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命の後で咲いた花 の商品レビュー

4.1

42件のお客様レビュー

  1. 5つ

    19

  2. 4つ

    9

  3. 3つ

    6

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

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2013/11/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

作品の紹介・あらすじ 晴れて第一志望の教育学部に入学した榛名なずなだったが、大学生活は苦労の連続だった。 それでも弱音を吐くことは出来ない。彼女には絶対に譲れない夢がある。何としてでも教師にならなければならない理由があるのだ。 そんな日々の中、彼女はとある窮地を一人の男子学生に救われる。寡黙で童顔な、突き放すような優しさを持った使上の同級生。二つの夢が出会った時、一つの恋が生まれ、その未来が大きく揺れ動いていく。 愛と死を告げる、新時代の恋愛ミステリー。 数年ぶりに読んだ綾崎作品。初単行本、おめでとうございます。 前半がなずな目線。最後に彼に告白するところで終わり、後半が透也目線で物語が再開。デートのシーンから始まるから「お~、付き合うことになったんだ」と素直に読み進めて行ったら… まさかそんなカラクリになっていたとは、やられた。小説ならではの手法だな~。 ただ、どなたかのレビューにもあったけど、なずなの扱いが適当というか何というか。。。ちょっと気の毒になってしまったので星3つで。 「世界で一番美しい言葉は、好きな人に呼ばれる自分の名前」 いいこと言いますね、綾崎氏。確かにそうかも。 そして相変わらず美しいイラスト、さすがワカマツ氏。

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2015/12/07
  • ネタバレ

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発売を知ってすぐ買ったはずなんだけどね・・・ずいぶんと放置してしまった 単行本って苦手なんだ、という言い訳にもならない言い訳でここまで来てしまったけど、花鳥風月からノーブルチルドレンと9冊立て続けに読んだので、流れに乗って読んでみた ノーブルのラストもだったけど、やられたなー まさか告白のシーンで過去にとんでいたとは・・・2枚目の挿絵にかんざしがなくてちょっと疑問だったんだよね そういうことでしたか またしても騙されたし ノーブルでもそうだったけど、すっかりどんでん返しがあることを忘れて、騙されてから、そうだった、この人こういう展開持ってくる人だったって毎回やられる 学習能力がないと言えばその通りだし、絢崎さんの言葉を借りるなら、無垢な気持ちで読んでるという・・・複雑だ 病気ものっていうのもあって、どうしても切なくて重たいんだけど、やっぱり文体が綺麗で好きだなって思う なつめの性格もとってもよかったし、不器用な透弥も不器用なりに、っていう感じでとてもよかった あとなつめの敬語口調可愛かったなー 付き合ってもタメ語にはならなかったんだね (じゃないとトリックが効かなくなるのもあるけど)  教員免許を途中で断念した者としては、強い想いを持って先生になったなつめと、先生を目指してる透弥達はすごい 尊敬する 緑葉と麗羅もちらっと見られてよかった! (ここまで読んできた順番は正解だったようです) 二人の話は切なくて、でも限られた時間の中でも、裏で思うことも沢山あったと思うけど、幸せだったんだろうなって思う 死に直面した時、私ならどうするかな こういう不治の病系の話を読む度思うけど、こんな幸せな時を過ごせたりするのかなー キャラクターもストーリーも全体的に好きな感じではあったんだけど、なつめと透弥の物語を知った後、冒頭を思い、最後を読むと、残念ながら評価はぐんと下がってしまいました なぜなら、なずなの扱いがぞんざいだから 亡くなった姉の思いを受け継ぎ、姉に憧れて目指して進学した先で、出会って恋をした男性が姉の恋人でしたって・・・ 透弥があそこでずばっと振ってくれる、あるいは透弥と姉の過去を知った上でなお、なずなが透弥を思うという展開が記されていれば評価は変わらなかったけど、期待を持たせた透弥の対応はあんまりだと思う 後で、なずなが、姉の足跡の上を辿っていると気づいた時、全てを知った時どうするのか いつか透弥にとっては自分が姉の代わりじゃないのか?って思う日が絶対くると思うの 恋心が、しかも初恋が絡んでるんだもん、姉への憧れだけでどうにかなる事実(過去)ではないと思う この点がどうしても譲れないので、減点です!! あと、ノーブルの後半2冊から気になり始めたんだけど、文体に合わない片仮名を使うのを止めて欲しいかも なんか、違和感しかないんだよねー アンビシャスノートはまだしも、プライオリティーとかルーチンワークとか・・・ 不用意なカタカナは違和感あるし、日本語で書けないのか!っていうね 国語の問題みたいに、ここでなぜカタカナにしたのか考えよみたいな、一瞬の不要な思考は読書中には欲しくないし、違和感も欲しくない 特に最初(蒼空時雨)からこういうのがあったわけじゃないから、余計に違和感が強くて・・・ 難しい漢字での言葉や表現以上に、意味と意図が分からなくて違和感と下手したら疑問しかない どんな言葉を選ぶかはもちろん作者の自由なんだけどさ・・・折角日本語があるのに勿体ないというか何と言うか

