凶鳥の如き忌むもの の商品レビュー
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今まで読んだシリーズとはまた毛色が違うように感じた。 前半の村上水軍の説明のあたり、読んでてちょっと眠くなってしまった…その後の話にそこまで絡んでなかったような気が… 秘められている儀式には何かしら理由があるから公開されていないわけで、暴きたいと考える素人が痛い目を見るというこの構図は数々のホラーゲームで見たことがあるやつだ…なんてことを考えた。 霊的な存在に殺されるのではなく、まさか子供に殺されるとは研究者たちも考えてすらいなかっただろう。 神社での巫女達、宗教団体とかでの洗脳教育と何ら変わりないよな。狂信的な思考に育っても、過去に失敗した巫女達のように直前で恐怖心が芽生えても不思議じゃないのに、朱音はそういう意味では巫女としての成功例なんだろうな。怖い。 朱音が妊娠してるかもの件で、父親正声じゃない?と思ってすみませんでした。 あれだけ合理主義を強調しておいて犯行に及んだ理由が姉由来で、わかるようなわからないような…因習めいたものは嫌いだけど姉は好きで尊敬してるから、というのもなんとも切ない。 そういう意味では最後のシーンは結構好きだ。ミステリの犯人の最期として美しいと思う。
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ホラー要素は少なめ。 ミステリとして読むものかなと思った。 最後のオチのためにストーリーが構成されてるんだなぁと思った。 最後に謎が解けてスッキリ読み終われた。 建物の描写が僕の読解力不足なんだろうけどあまり映像として頭に描くことができなかった。 謎のリスト化もあまりわかりやすくはなく、考え方としてはそうするべきなんだろうけど、小説として読むのは少し冗長というか読みやすいものではなかった。
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風習や儀式が密かに残っている昭和初期の舞台設定と、人間消失というミステリ要素が綺麗に嵌まっていて面白い。「狂信性」がテーマであるとも言えそうで、論理的に事件を解き明かそうとするにも関わらず、非論理的な真相へと行き着く展開も良かった。ただ前作に比べてホラー要素は後退しているので、好...
風習や儀式が密かに残っている昭和初期の舞台設定と、人間消失というミステリ要素が綺麗に嵌まっていて面白い。「狂信性」がテーマであるとも言えそうで、論理的に事件を解き明かそうとするにも関わらず、非論理的な真相へと行き着く展開も良かった。ただ前作に比べてホラー要素は後退しているので、好みで言えば『厭魅』や『首無』に軍配が上がる。
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評価の分かれる作品らしく、確かにあまりにダイナミックな結末を読むとさもありなん。「そんなの現実的にありかよ」ともなるし、結末の衝撃にただただ驚かされる楽しさもある。個人的にはびっくりが勝ったかな。 一作目と比べると登場人物が少ないのと、民俗学パートが簡潔で読みやすさもあるけど、そ...
評価の分かれる作品らしく、確かにあまりにダイナミックな結末を読むとさもありなん。「そんなの現実的にありかよ」ともなるし、結末の衝撃にただただ驚かされる楽しさもある。個人的にはびっくりが勝ったかな。 一作目と比べると登場人物が少ないのと、民俗学パートが簡潔で読みやすさもあるけど、その代わり現場の状況を頭の中で把握するのが難しかった、、立体図欲しい。
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刀城言耶シリーズ長篇の中では登場人物が少なく、複雑な家系図を把握する必要もないので読みやすい作品です。更に早々に限られた人数で舞台となる島に渡ってしまうため、起こる事件や怪異も多くありません。それなより必然的にシリーズの中ではミステリ色の強い作品になっています。 また同じ理由で、...
刀城言耶シリーズ長篇の中では登場人物が少なく、複雑な家系図を把握する必要もないので読みやすい作品です。更に早々に限られた人数で舞台となる島に渡ってしまうため、起こる事件や怪異も多くありません。それなより必然的にシリーズの中ではミステリ色の強い作品になっています。 また同じ理由で、ほぼ主人公の刀城言耶を中心で進むため混乱しないことに加え、彼の人柄もよくわかります。長くなるので詳しくは書きませんが、彼のある癖によって生じる笑いにつられて笑ってしまうのですが、誰も傷つかない笑いが心地いいです。 事件が起きた理由が弱いとのレビューもありますが、そういうことが有り得た時代であり、そういったことも含めた、壮大なミステリとして楽しめる作品かと思います。
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途中までは現場のイメージが沸かず、やや苦しかった。しかし、事件発生後は言耶の本領発揮といったところ。可能性をピックアップしてつぶしていくのがやはり良い。何よりも、この設定によって動機面に正当性をもたせられるのが本当に見事だ。
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地方の漁師町で古来より信仰される孤島の神社。十八年前そこで秘密の儀式が催行され、巫女含む男女6人が彼女の娘一人を残して不可解にも消失した。そして今、その娘によって秘儀が再び行われ、彼女もまた消失してしまった。 密室状態の拝殿からの消失、そこに残された異様な惨状を前に、読者は人智を...
