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昭和の洋食 平成のカフェ飯 の商品レビュー

4.7

13件のお客様レビュー

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2023/12/06

昔懐かしいドラマや料理研究家。映画、小説、雑誌、漫画などを通して家庭料理の変遷がうかがえて面白かった。出版から10年経った。その間どこが変化し、どんな現象が現れたか。変わってない部分はどんなところか。知りたい。

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2016/09/01

昭和以降の日本の家庭料理の歴史が、書籍や映画、ドラマの中での描写を織り交ぜながら、わかりやすく解かれていた。 第二次世界大戦以前と敗戦以降の日本の環境は、台所事情も含めて大きく変わり、食の環境は豊かになっていった。そして、昭和から平成へ。 「食」に限らず平成に入ってから世の中...

昭和以降の日本の家庭料理の歴史が、書籍や映画、ドラマの中での描写を織り交ぜながら、わかりやすく解かれていた。 第二次世界大戦以前と敗戦以降の日本の環境は、台所事情も含めて大きく変わり、食の環境は豊かになっていった。そして、昭和から平成へ。 「食」に限らず平成に入ってから世の中は大きく変わったと、著者と同年代の私も実感している。いいことだけではない、さまざまな問題だってあることも。 雑誌Martのくだりでは、自分が感じたのと似たようなことが書かれていて笑ってしまったが、改めて文章にまとめられた形で読むことで、頭の中がすっきりした。 とてもいい本に巡り合えて嬉しい。

Posted byブクログ

2015/07/04

昭和から平成にかけて日本の食卓の遍歴を考察する。古くから日本のテレビドラマにおいて家族の食卓に和食が並ぶのは古き良き日本のイメージである。それなりに裕福であれば既に食卓は洋食であったであろうと著者は指摘する。 小津安二郎の映画『お茶漬けの味』にみる夫婦間の育ちの格差、テレビドラ...

昭和から平成にかけて日本の食卓の遍歴を考察する。古くから日本のテレビドラマにおいて家族の食卓に和食が並ぶのは古き良き日本のイメージである。それなりに裕福であれば既に食卓は洋食であったであろうと著者は指摘する。 小津安二郎の映画『お茶漬けの味』にみる夫婦間の育ちの格差、テレビドラマ『金曜日の妻たちへ』にみるそれぞれの女性キャラクターの料理スキル、成田美名子の漫画『エイリアン通り(ストリート)』家出少女で料理人の翼が、固いパンをリメイクしたシャルロットケーキをつくるシーン、砂漠に金塊掘りに行く旅のキャンピングカーで具合が悪くなって倒れたとき「冷蔵庫の牛タンを調理しなくちゃ」と彼女が言うシーン。あれは調理場という自分の居場所の確保であった。 NHKの長寿番組『きょうの料理』にみられる日本の家庭の食卓のうつりかわり、婦人雑誌における家庭での女性の立ち位置の指南、電化製品の普及により主婦の調理も変化していく。 70年台になると料理研究家と称する女性が登場。入江麻木(小澤征爾の妻の母)はロシア人の夫を持ち、舅にロシア料理を習う。自宅は芸術家が集うサロンとなり、これが本や雑誌で紹介されることによって、庶民があこがれるセレブのホームパーティの原型となる。 人気となった料理テレビ番組“料理の鉄人”で中華の鉄人・陳建一を家庭料理で破った小林カツ代は主婦と呼ばれることを嫌った。“料理の鉄人”はプロ同士の対決であり、それはプロにも主婦に対しても失礼であると主張するこの潔さ。 90年台に登場する栗原はるみは「主婦である」ことを全面的にアピールすることによって社会との断絶を恐れる主婦からの共感を得る。ここでも夫と子供を喜ばせる幸せな家庭のイメージの演出が高まる。 専業主婦を家に囲うのがサラリーマンの甲斐性とされた時代から、男女均等法により女性も外へ働きに出るようになり、さらに料理をしなければ女じゃないという終わらない葛藤、そして料理男子の誕生へと続く。 近年では、槇村さとる『イマジン』(母と娘)、篠田節子『百年の恋』(キャリア女性とオタク)、水沢悦子『花のズボラ飯』(単身赴任の夫を待つ妻)、よしながふみ『きのう何食べた?』(ゲイのカップル)に見る、台所における人間関係の変化。有名どころの料理漫画はほぼ抑えてある。 例として紹介されている作品を観ていない、読んでないものもここで取り上げるエピソードやセリフの紹介は興味深く、実際にその作品を手に取りたくなる。 終盤は最近の料理映画のタイトルの羅列になっていて、これらも深く掘り下げてほしかったが、文字数の関係だろうか、それでも全体的にかなり読み応えがある情報量。 これを手にする読者自身も、おそらく自分の家族や料理への向き合い方を改めて振り返ることになるだろう。本や映画好き、食べることも好きなひとが喜ぶ良書。

