路 の商品レビュー
台湾に日本の新幹線が走ることになり、その周りで生きる人々の幾つかのドラマが並行して進んでいく。 とても爽やかな小説だった。 特に台湾人の男性達が魅力的に描かれている。暑い気候、のんびりした国民性、優しい笑顔。
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台湾新幹線開通までの苦労話なのかと思っていましたが、全く違っていました。 新幹線事業に伴い台湾に転勤になった多田春香さんが主人公で、恋愛、人生、仕事、いろんなことがギューっと詰まった作品でした!今までの吉田修一さんの作品とはチョット違う感じがしました。 読後感も良く、気持ちの...
台湾新幹線開通までの苦労話なのかと思っていましたが、全く違っていました。 新幹線事業に伴い台湾に転勤になった多田春香さんが主人公で、恋愛、人生、仕事、いろんなことがギューっと詰まった作品でした!今までの吉田修一さんの作品とはチョット違う感じがしました。 読後感も良く、気持ちの良い物語です。
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あるひとつのきっかけが、その後の人生に転機となるかどうかは、出来事の大きさは関係ないのかもしれない。 この一冊には、小さな契機も大成も、時間の経過も郷愁の念も描かれている。達観するには程遠いけれど、同じように歩んでいけたら、と思う。
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感動の良本。日本と台湾の社会の両方がわかっている人は、読んだらきっと涙が止まらないだろう。戦前の日台交流と現在の日台交流を交差して描き、今の時代の若者を中心とした日台交流が、戦前にもあったことを思い出させてくれる。日本と海外との交流は、戦後期に著しく停滞していたのが例外期で、本当...
感動の良本。日本と台湾の社会の両方がわかっている人は、読んだらきっと涙が止まらないだろう。戦前の日台交流と現在の日台交流を交差して描き、今の時代の若者を中心とした日台交流が、戦前にもあったことを思い出させてくれる。日本と海外との交流は、戦後期に著しく停滞していたのが例外期で、本当はもっともっと海外に近い生活だったんだろうなと思った。それを見事に描き出してくれた著者には本当に感謝です。
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政治の背景(台湾と日本との間にどんな事があったのか)を知ってから、読めば良かった。 今までの吉田さんとは、少し違う印象。 内容紹介 1999年、台湾に日本の新幹線が走ることになり、入社4年目の商社員、多田春香は現地への出向が決まった。春香には忘れられない思い出があった。台湾を旅し...
政治の背景(台湾と日本との間にどんな事があったのか)を知ってから、読めば良かった。 今までの吉田さんとは、少し違う印象。 内容紹介 1999年、台湾に日本の新幹線が走ることになり、入社4年目の商社員、多田春香は現地への出向が決まった。春香には忘れられない思い出があった。台湾を旅した学生時代、 よく知らないまま一日を一緒に過ごした青年がいた。連絡先をなくし、それ以後ずっと会えないままだった……。台湾と日本の仕事のやり方の違いに翻弄される日本人商社員、車輛工場の建設をグアバ畑の中から眺めていた台湾人学生、台湾で生まれ育ち終戦後に日本に帰ってきた日本人老人、そして日本に留学し建築士として日本で働く台湾人青年。 それぞれをめぐる深いドラマがあり、それらが台湾新幹線の着工から開業までの大きなプロジェクトに絡んでいきます。政治では問題を抱えていても、日本と台湾の間にしっかりと育まれた個人の絆を、台湾の風土とともに色鮮やかに描く『路(ルビ:ルウ)』。大きな感動を呼ぶ、吉田修一さんの渾身の力作です。 内容(「BOOK」データベースより) ホテルの前でエリックからメモを渡された。彼の電話番号だった。「国番号も書いてあるから」とエリックは言った。すぐに春香も自分の電話番号を渡そうと思った。しかしエリックが、「電話、待ってる」と言う。「電話を待っている」と言われたはずなのに、春香の耳には「信じてる」と聞こえた。春香は自分の番号を渡さなかった。信じている、あなたを、運命を、思いを、力を―。商社員、湾生の老人、建築家、車輛工場員…台湾新幹線をめぐる日台の人々のあたたかな絆を描いた渾身の感動長篇。
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台湾新幹線開業にそって、それに何らかの形で関わる日本人、台湾人の人間模様。恋、夫婦愛、家族愛、郷愁、友情、ギュギュと詰め込まれた長編だけど、読みやすかった。 昨年台湾で新幹線にも乗ったので、空気感とか、バイクの人々とか屋台とか思い出しながら楽しめた^ ^ 台湾もこの本もオススメ。
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東北大震災のときに、多くの国から寄付をいただきましたがその中でも一番多くの200億円という寄付をしてくれたのが台湾です。台湾と日本の若者の関わり合いが台湾の新幹線をとおして丁寧に書かれていて心豊かになる一冊です。
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さすがの吉田修一さん。これ台湾と合作で映像化されないかな。別々の人生がうまくまじりあい、影響を受けていく。
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台湾に新幹線が走る。決まってから実際に走るまで、7年間の時間の流れを写しとった物語。 春香と人豪の運命のような出会いを描きながら、過去と現在の感情が混同され流されることはない。ラストに予兆は感じられるけれど。 走り出した新幹線、その整備を生業に家族をつくった威志、過去と向き合いふ...
台湾に新幹線が走る。決まってから実際に走るまで、7年間の時間の流れを写しとった物語。 春香と人豪の運命のような出会いを描きながら、過去と現在の感情が混同され流されることはない。ラストに予兆は感じられるけれど。 走り出した新幹線、その整備を生業に家族をつくった威志、過去と向き合いふるさとに戻り看取られることを選んだ勝一郎、仕事を変えて台湾に残ることを選んだ春香、日本で建築を続ける人豪。選んだ道の明るさを想起させる、おだやかで熱気のある最終章が素敵だった。
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台湾友人のオススメで読んでみた本。作者は台湾に住んだことあるのかな?ってくらいリアルで面白い内容でした。 台湾新幹線建設を中心に複数のストーリーが多角的に展開して行く内容。台湾と日本の関係を各ストーリーが上手く描いていて素晴らしかった。 数年前に台湾で「海角七号」という日本と...
台湾友人のオススメで読んでみた本。作者は台湾に住んだことあるのかな?ってくらいリアルで面白い内容でした。 台湾新幹線建設を中心に複数のストーリーが多角的に展開して行く内容。台湾と日本の関係を各ストーリーが上手く描いていて素晴らしかった。 数年前に台湾で「海角七号」という日本と台湾の関係を題材にした映画が流行ったけど、これはそれの日本版みたいな感じだろうか。ただ残念なのは、日本人がそこまで台湾との関係を知らないこと。有名な作者だし、日台合作で映画化しないかなあ…。 そして何より、僕も在任中にこういう国際プロジェクトに関わりたかったなあ…。
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