に経済成長にどのように結びつくかについての数々の指摘は、本書に紹介されていない国や地方を考える上でも有益ではないでしょうか。 〜急成長の条件をつくり出すことは、科学と言うよりも、芸術である。〜 著者によれば、BRICsという考え方は「終わっている」そうです☆5つ

Posted byブクログ

2014/10/06

近い将来に成長することが見込まれる新興国について、地域ごとに著者が現地で感じたことを織り交ぜながら解説しており、臨場感を感じられる。これまでに関わったことがある国々が論じられていて興味深い。

Posted byブクログ

2014/08/17

BRICsは名前の話であって、それぞれの国は、何ら強い関係はない。しかも、成長は鈍化。そんな中、次に来る、ブレイクアウトする国は?意外な国も、条件付きで挙がっていて、面白い。日本、もっと発奮せよ。

Posted byブクログ

2013/08/20

自分の葦でも稼いでいるところは好感が持てるのだが、韓国に対する評価は違和感がある。 まだまだ発電所が止まって、電力不足になってしまうような国。 自分の韓国に対する評価が、発展途上国という認識より少し高いからかもしれないけれど。

Posted byブクログ

2013/07/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

全般的に日本が反面教師とされているが、海外から見た客観的な評価としてとらえることもできる面が興味深い。新興国と言われた国々の横並びの経済成長の時代が終わるとの見解が現在の世界の情勢をよく表していると思う。

Posted byブクログ

2013/07/17

BRICsをはじめ、これから「突き抜けてくる」と予想される国家の潜在的リスクを総覧的に学べる。  人口構成の今後、政権の(実質的)世襲性、所謂、カントリーリスクなどとして、漠然と捉えられている構造上の問題に、実地で得られた情報が付加されている一冊。 例えば、中国では一人っ子政...

BRICsをはじめ、これから「突き抜けてくる」と予想される国家の潜在的リスクを総覧的に学べる。  人口構成の今後、政権の(実質的)世襲性、所謂、カントリーリスクなどとして、漠然と捉えられている構造上の問題に、実地で得られた情報が付加されている一冊。 例えば、中国では一人っ子政策の影響から今後10年で働き盛り(34歳~54歳)に達する人口はこれまでの1/18まで激減する。 一方、既にブレイクアウトネーションたるといって過言でない韓国で、資金導入をドライブしているのは、韓国総合株価指数(KOSPI)のビジネストレンドでの正確さに対する信頼感であるという事実。 他にもアフリカにおける治安の問題や、チェコの興隆など、投資の観点から評価されるインフラの有効性を、一気に横串を通して見られたという充実感が得られました。

Posted byブクログ