福家警部補の報告 の商品レビュー
これは。いわゆる倒叙ミステリである。 倒叙とは、例えば「刑事コロンボ」「古畑任三郎」のように、初めに犯人とその犯行が示されて、そののちに探偵(大抵は警察官だが)が登場して犯人の真意を明らかにするというかたちだ。 よって、小説の面白さは犯人の真意やそれを知った探偵の対応に焦点が絞ら...
これは。いわゆる倒叙ミステリである。 倒叙とは、例えば「刑事コロンボ」「古畑任三郎」のように、初めに犯人とその犯行が示されて、そののちに探偵(大抵は警察官だが)が登場して犯人の真意を明らかにするというかたちだ。 よって、小説の面白さは犯人の真意やそれを知った探偵の対応に焦点が絞られていく。 だが、この小説に限って言えば探偵(警部補)の魅力が薄すぎる。次に読んだのが北村薫の「飲めば都」だから、なおさらそうなのかもしれないが、「感情」とういうものが感じられないのだ。それすら超越するほど、推理に冴えがあればいいのだけれど、そうでもないし。 中途半端。 この作家は「落語」シリーズとか「オチケン」しりーずのほうがずっといい。
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+++ 実力派漫画家と辣腕営業部長、もと同人が迎えた不幸な結末(「禁断の筋書」)、少女が目撃証言を拒むのはヤクザの一徹に絆されたからか(「少女の沈黙」)、老夫婦が爆弾で吹き飛ばした三人は銀行を襲う直前だった(「女神の微笑」)。『福家警部補の挨拶』『福家警部補の再訪』に続く、倒叙形...
+++ 実力派漫画家と辣腕営業部長、もと同人が迎えた不幸な結末(「禁断の筋書」)、少女が目撃証言を拒むのはヤクザの一徹に絆されたからか(「少女の沈黙」)、老夫婦が爆弾で吹き飛ばした三人は銀行を襲う直前だった(「女神の微笑」)。『福家警部補の挨拶』『福家警部補の再訪』に続く、倒叙形式の本格ミステリ第三集。「こんな気分久しぶりだわ。ワクワクする」福家警部補の攻勢に犯人も発奮!活殺自在の名刑事、今日も徹夜で捜査する。 +++ 待ってました!福家警部補。相変わらず警察手帳はなかなか見つからないし、携帯電話の電源は入れ忘れるし、忙しすぎて家にも帰れず徹夜続きで、お金も下ろせずに部下に借りるし、現場では刑事には見られず追い払われそうになっている福家警部補である。そんな憎めない天然キャラなのだが、やることは半端ではない。一度睨まれたら逃げることなど不可能なのである。小さなシミさえ見逃さず、犯人の盲点に切り込んでくる。しかも淡々と、平然と。カッコイイ!でも、福家警部補の母はさぞや心配だろうと、物語には全く出てこない彼女の個人的なことまで想像してしまうのである。ちゃんと寝てちゃんと食べて、またカッコイイ姿を見せてほしいと思わずにはいられないシリーズである。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ずいぶんお久しぶりでした。 ご無沙汰いただいた割に、 警部補様には全然お変わりなく、以前お会いした時のままで 大変うれしく思いました。 今回も鮮やかな(?)ハズシで犯人をはぐらかし、どぎまぎさせイラつかせ、 お約束のシーンとは言え、苦笑させられることも度々。 天然ではなく、計算だと分っているのに、 読者の一人として犯人に感情移入して一緒に冷や汗をかく始末。 しかも、趣味も広く専門知識も豊富でそれだけでも犯人に対峙するとき 見せ場は十分なのに、ヤワで平凡な外見とのギャップ。 脳内映像でも十二分に楽しめます。 しかも、犯人たちのお人柄というべきか(褒めたら駄目でしょうか?) ライバルたちも一級品。 三作目の女神さまが野に放たれました。 この終わり方はまた期待申し上げていいということでしょうか? 次回もまた首を長くして待ってます。
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シリーズ三作目。読み応えのある倒叙ミステリ短編集です。犯人のキャラも魅力的で、福家警部補との対決は実に見もの。そして今回登場したあの犯人は、もしやこれからも……?という気がしなくもありません。最大の強敵かも。 お気に入りは「少女の沈黙」。うわああ、この犯人かっこよすぎるぞ! ラス...
