儲かる農業 の商品レビュー
「儲かる農業」 嶋崎秀樹(著) 実にひねりもなく、素直な本である。「儲かる農業」であれと言っている。 著者の経営するトップリバーは、長野県北佐久郡にあり、生産品目はレタス、キャベツ、白菜、ほうれん草と高原野菜を作っている。2000年に設立、初年度売上3700万円。2008年度10...
「儲かる農業」 嶋崎秀樹(著) 実にひねりもなく、素直な本である。「儲かる農業」であれと言っている。 著者の経営するトップリバーは、長野県北佐久郡にあり、生産品目はレタス、キャベツ、白菜、ほうれん草と高原野菜を作っている。2000年に設立、初年度売上3700万円。2008年度10億9000万円となっている。研修生も含めて、30名が働き、約30名の農家と契約している。 経営感覚のない農業者は生き残れない。つまり、農業をビジネスとして捉えるべきだという。そのために、生産部隊を100点とするならば、営業部隊を200点として、営業部隊がなければ、農業は儲からないとする。そのためには、営業部隊が販売の先頭に立ち、契約栽培をすべきであるという。 トップリバーは、①相場出荷ではなく、契約販売。②農地は全てレンタル。③生産部門の他に営業部門を持つ④熱意を持ったど素人を集めた農業生産法人⑤研修生の独立を支援する。 交渉する場合には、販売量が倍になれば、価格をあげよという。決してやす売りをしてはいけない。野菜カット工場は、大玉を欲しがり、スーパーは、しまった小玉を欲しがり、生協はエコ野菜を欲しがる。相手の欲しいものは違い、それにあった作りをする必要がある。買い手が欲しがるものをきちんと作ることである。 農産物直売所は、平成19年に全国で13000ケ所ある。総売上で1兆円。売上1〜3億円売り上げるところも20%あるが、儲かっていない直売所があるが、そこはビジネス感覚がないところに要因がある。 農業を目指す人を見ても、楽しい田園生活を夢見る人には向かないし、やはり農業とはきつい仕事であるという。 こういう人が、話題になることは、良いことだ。カンブリア宮殿に出演することでブレークした。 農業は、あくまでもビジネスである。
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農業生産法人トップリバーの社長がどのように「儲かる農業」の仕組みづくりを行ってきたかを語った本。 日本農業の問題点やど素人が農業を「儲かる農業」へと変えていった経緯、トップリバーの人材育成システムなどが書かれています。 農業をビジネスとして成立させるには「儲ける」という視点が...
農業生産法人トップリバーの社長がどのように「儲かる農業」の仕組みづくりを行ってきたかを語った本。 日本農業の問題点やど素人が農業を「儲かる農業」へと変えていった経緯、トップリバーの人材育成システムなどが書かれています。 農業をビジネスとして成立させるには「儲ける」という視点が不可欠です。儲けがでなければ産業として持続できません。今までの日本の農業は「儲ける」ことを度外視したため、後継者も育たず衰退しようとしていました。 トップリバーを始めとした「ビジネスとしての農業」に力を注ぐ個人や組織が増えることで日本の農業は強くなるのではないかと、本書を読んで感じました。 異業種から来たど素人だからこそ、業界を変えることができます。
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農業経験の無い人が農業に取り組み成功してる経験談。保守的な産業なので、多くの農家が旧態依然とした生業を変えずにいる。そんな中、今の時代にそって農を経営してみるとどうなるかを実践して、成功している事例だ。食料自給率が著しく低いわが国で、農業を育むことは最重要課題。今まで政府は産業を...
農業経験の無い人が農業に取り組み成功してる経験談。保守的な産業なので、多くの農家が旧態依然とした生業を変えずにいる。そんな中、今の時代にそって農を経営してみるとどうなるかを実践して、成功している事例だ。食料自給率が著しく低いわが国で、農業を育むことは最重要課題。今まで政府は産業を保護するために補助金や関税障壁を構築することで対応してきた。結果的に経営感覚のある農業家が育たなかった。こうした現状を打破すべく奮闘している筆者。これから農業を志す人に参考になるであろう。
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嶋崎秀樹『儲かる農業』読了。 僕もど素人農家なので、著者が言っていることがよく分かります。 儲け方、といよりも、農業の現状を知っていただくためにも、たくさんの人に読んでほしいです!
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嶋崎秀樹(1959年~)氏は、長野県生まれ、日大卒、現・ブルボン、佐久青果出荷組合勤務を経て、2000年に農業生産法人トップリバーを設立。 本書は、日本に「農業革命」を巻き起こしたとも言われるトップリバーが、如何にして農業において儲かるビジネスモデルを確立したのかを語ったものであ...