Posted byブクログ

2014/12/31

文化系トークラジオLIFEの「料理の思想2013」回で激オシされてたので読んでみた。これはおもしろい。私、母、祖母世代の家庭の食事環境の移り変わりとか、その時代の主婦はどういう立場でごはんつくってたのか知れる。

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2014/08/06

最近ワンプレートの料理がまとめてチンできるチルド商品を目にすることが多く、食事はここまで楽になったか!と感慨深いものがあります。子供のいる家庭でも料理を全く作らないという選択肢があってもいいのでは。。。と思う私は、筆者の主張と相容れない部分があるでしょう。それでも、料理を楽しむこ...

最近ワンプレートの料理がまとめてチンできるチルド商品を目にすることが多く、食事はここまで楽になったか!と感慨深いものがあります。子供のいる家庭でも料理を全く作らないという選択肢があってもいいのでは。。。と思う私は、筆者の主張と相容れない部分があるでしょう。それでも、料理を楽しむことは豊かなことだと思いますし、今まで読んだ食文化系の本の中では、際立って面白いし、読みやすい本でした。

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2013/09/22
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※このレビューにはネタバレを含みます

高度成長期に田舎から都会に出てきて新たな暮らしを始めた家族は、親から料理を教わらなくなった。では、どのようにして彼女たちは料理を学んでいったのか。 「主婦の友」などの雑誌やテレビ番組の歴史を紐解きながら、家庭料理の変遷を振り返る一冊。バブル以降の記述は、自分自身の経験とも重なり、面白く読ませてもらった。 昭和初期生まれで1970年代に家庭をもった主婦たちは、ピカピカの立流しを使って、主婦の友などで学んだハンバーグやポテトサラダ、八宝菜などの日本風にアレンジされた洋食や日本的な中華料理など、これまで見たこともない料理を作って食べる感動を体験した。 その子供たちの世代になると、そうした新しい料理を作る感動はなくなり、作るより買うほうが早いという誘惑もあふれる。料理の基本を身につける前に雑誌でアレンジ料理を学び、合わせ調味料が流行る。料理を作ることの義務感がなくなった女性たちは、作ることを楽しむようになったと。 なるほどねえ。

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2013/08/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2013.7.24市立図書館 興味があり、とてもおもしろいのだけれど、 諸事情あり半分も読まないうちに返却期限。 いつかまた。

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2013/07/16

非常に面白かった。 全く知らなかった、主婦および食卓、そして料理に関するメディアの歴史。 料理雑誌の変遷、料理番組の多様化、ドラマに現れる食卓。 普段何気なく見ていた、ドラマの、それも食卓からこれほど多くの背景や思想が読み取れるのだということに驚いた。 家族は食卓によって作り出さ...

非常に面白かった。 全く知らなかった、主婦および食卓、そして料理に関するメディアの歴史。 料理雑誌の変遷、料理番組の多様化、ドラマに現れる食卓。 普段何気なく見ていた、ドラマの、それも食卓からこれほど多くの背景や思想が読み取れるのだということに驚いた。 家族は食卓によって作り出される、その食卓は自分たちで作り出す料理によって、その姿勢によって、能動的に生み出すものだ、ということなのだろうか。 本書の中に、「食」を自分で作り出す、そして「食」は「生きる」ことである。というような主張がある。自分にとっての「料理」というものの位置づけが変わった部分である。

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2013/06/09

食卓のあり様を通じて時代ごとの文化史にも触れていく内容。時代時代で流行った料理本やドラマ、漫画などでの食卓の描かれ方から、食への考え方の変遷を紹介している。 今作れる料理といえば、ほとんどが○○の素を使って作るようなものばかりだけど、もう少し作れるようになりたいと思った。以前か...

食卓のあり様を通じて時代ごとの文化史にも触れていく内容。時代時代で流行った料理本やドラマ、漫画などでの食卓の描かれ方から、食への考え方の変遷を紹介している。 今作れる料理といえば、ほとんどが○○の素を使って作るようなものばかりだけど、もう少し作れるようになりたいと思った。以前からぼんやり考えている料理教室にでも通って基礎を教えてもらうかなぁ?

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2013/06/02

料理のことは、全然知らなかった。 この本を読んで、少し料理に興味が持てた。 料理は、なんか面倒なんだな。 作ったことのありのは、カレー、焼きそば、パスタ。

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