ふる の商品レビュー
朝のラジオから軽やかでかわいい女の子の 正確な大阪弁が流れてきた それが西加奈子さんの声だった 緊張感のない話しぶりがかわいい 主人公は作者そっくりの話し方で 軽やかに読み進んだが ●小タイトルが年月で これが順不同 ●新田人生という名前の人物が各項に別のキャラで登場する ●他...
朝のラジオから軽やかでかわいい女の子の 正確な大阪弁が流れてきた それが西加奈子さんの声だった 緊張感のない話しぶりがかわいい 主人公は作者そっくりの話し方で 軽やかに読み進んだが ●小タイトルが年月で これが順不同 ●新田人生という名前の人物が各項に別のキャラで登場する ●他人には見えない体にまとわるつくペットの様な「白いモノ」って? 作者西さんはこういうなぞを本の中に振りまいておくのが好きなのか この不思議を解きたくてイッキ読みしたがナゾは解けなかった 最後は果敢にも 思いがけない女性の奥深い部分に切り込んでタジタジ で この主人公の趣味が会話の「盗録」 常にポケットの録音機を操作し 夜それを聞いて保存している この本では大阪弁の正確な表現に感心したが 作者も原稿はまず録音機で???
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アダルト映像のモザイク処理の仕事をしている 花しすと、それを取り巻く人々をパラレルワールド的に描いた作品。ボイスレコーダーを持ち歩き、なんでもない会話を録音して、繰り返し聴く花しす。あらゆる形で彼女に関わってくる新田人生という名の男。 西加奈子さんの文学的試作という印象。模索し...
アダルト映像のモザイク処理の仕事をしている 花しすと、それを取り巻く人々をパラレルワールド的に描いた作品。ボイスレコーダーを持ち歩き、なんでもない会話を録音して、繰り返し聴く花しす。あらゆる形で彼女に関わってくる新田人生という名の男。 西加奈子さんの文学的試作という印象。模索している感じは伝わってくるんだけど、読み終えても腑に落ちない。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
常に周囲の癒しでいようとする花しすの片鱗は、私にもあるかもしれない。持続しないけど。 次々に現れては忘れ去られる新田人生は、なにを伝えようとしていたんだろう。 花いすに見える白いもの、これは女性にしかついていない? 結局ふってきたものはしゅくふくといことなのか。 話しが多面的すぎて、とらえきrない。
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"カルメン"を歌いながら、花しすの自己・母娘・同僚・二匹の生きざま真相心理分析!?。性別問わずの見透しは鋭く繊細かつ直感的…特に女性の性には手厳しそうだ。現在も過去も、本当の心を鏡に映し出している様な数々の"白いもの"と"新田人生...
"カルメン"を歌いながら、花しすの自己・母娘・同僚・二匹の生きざま真相心理分析!?。性別問わずの見透しは鋭く繊細かつ直感的…特に女性の性には手厳しそうだ。現在も過去も、本当の心を鏡に映し出している様な数々の"白いもの"と"新田人生"の出没。捕らえて力強くえぐる様な読後感!。
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西さん独特の雰囲気で、性と生が描かれている。主人公の花しすの仕事も、こっそり会話を録音することも、なんだかびっくりさせられて、可愛らしい表紙の印象とは違うけれど、花しすの考え方や母と祖母の関わり方が表れてるのかなとぼんやり考えたりした。他人を傷つけず、嫌われたくないから、オチの存...
西さん独特の雰囲気で、性と生が描かれている。主人公の花しすの仕事も、こっそり会話を録音することも、なんだかびっくりさせられて、可愛らしい表紙の印象とは違うけれど、花しすの考え方や母と祖母の関わり方が表れてるのかなとぼんやり考えたりした。他人を傷つけず、嫌われたくないから、オチの存在でいたいという花しすだけれど、自分を卑怯だと思っているけれど、きちんと自分をわかっているところがすごいなと思った。
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池井戸花しす、28歳。 職業はAVへのモザイクがけ。 誰にも嫌われないよう、常に周囲の人間の「癒し」である事に、ひっそり全力を注ぐ毎日。 だが、彼女にはポケットにしのばせているICレコーダーで、日常の会話を隠し録るという、ちょっと変わった趣味があった―。
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花しす 新田人生 繰り返しとか新田人生とか面白い要素はたくさんあった。 女の人が読む内容だったかな?
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言葉を録音するのが趣味な花しす。 会話を録音して聞き返すことで、自分の存在を確かめたり客観的に見つめ直してたのかな。みんなから「優しい」とされてた自分自身に不満みたいなものを抱えてたのかな。 あと文字がぷわぷわ浮いてたのが印象的だった。
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どんどん読み進み、おもしろかった。 人の気持ちや考えに頼りがちな私は自分の世界にどっぷりつかれるのがうらやましい。
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生きるということをまるごと肯定した、「大丈夫」と優しく背中を押してくれるような一作だった。 大阪出身の池井戸花しすは、東京で友達と同居し、AVの女性性器をボカす仕事をしている。花しすには、子供時代から繰り返し出会う『新田人生』という名前の男性がいたり、人にまとわりつく白いふわっと...
生きるということをまるごと肯定した、「大丈夫」と優しく背中を押してくれるような一作だった。 大阪出身の池井戸花しすは、東京で友達と同居し、AVの女性性器をボカす仕事をしている。花しすには、子供時代から繰り返し出会う『新田人生』という名前の男性がいたり、人にまとわりつく白いふわっとしたモノが見えたりする。 人に踏み込めない、微妙に核心を避けた人付き合いしかできない性格の花しすは、一歩を踏み出したあとも、色々なことに悩んだり傷ついたりしながら生きていくのだろうと思う。でもそのぶつかったりよろけたり迷ったりしながらも進んでいく人生が、祝福されたものなんだと、力をもらえる一作だった。
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