Posted byブクログ

2013/07/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

期待して読み始めた分、がっかりでした。綾崎さんの作品はデビュー作の蒼空時雨がいちばん面白かったです。 ミスリードを使った構成と、感情表現の移り変わりはとてもよかったのですが、作者があとがきでも書いていたように、読み終わってふりかえると「不治の病もの」の中に埋没してしまっているように思いました。 なずなという女性も結局読み終わってみるとお姉さんに憧れて同じ大学に進学し、同じ教師という道を目指し、同じひとを好きになる。では、なずなが大人になって、姉の足跡の上を辿るように歩いていると気づいた時、どう感じるのか。そうして全てを知った時、いつかは羽宮にとって自分は姉の代わりではないのかと思う日がきっと来ると思います。憧れだけで姉と同じ道を歩き続けられるほど、人間は、女の子は、綺麗にできてはいません。 もっとなずなを一人の人間として、描いて欲しかったです。

Posted byブクログ

2013/06/24

「私ね、人と繋がっているのが好きなんです。いつか先生に教えてもらったことを、今度は私が生徒に伝えて、そうやって連綿と意思は繋がっていく。例えば私が死んでも、人から人へ何処までも想いは続いていく。それが教職の素晴らしいところだなって思うんです」 大学の教育学部に入学した榛名なず...

「私ね、人と繋がっているのが好きなんです。いつか先生に教えてもらったことを、今度は私が生徒に伝えて、そうやって連綿と意思は繋がっていく。例えば私が死んでも、人から人へ何処までも想いは続いていく。それが教職の素晴らしいところだなって思うんです」 大学の教育学部に入学した榛名なずなには、どうしても教師になりたい理由があった。 そしてそれは彼女の6つ上のクラスメイトである羽宮透弥も同様であった。 自然と透弥に惹かれ、相手にされないながらも一途に想い続けるなずな。 そうして目標に向かっていくうちに、なずなにはもう一つの夢が芽生え始めたのだった。 「私はあなたの恋人として、一緒に教師になりたいです」 なずなの想いは叶うのか。そして透弥が仕事を辞めてまで教師を目指した理由とは―。 わかっているんだよ。 これまで綾崎さんの作品は最新作の「陽炎太陽」含め全て読んでるし、おかげで大体の展開に予想はつく。 この「命の後で咲いた花」も、この展開はこういうことなんじゃないかなんて読みながら考えてみたところ、その通りだったしね。 だから驚きは無かった。むしろ慣れすらあった。 それでも感動するんだよなぁ。 ラストの一連のシーンには自然と涙が溢れてきた。 特に透弥の気持ちを考えたらね。 久々に、読了後何も考えられない状態におちいった。 想いは人を繋いでいく。 彼女の命は散ってしまったけれど、彼女の想いは彼らに根付き、綺麗な花を咲かせたんだ。 「命をかけてあなたのものになる」とは、帯にも使われている彼女のセリフ。 元は「チボー家の人々」だったか。タイトルと共にこの物語を表した、ほんといいセリフだと思う。 彼らの中には彼女がいる。 彼女の想いは、彼らを通して、また多くの人に広がっていくのでしょう。 いつまでも綺麗な花を咲かせるのでしょう。 ハードカバーということでなかなか手が出しづらいかもしれないけれど、自信を持ってお勧めできる1冊です。

Posted byブクログ

2013/06/09

ここまでガチなこういう小説を読んだのは久々なこともあって最後のへんは泣けて泣けてもうね、アンビシャスノートとか反則すぎだっつーの。 構成については普通に読んでればわかると思うけどある意味必然の構成とは言えるかなあと。

Posted byブクログ

2013/05/27

教師になりたい。ならなければいけない。そんな思いを胸に、晴れて第一希望の大学に入学した榛名なずな。だがその生活は、苦労の連続で…。そんな中、6つも年上の同級生、羽宮透弥に窮地を救われる。 一部はなずな視点。二部は透弥視点。 タイトルからも分かる死にネタははっきり言って苦手なので...