嶋崎秀樹(1959年~)氏は、長野県生まれ、日大卒、現・ブルボン、佐久青果出荷組合勤務を経て、2000年に農業生産法人トップリバーを設立。 本書は、日本に「農業革命」を巻き起こしたとも言われるトップリバーが、如何にして農業において儲かるビジネスモデルを確立したのかを語ったものである。 嶋崎氏が語るトップリバーの特徴は、1.相場出荷ではなく契約販売がメイン、2.農地はすべてレンタル、3.生産部門の他に営業部門を持つ、4.ど素人を集めた農業生産法人、5.研修生の独立を支援(人材育成)であるが、最大のポイントは、菓子メーカーの営業マンから脱サラしてトップリバーを作った嶋崎氏が、他の製造業の発想を農業に持ち込んだことである。 すなわち、農業は製造業であるにもかかわらず、他の製造業と異なり、「メーカーである農家に価格決定権がない」という特徴(ハンデ)を持っているが、嶋崎氏はこれを覆し、自らが価格決定権を持ち得る仕組みを作り上げたのである。具体的な仕組みは以下である。 ◆卸売市場は通さず、野菜加工業者、スーパー、レストランと、事前に取引数量・取引価格・納入時期を交渉・契約し、それに基づいて生産する。これにより、市場の相場に左右されず、安定した収益が見込める。 ◆バイヤーとの交渉・契約を行うために、営業専門の部隊を持つ。 ◆地域特産品や有機野菜などによる一般的な商品価値の向上は目指さない。あくまでも、個々の取引先の求める(契約にある)ものを作る。例えば、一般的に、野菜加工業者は安定供給と歩留りの高さ、スーパーは味と形、生協は農薬の使用制限等の安全性が重視される。 ◆契約を守るために、生産者を、自社生産と様々な地域・組織の契約農家に分散させ、安定供給を図る。天候不順等で生産が足りない場合は、契約価格を上回る値段を払っても市場からかき集めて、契約者に納入する。信用を築くためには一時の赤字は問題にしない。 ◆ハード・ソフト両面で徹底的なコストダウンを図る。ハード面では、土地は所有せずに必要なだけレンタルする、ソフト面では、契約栽培の比率を高めるなど。 更に嶋崎氏は、トップリバーを、農業を行っている会社ではなく、新しい農家を育成する人材育成会社だとも言い、自ら「水戸黄門システム」と称する、独立を促すシステムも作っている。 日本の農業システムの見直しが叫ばれて久しいが、トップリバーの取り組みは、その目指すべきモデルのひとつと言えるだろう。 (2014年5月了)
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「儲かる農業」というタイトルのとおり、農業で実際にがっちり儲けている農業法人トップリバーの社長が語る、農業で儲けるための方法論。 本書に書かれているビジネスの方法は勉強になるし、本書の大筋には合意するが、それだけではないのではないだろうかという感想を抱いた。 稼ぐことは、悪い...
「儲かる農業」というタイトルのとおり、農業で実際にがっちり儲けている農業法人トップリバーの社長が語る、農業で儲けるための方法論。 本書に書かれているビジネスの方法は勉強になるし、本書の大筋には合意するが、それだけではないのではないだろうかという感想を抱いた。 稼ぐことは、悪いことではない。独立することも悪いことではない。 しかし、逆に言うと、独立して儲けることが唯一無二の大正義かというと、そんなこともない。 独立することは、あくまでも手段であって、それが目的になるべきではないと思う。 私は、独立しないで、楽しい田園生活の中で行う農業も悪くないと思う。 職を失ったから、とりあえず農業でもやってみるかという人や、他人とかかわるのが嫌だから、田舎で農業でもやってみようという人が、農業に参入できるような仕組みを作りたいと思っている。 本書にあるように、「人それぞれに目標があり、気持ちいいと感じるものがあり、モチベーションを高めるものがある。それがみな同じである必要はないし、合わせる必要もない」というのは、まさにそのとおりである。 独立して経営者になりたい人、農業でがっぽり儲けたい人、のんびりまったりと働きたい人、仕事よりも家族やプライベートを優先させたい人、色々な価値観の人が、農業界で働けるような環境を作りたいと、個人的には考えている。 そのためには、農業経営を大規模化させて、作業分担することは必須である。大規模化のためには、まとまった農地、資本とクライアントが必要になる。 農地、資本は何とかなるとして、売り先となるクライアントを開拓することは、難しい。 その際に、まさに本書に書かれているような、「一〇〇点+二〇〇点」理論の営業方法のように、営業に力を入れることが必要になってくる。 「儲ける」ことは大事だが、それはあくまでも手段である。「儲ける」ことが目的になってしまったら、その会社や事業は、つまらないものになってしまうだろう。 「儲ける」ことによって、何を実現したいか。そのビジョンが大事だと、改めて思った。 