王妃の帰還 の商品レビュー
女子のグループの厳しさが描かれている。 最初は良さが分からなかったが、読み進めていくと、友情の変化が数人の人物の中で描かれていることに惹かれた。
Posted by
私立女子校のクラスにある、グループのいざこざですが、これが中学2年生という設定なのに驚きました。でも、今はそうなのかもね。ここにはいじめの構造のひとつが取り上げれれています。ほんとうの仕掛け人が誰なのか、それが物語の軸になっています。 書き方によってはドロドロな話になりがちだけど...
私立女子校のクラスにある、グループのいざこざですが、これが中学2年生という設定なのに驚きました。でも、今はそうなのかもね。ここにはいじめの構造のひとつが取り上げれれています。ほんとうの仕掛け人が誰なのか、それが物語の軸になっています。 書き方によってはドロドロな話になりがちだけど、柚木さんの視点が未来の彼女たちを見つめながら書かれているように思えるので、安心して読めました。 女を描く作家さんのなかでは、いまのところいちばんのお気に入りです。
Posted by
クラスの中でも一番地味なグループに属する 4人の女の子を中心として、女の子の内側を 時にヒリヒリさせながら見事に見せてくれる、 女の子のヒエラルキーの戦い。 クラス最上位「姫グループ」の ロベスピエールばりの恐怖政治はとてもリアル。 善良で目立つことなく過ごしてきた自分にも 悪...
クラスの中でも一番地味なグループに属する 4人の女の子を中心として、女の子の内側を 時にヒリヒリさせながら見事に見せてくれる、 女の子のヒエラルキーの戦い。 クラス最上位「姫グループ」の ロベスピエールばりの恐怖政治はとてもリアル。 善良で目立つことなく過ごしてきた自分にも 悪の芽があることを知る主人公のりちゃん。 思春期の女の子が通る心の葛藤と多感の道を マリー・アントワネットやフランス革命の 歴史になぞらえつつ展開していく。 上も下も立場が変われば視点も変わり、 どちらにもどちらの意見も欠点も美点もある。 狭い社会での絶対的な閉塞感。 かわいさも残酷性も恐怖も強気もその身に潜め、 どこで誰と戦い、何を掴み、誰と歩いていくのか。 女として生きる道はその先も長く険しいけれど、 がんばれ!女の子! 成長していく姿がとても清清しかった。
Posted by
しみじみ、可愛いは正義で罪深い。夢中で読みました。大袈裟な表現はあるにしても、学校という閉鎖空間や中学生という生き物だった頃の、「ああ、分かる…」がたくさん。特に範子は自分を見ているようだった。でも、彼女は色々な経験をして成長して、自分をしっかり持って夢をハッキリ伝えられる中学生...
しみじみ、可愛いは正義で罪深い。夢中で読みました。大袈裟な表現はあるにしても、学校という閉鎖空間や中学生という生き物だった頃の、「ああ、分かる…」がたくさん。特に範子は自分を見ているようだった。でも、彼女は色々な経験をして成長して、自分をしっかり持って夢をハッキリ伝えられる中学生になり、最後は私より全然強くて大人だなと思った。地味子ちゃんグループ、そして王妃、クラスの1人1人が可愛くて仕方が無い。ぽろっと本音を出す大人たちもよかった。作者の手腕か、底意地悪く残酷な少女たちの物語も、深刻になりすぎずキュート。最後は、現実と理想が上手い具合に着地してよかったです。青春映画のワンシーンみたい。
Posted by
前々から気になっていてやっと図書室で借りて読みました☺︎一言で言うと、読んでみて良かった!文才が私好みで読みやすかったです。スッキリするエンディングでした。この著者の他の作品も是非読みたいと思いました☺︎
Posted by
こうゆうクラス内のどろどろしたグループ同士のあれこれってあったよなあ懐かしいなあと思って読んでました 外見が派手で気が強そうに見える子ほど実は人の目を気にしてびくびくしてたりするよね
Posted by
いやー。女の世界は怖い。 今時の中学生はこうなんだろうか。 私の時代はここまでひどくはなかった。 と思う。
Posted by
中高一貫私立女子校のスクールカーストをめぐる、女の子たちの奮闘をコミカルに描いた作品。 柚木麻子は少女漫画的でとっても読みやすい。 これは主人公と同年代を読者に想定しているのか、ラストまで悪意のあるひねりは少なくて(するする読めてしまう物足りなさはあるにしても)一貫して安心して読...
中高一貫私立女子校のスクールカーストをめぐる、女の子たちの奮闘をコミカルに描いた作品。 柚木麻子は少女漫画的でとっても読みやすい。 これは主人公と同年代を読者に想定しているのか、ラストまで悪意のあるひねりは少なくて(するする読めてしまう物足りなさはあるにしても)一貫して安心して読める。 コロコロと上位と下位が入れ替わりながら、本当の悪役は存在せず、主人公が最後に良い形での着地点を見つけて(それも変動する可能性は含ませながらも)明るい方向で終わるのも読後感がいい。 登場人物達が、学校生活は本当に狭い社会で、人間関係はいいところと悪いところとが複雑に絡み合って単純には行かず、自分に見合わないことは長くは続かないから、自分や他人の個性を上手く理解しながら生活していくのがいい、と気づいて成長していく。説教くさくなく収めるところは流石だなあと思う。
Posted by
表紙がすごく可愛くてきゅんとなった。作品も柚木麻子らしさが詰まった内容。女子中学生の日常を描いたリアリティ溢れる内容に読んでいて、同感する部分が多い。女子ならではの仲間意識や友情、ライバル意識など女性読者ならあるあると頷くはず。そして相変わらず、登場人物が濃い。ファンから見たらこ...
表紙がすごく可愛くてきゅんとなった。作品も柚木麻子らしさが詰まった内容。女子中学生の日常を描いたリアリティ溢れる内容に読んでいて、同感する部分が多い。女子ならではの仲間意識や友情、ライバル意識など女性読者ならあるあると頷くはず。そして相変わらず、登場人物が濃い。ファンから見たらこれぞ柚木クオリティ!という感じ。余談だが、ホッシー先生は鈴木先生の時の長谷川博己で脳内再生してしまった。
Posted by
なんだかんだで読了爽やかでした。女子中学生って大変だよね。ライトにシビアで、ばかみたいに本気だったり、斜にかまえて見せたりしても、まだまだあまちゃんな女の子たちは可愛かった。
Posted by