教師になりたい。ならなければいけない。そんな思いを胸に、晴れて第一希望の大学に入学した榛名なずな。だがその生活は、苦労の連続で…。そんな中、6つも年上の同級生、羽宮透弥に窮地を救われる。 一部はなずな視点。二部は透弥視点。 タイトルからも分かる死にネタははっきり言って苦手なのですが、それでも途中から涙が止まりませんでした。特に二部。寡黙で、一見するととても意地の悪く思われがちだけど、内面はとても優しくて傷つきやすくて、一生懸命彼女のことを一途に思っていることが分かります。何度ドナーが現れて、よかったよかった。はい、終了!を願ったことか…。 「世界で一番美しい言葉」は「好きな人が呼んでくれる自分の名前」 ジンとしました。そのとおりですね。 が、その直後。えええー!と思わず口が開いてしまいました。 いや、お姉さんは、そうだろうなということは初めのうちに分かっていたことだったけれど、まさかそこかー!? な、展開にびっくり。いや、え、イキナリ? とは確かに思いましたけど。 お話もさることながら、すっごく綺麗な文章で、選ばれる言葉のひとつひとつがどれも素敵で、うっとりしながら読んでいました。もう一度ゆっくりと再読させていただきます。

Posted byブクログ

2013/05/24

--- H25*05*24*Fri 読了 --- 泣いちゃうわぁ --あらすじ-- 命の後で咲いた花 晴れて第一志望の教育学部に入学した榛名なずなだったが、大学生活は苦労の連続だった。 それでも弱音を吐くことは出来ない。 彼女には絶対に譲れない夢がある。 何としてでも教...

--- H25*05*24*Fri 読了 --- 泣いちゃうわぁ --あらすじ-- 命の後で咲いた花 晴れて第一志望の教育学部に入学した榛名なずなだったが、大学生活は苦労の連続だった。 それでも弱音を吐くことは出来ない。 彼女には絶対に譲れない夢がある。 何としてでも教師にならなければならない理由があった。 そんな日々の中、彼女はとある窮地を一人の男子学生に救われる。 寡黙で童顔な、突き放すような優しさを持った年上の同級生。 二つの夢が出会った時、一つの恋が生まれ、その未来が大きく揺れ動いていく。 たとえば彼女が死んでも、きっとその花は咲くだろう。 絶望的な愛情の狭間で、命をかけて彼女は彼のものになる。 愛と死を告げる、新時代の恋愛ミステリー。 -- 新刊の発売前に読みきれてよかった! 一気に読んだのですが、 こんなにも泣くとは思わなかった。 巷で騒がれているトリックにはだいたい気付いてはいたものの、 綾崎さんの選ばれるセリフのチョイスとか、比喩の仕方とかが柔らかくてとっても好きです。 命と愛と、受け継がれてくもの。 普段の生活じゃ気付けないような幸せ。 これらが詰まってて、詰まってて、 胸が苦しい。 綾崎さんがTwitterやブログなどであげているように、 表紙の素材や、その他細部にもこだわられたそうで、いろんな意味で素敵な本だと思いました。 End. --- iPhoneから送信

Posted byブクログ

2013/05/10

似たようなトリックがあったなぁ、と思いつつ。 コミカルな部分と、シリアスな部分が混ざり合って、今までの話よりもちょっと大人っぽい感じがしました。 ハードカバーの重厚感もすごくいい感じ。

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2013/05/03
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うん。 なんとなく、不自然なまでに姉の存在が語られていないので そういうことなんだろうなぁとは察していたけれど 物語のパターンとしては、花鳥風月のあれに似ているかな、とも あんなに強気だった羽宮がまさかの試験落ちwと 一瞬笑ってしまったけど すぐに思い直し。 綾崎さんにしては珍しく?登場人物の性格がギャグテイストで それが少し作品の雰囲気を軽くしてくれたかなと タイトルから話の筋がわかってしまうような作品は 魅せ方がとても難しいのじゃないかと思うんだけど 展開や描写が綺麗で、流れるようで、 すうっと受け入れられたかなと思う 羽宮は、あまり見せ場のない ちょっと情けない主人公かなと思うwこれもまた珍しい 挫折からの再生からのドン底からの復活、という なんかもう心身ともに擦れきれそうな人生だけれど ラストでようやく前向きな光が見えて あらゆる想いが花開いたなぁと 綺麗な終わり方でした

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2013/04/23

綾崎さんのトリックに今回も嵌められましたwイキナリだなーと引っかかっていましたが、読んでナルホド、伏線もしっかり回収する綾崎さんのミステリーが本当に好き。羽宮透弥編&エピローグには目頭が・・・。既刊の作品とすべて世界観がつながっていて、「ああ、この時期だと○○は大学生だな」「まだ...

綾崎さんのトリックに今回も嵌められましたwイキナリだなーと引っかかっていましたが、読んでナルホド、伏線もしっかり回収する綾崎さんのミステリーが本当に好き。羽宮透弥編&エピローグには目頭が・・・。既刊の作品とすべて世界観がつながっていて、「ああ、この時期だと○○は大学生だな」「まだ○○は生きてる・・・あと3年・・・」など、本編を読みながらバックグラウンドでも楽しめました。正論の通らない世間に憤り、悪態をつきながら生きたり、他人には決して見せない秘密や苦しさがあったり。登場人物それぞれの人生への空虚感を伴った孤独・葛藤と、小さくても見出す希望の光。いつも勇気をもらいます。

Posted byブクログ