地方の漁師町で古来より信仰される孤島の神社。十八年前そこで秘密の儀式が催行され、巫女含む男女6人が彼女の娘一人を残して不可解にも消失した。そして今、その娘によって秘儀が再び行われ、彼女もまた消失してしまった。 密室状態の拝殿からの消失、そこに残された異様な惨状を前に、読者は人智を超えた宗教的な力の作用を直感する。合理的な解釈の検討を試みる主人公を横目に、一人また一人と次々に一行が消失する様は、読者を恐怖に陥れると共に、現象の超自然性を強め、合理的解釈即ち事の真相への読者の注目度を格段に高める。不可解な言動や消失に伴う状況証拠、島を探索して得られた発見などから導き出された真相は、常人には到底想像もつかぬ様な、常軌を逸した内容であった。それは、秘儀が、その現象こそ合理的即現実的であれど、内容は極めて狂信的であったということを指し示し、読者にこれまでにない劇的なインパクトを残して、物語の幕を閉じる。 読後感の強さが甚だしく、何か壮絶な体験をした感覚さえ得られる。途中の合理的解釈を検討する部分で間延びして少々の読み辛さを感じたものの、買って後悔のない一冊であった。
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刀城言耶シリーズの2作目。妖怪的な雰囲気は京極さん要素があるのですが、金田一の雰囲気が多めな小説。刀城言耶が色々な可能性を考えて理論を展開していく様子が面白く、それでも怪異としか思えないものもあるので、そういうのが好きな人にはおすすめです。
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★2.5くらい。 決してつまらなかったわけではないけど前作の方が面白かった。序盤の方は正直全然そそられなくてページをめくる手がかなり遅かった… 今作はホラー感もほぼないし、クローズドサークルと言っても死体が出るわけでもなく静かにスッといなくなるから、恐ろしい殺人事件が起こってる感も感じられず… 「特殊な状況下で人間が消えるにはどんな方法があるか」をひたすら淡々と検討していく話といった印象しか受けられなかったな。 でも解説にあったように今作は〈推理〉がメインになっていてより本格ミステリ色が強いらしいからそう感じるのも当然っちゃ当然かもだけど私はもう少しホラー感ある方が良かったかなぁ… と言ってもみんなでこの方法はどうだこれはどうだと話し合ってるとこは確かに面白かった。 (ただ、今作のキーである「鳥」が私は苦手で好きじゃないので最初からお話自体にあまり興味が持ててなかった部分もあるかもしれない…それは単純に私のせい^^;)
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詳細が不明な曰く付きの秘儀が十八年ぶりに行われると聞いた刀城言弥が立会人として参加すると、厳重に閉ざされた拝殿の中で巫女が消失する。その後同じ立会人が一人、また一人と姿を消していき…と、密室からの人間消失といった本格ミステリにはお馴染みのテーマだが、その枠組みが宗教的・秘儀的な要...
詳細が不明な曰く付きの秘儀が十八年ぶりに行われると聞いた刀城言弥が立会人として参加すると、厳重に閉ざされた拝殿の中で巫女が消失する。その後同じ立会人が一人、また一人と姿を消していき…と、密室からの人間消失といった本格ミステリにはお馴染みのテーマだが、その枠組みが宗教的・秘儀的な要素に彩られて描かれる まさにと言った具合の推理の細やかさで、登場人物たちと同じ心境で推理に参加しながら読み進めていくことが出来た その直前の描写から謎解きにかけての内容はどんでん返しの数々で、驚くほかなかった 作中張り巡らされた伏線があっという間に回収されて妖しげな雰囲気も残しつつ謎が解決されていくのが楽しかった! 探偵役自身が立てた仮説を否定して、自分の思考の流れを追わせるような語りにはとても引き込まれた
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