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数学的推論が世界を変える の商品レビュー

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7件のお客様レビュー

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2017/08/19

金融、コンピュータという興味をそそるタイトルはありますが、8割は数理論理のお話です。 ゲーデルの不完全性定理の話は数学ガールでもあるので、そちらを読んだ方がわかるかも…

Posted byブクログ

2015/11/23

結論の数ページだけ読めばよい。そんな内容でした。 金融の世界はもはやコンピューターによる取引に支配されている。そのコンピューターによる取引とは何なのか。それは数理的推論の世界である。それはそうだ。それでは、それがどんなものなのかというのを詳述しているわけですが、まぁなんていうかそ...

結論の数ページだけ読めばよい。そんな内容でした。 金融の世界はもはやコンピューターによる取引に支配されている。そのコンピューターによる取引とは何なのか。それは数理的推論の世界である。それはそうだ。それでは、それがどんなものなのかというのを詳述しているわけですが、まぁなんていうかそれでどんなアルゴリズムが実践として使われているのかって話ではない。理論の話であって実践の話ではない。 本書を読もうと思った動機としては、コンピューターによる推論のアルゴリズムが具体的にどんなものなのか、ということなので、そういう意味ではちょっと物足りなかった。

Posted byブクログ

2014/11/10

数式中文字がローマン体で、どうしても読んでいてイライラしてしまった。 試みは野心的なのかもしれない。

Posted byブクログ

2013/05/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

基礎数学や論理学の分野の章と、金融工学やゲーム理論の章を交互に配置するという変わった構成だが、恐らく著者の中では全てつながっているのだと思う。 導入は2010年5月6日2時45分にNYMEXで5分間に573ドルもダウ平均株価が下落した、いわゆる「フラッシュ・クラッシュ」を、「アルゴリズムの衝突」の例の可能性があると紹介している。 第一章は数学者がギャンブルに挑戦した歴史を紹介。 ルーマニアのシュテファン・マンデルがキャリーオーバーして前通り買っても賞金が3倍になるような世界のロトくじを調査するシンジケートを作り、見つけると6個のうちあらゆる5個の組み合わせが入るように購入(必ず2等は当たる)。13回当てている。 UCLAで物理の学位をとりMITで数学の教授をしていたエドワード・ソープが与えた影響は大きい。彼は有名なブラックジャックの必勝法「カードカウンティング」の開発者でも知られるが、他にも色々やっている(「ディーラーをやっつけろ!」参照)。 ルーレットに玉が入る初速を、一周するタイミングを靴内のスイッチで測ることで、ルーレットの中の8つのブロック(一つのブロックに数字は5個)のどのブロックに入るかまでをかなりの精度で予測するシステムを開発。その5つ全てに賭ければ必ず勝てるというもの。(それもこの装置を、共同開発したのが情報理論の創ったニック・シャノンというから驚く) もっとも、ルーレットはかなりクセのある機械なので、過去の出玉履歴を統計処理すれば、かなりの確率で勝つことができることが知られている。 ソープはその後、シーン・カスーフという経済学者との共同研究で、転換社債の値付けの理論を構築し、割安な転換社債を買い、割高なものを空売りし、大いに稼いだ。 こうした話が書いてある「ディーラーをぶっとばせ!」を読んだのが、フィッシャー・ブラックとマイロー・ショールズで、ソープの理論を参考にしてオプションの値付け理論であるブラック・ショールズ方程式を構築し、存命していたショールズはノーベル経済学賞を受賞する。 こうして、現在の金融取引は彼らのような数理的な投資手法をコンピューターによって駆使する「クオンツ」による超高速取引HFが7割を占めるようになっている。 こうして、新たな金融工学によってリスクをヘッジする手段が広まっていくと、今度は他方で新しいリスクが生まれていく。 2章では、論理学の歴史として、アリストテレス→ユークリッド→ジョージ・プール→ゴットロープ・フレーゲ→アルフレッド・ノース・ホワイトヘッド→バートランド・ラッセル→ダフィット・ヒルベルト→ヴィルヘルム・アッケルマン→パウル・ベルナイス→ゲルハルト・ゲンツェン→クルト・ゲーデル→ジョン・フォン・ノイマン→アラン・チューリングという系譜を辿っている。 途中、オランダの数学者ライツェン・エヒベルトゥス・ブローウェル(ブラウワー)の「直観主義」との対立と和解があるが、ブローウェルの問題提起は排中律から抜け出せなかった数学にメタな観点を与える事になる。 そこから、古典論理である命題論理と述語論理、自然演繹の話まではまあ分かるのだが、終章までの偶数章の「様相論理」の話になってくると、あいまい過ぎてなにがなんだか分からなくなって、馬鹿された気分になってくる。 3章以下に、不完全性定理の証明(ゲーデル数、表現定理、対角線論法)や、そのチューリングマシンによる別証、などは、寧ろロジャー・ペンローズ著「皇帝の新しい心」の方がより具体的で詳しい。 ジョージ・ソロスが自分のファンドを「クォンタム」と名付けたのは、不確定性原理のように観測が現象を撹乱することと、マーケットの「再帰性」(世界を理解することと世界を変えることは同値)をなぞらえたものだという。 正直、様相論理やクリプキモデルの話あたりはさっぱりで、いい加減な議論すぎてついていけなかったが、この業界に大してフォン・ノイマンがいかに大きな功績を与えているかを理解するにはとても役に立つだろう。

Posted byブクログ

2019/06/02

[関連リンク] 小島寛之『数学的推論が世界を変える―金融・ゲーム・コンピューター』 - logical cypher scape: http://d.hatena.ne.jp/sakstyle/20130516/p1

Posted byブクログ

2013/04/23

 投機的取引・ゲーム理論・コンピューターを, 数理論理によって串刺しに, というコンセプトだそうだが,金融やゲームの話は軽いトピックか導入のような感じで,本筋は論理学の重要定理の紹介になっている。なのでおもしろおかしく読めるというものではない。  ゲンツェンの自然演繹をベースにし...

 投機的取引・ゲーム理論・コンピューターを, 数理論理によって串刺しに, というコンセプトだそうだが,金融やゲームの話は軽いトピックか導入のような感じで,本筋は論理学の重要定理の紹介になっている。なのでおもしろおかしく読めるというものではない。  ゲンツェンの自然演繹をベースにしているところが一つの特色のようだ。完全性定理,不完全性定理の証明の概要や,様相論理入門的なところまで扱っていてなかなか読み応えがある本。

Posted byブクログ

2013/01/20

数理論理学を経済(ゲーム理論)や金融に応用したもの。数学に弱いとゆっくり咀嚼しながらでないと理解できないかも。

Posted byブクログ