また、「農業大学校の生徒が研修にやってくるが、いつも思うのは彼らは大学校で本当に役に立つことを学んでいるのだろうか」という記述で、冨山和彦氏のG(グローバル)型大学とL(ローカル)型大学の話を思い出した。 「実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化に関する有識者会議(第1回)」の配付資料(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/061/gijiroku/__icsFiles/afieldfile/2014/10/23/1352719_4.pdf)の中で、経営共創基盤の冨山氏は、「極一部のTop Tier校・学部以外はL型大学と位置づけ、職業訓練校化する議論も射程に」することを提言している。 この提言や資料内の文言だけを見ると、極論であり、学問の軽視にも見えるため、ネットでは大きな反発があった。 しかし、本書にあるような現場の経営者の立場からすると、大学で農学を学んだ人が、即戦力として農場でバリバリ働ける人材となることが必要とされていることも分かる。 現在の大学教育は、GとLの棲み分けができていないというか、学ぶ学生自身が、Gに行きたいのかLに行きたいのか、自覚できないような構造になってしまっているのだろう。 「農学」を学んだからといって、農場経営ができるようになるわけではないし、農場経営の道に進まなければならない訳でもない。 逆に言えば、大学で民俗学や文化人類学を学んだ人間が、農業経営コンサルタントの道に進むこともあり得る。 本書の著者の嶋崎氏も、日本大学で農業を学んだわけではないだろう。 しかし一方では、農場経営ができる人材も必要とされているので、そのためのスペシャリストを大学で育成することには需要がある。 農業からは少し離れるが、これからの地方創生や地域活性化には、教育が必要不可欠であることを考えると、農業と教育の関わりを緊密にすることにも需要があるかもしれない。 TPP問題や全中の解体など、農業を取り巻く環境は今、大きな節目を迎えている。 これからは、農業は変わらなければならない。 そのための一つの方向性として、「儲ける」ことを目標に掲げるという選択肢は大いに有効だと思う。 農業が変わる方向性のひとつの可能性として、参考になる一冊。
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「農業は儲からない」 現在、日本の農業において問題となっている高齢化や、人手不足はこの固定観念からくるものではないか。 本書では、著者が農業生産法人トップリバーを設立したきっかけ、ビジネスモデルを明らかにした後、若者に農業への参入を呼びかけている。 ビジネスモデルについては著者の言う通り、際立って目新しいものではない。一般企業ではごく普通に行われている「営業」が、農業では行われてなかったのである。 というのも、通常は、農家はできた野菜をJA(農協)に託し、JAはこれらを卸売市場に出し、そこから卸売商を通じて、コンビニや、レストランなどに納入されていく。 これに対して、トップリバーは卸売業などの中間業者を介さず、直接、契約という形で取引をし、農産物をおさめている。これにより、著者は農業において営業の重要性を強く述べている。 納入期限や、 他がいやがってやらない事をやっけのけたのも、成功の秘訣である。 卸売業者を通さない以上、トリップリバーのような直接取引する農家が増えれば、当然卸売業者を通さざるを得ない。しかし、そうなるのも当分後の事であると思う。 農業は未発達な産業の上、ライバルも少ないので ビジネスモデルを見いだす事ができれば、十分、儲かる可能性のある産業である事がわかった。
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農業をビジネスとして捉えていくことで、この分野において成功を導き出した農業生産法人トップリバーの紹介。 営業を重視すること、ビジネスリスクを確りと評価すること、ビジネスモデルを構築する等々、ビジネスの社会では当たり前のことが農業の世界では遅れ、そこに改善の余地がある。 農業従事者...
農業をビジネスとして捉えていくことで、この分野において成功を導き出した農業生産法人トップリバーの紹介。 営業を重視すること、ビジネスリスクを確りと評価すること、ビジネスモデルを構築する等々、ビジネスの社会では当たり前のことが農業の世界では遅れ、そこに改善の余地がある。 農業従事者の高齢化の問題、食糧自給率の低下等、社会を改善するためのモチベーションが若い人材を惹きつけ、それを育成することもトップリバーの社是の一つになっていることも特徴。 ビジネスを主たるテーマとしており、地域活性化、里山資本主義、地産地消等とは、若干切り口が異なる。
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