シリーズ三作目。読み応えのある倒叙ミステリ短編集です。犯人のキャラも魅力的で、福家警部補との対決は実に見もの。そして今回登場したあの犯人は、もしやこれからも……?という気がしなくもありません。最大の強敵かも。 お気に入りは「少女の沈黙」。うわああ、この犯人かっこよすぎるぞ! ラストのしんみりとさせられる部分も印象的でした。にしても福家警部補の人脈がなんだか凄すぎる……。
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福家警部補シリーズの第3弾。3篇からの短編集。 事件発生から話が始まり、犯人を追い詰めていく倒叙形式。 福家が感情を表に出さないタイプか、犯人が根っからの悪人ではないからか、時には「見逃してやって欲しい」と思ってしまう。魅力的な犯人たちが活躍する続刊を期待したい。
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刑事コロンボのオマージュ小説、「福家警部補」シリーズ最新作。 何気にありそうであんまりないのだろうか。こういう小説。本家は新作映像とかが公開されることはもうなさそうだし・・・ 別に解説するまでもないかもしれませんが、要するに「冒頭で犯人が犯罪を完遂して」るので、トリックとかじゃ...
刑事コロンボのオマージュ小説、「福家警部補」シリーズ最新作。 何気にありそうであんまりないのだろうか。こういう小説。本家は新作映像とかが公開されることはもうなさそうだし・・・ 別に解説するまでもないかもしれませんが、要するに「冒頭で犯人が犯罪を完遂して」るので、トリックとかじゃなくてそれを福家警部補がどう追い詰めていくのか?というのが焦点です。「すいませんあともう一つだけ」とねちねちと相手を追い詰めていくさまがたまりませんw しかし今回の犯人たちはどれもあんまり憎めないというか。。。当然逮捕まで至ったらお話は終わりなんですがその後どうなったのか気になります。
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【収録作品】禁断の筋書(プロット)/少女の沈黙/女神の微笑(ホホエミ) 福家警部補のキャラがいい。そして、彼女をフォローする(彼女に振り回される)面々とのやりとりが楽しい。
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いいねぇ、福家警部補。 捜査の過程で、さりげなく周囲の人をいい方向へ導いている ところも素敵。 趣味の幅もあんなに広くちゃ、寝る暇がないのも納得かも(笑) あいかわらず、現場では刑事と思ってもらえなくてストップを かけられてたりするけど、二岡刑事たちからは信頼も得ている ようで、...
いいねぇ、福家警部補。 捜査の過程で、さりげなく周囲の人をいい方向へ導いている ところも素敵。 趣味の幅もあんなに広くちゃ、寝る暇がないのも納得かも(笑) あいかわらず、現場では刑事と思ってもらえなくてストップを かけられてたりするけど、二岡刑事たちからは信頼も得ている ようで、いいチームワーク? 二岡刑事は、振り回されて大変そうだけど。 他シリーズからの登場があるのも嬉しかった。 あの人との再会、いつかなぁ。楽しみ。
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福家警部補シリーズ三作目。 「禁断の筋書」「少女の沈黙」「女神の微笑」の3編収録。 ここへきて、ますます推理の鋭さに磨きがかかってきたような福家警部補。 そんでもって、今回の犯人たちもしぶとくって、名勝負ばかりでした。 倒叙形式でパターンが決まっているのでマンネリになりそうなも...
福家警部補シリーズ三作目。 「禁断の筋書」「少女の沈黙」「女神の微笑」の3編収録。 ここへきて、ますます推理の鋭さに磨きがかかってきたような福家警部補。 そんでもって、今回の犯人たちもしぶとくって、名勝負ばかりでした。 倒叙形式でパターンが決まっているのでマンネリになりそうなものですが、なにがなにが。 いい方向にこなれてきた感じ。 この3作を比べると、犯人に「欲」がなくて魅力的な「少女」か「女神」が好きだなぁ。 特に「少女」。 ヤクザとも堂々と渡り合う福家もよかったし、薄巡査が名前だけでも登場して嬉しかったり。 「女神」のあの方はまた現れてくれたらいいなぁ。 あ~、早くも次が楽しみだ。
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世間的には評価の高いらしい福家警部補シリーズ。けれど、自分とはどうも相性が悪いようで、あまり楽しむことができなかった。 福家警部補が、小さな事実の積み重ねで犯人を追い詰めていく様子も、どうにも淡々としすぎていて、こちらの集中力が続かない。読んでいる本の残りページを見ては、さすが...
世間的には評価の高いらしい福家警部補シリーズ。けれど、自分とはどうも相性が悪いようで、あまり楽しむことができなかった。 福家警部補が、小さな事実の積み重ねで犯人を追い詰めていく様子も、どうにも淡々としすぎていて、こちらの集中力が続かない。読んでいる本の残りページを見ては、さすがに上下2段組だとなかなか進まないな、などといけないことを思ってしまう。 まあ、こういうこともあるわなと、パタンと本を閉じた次第。
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