キオスクのキリオ の商品レビュー
☆4寄りの3。 これはあれだな、ファンタジーとか、おとぎ話として読めれば楽しめる。 リアリティを求めてはいけない。 キオスクで働く50代のおっちゃん"キリオ"を巡る短編集だったのだけど、このキリオがどんな人物なのか、とうとう私は思い浮かべることができずに読...
☆4寄りの3。 これはあれだな、ファンタジーとか、おとぎ話として読めれば楽しめる。 リアリティを求めてはいけない。 キオスクで働く50代のおっちゃん"キリオ"を巡る短編集だったのだけど、このキリオがどんな人物なのか、とうとう私は思い浮かべることができずに読了してしまった。 それは前述の通り、ファンタジー度が強いのにこてこての関西人であったり、可愛くて手にとったカバーイラストのキリオの印象が、想像の邪魔をしてしまったが故。 結構わくわくしながら読み進められたけど、特に『アジサイコーラ』はお気に入り。 P.125 -わたくしね、このアジサイを見つけたときに、これはわたくしの魂だって、直感したんです。 アジサイの君の目が据わっている。 -アジサイが、魂? -ええ。ずっとね、封印して、世の中に出ていかないようにしていたのに、今ごろになってバカみたいに咲いちゃった、間抜けな魂ですよ。 P.129 -これ、持って帰りなはれ。これをつくづく見とったら、つくづく今までのこと考えたり、思い出したりできるんやろ。あんたの部屋に、置いとくべきやわ。 -そんなことだけして毎日が過ぎていくのは、怖いです。抜け出せなくなりそうです。 -大丈夫やで。いくらあったかいとこで大事にしたげても、そんなにはもたへんやろ、花。 アジサイの君が顎を引き、上目遣いでキリオの目を見ておずおずと話す。 -捨て、るのですか。花が枯れたら、捨てる、のですか。 -そりゃあまあ、そうやな。花なんてそんなもんやで。 -だけど、こういう花って、いつ枯れたのかわかりにくいですよね。花びらがぽろぽろこぼれ落ちるわけじゃないし。 -そりゃ、こっちが決めてやらなあかんのやろな。花に向かって、あんた枯れてるで、終わりやでって。 -…わたくしね、嫌なんだと思います。お葬式に行って「この人が死んだとき」をみんなで決めるのが、嫌なんだと思います。 -一方的に決めつけたくないんやな。
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キオスクで働くキリオの日常。 ミイコ好かれて同棲の喜びと不安を感じながらの生活と別れ。 同僚のヨシノさんの冷静で気の利く対応。 ミイコとの再会と誓いと別れ。 キリオと同じ名前の男の子とその子の亡くなった母との再会。 女子中学生の悩みとキオスクには売っていいない絵の具。 お葬式に行けない女性の悩み。 キリオのそばにやってくる不思議な人たちとの交流と日常。
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キオスクで働くおっさん、キリオを主人公とする短編集。 一作目読み始めでもう「なんか気持ちわる〜」と思ったが、何作か読むうちにキリオのひととなりが分かってくるとこの気持ち悪さはなくなったので無事読了。 キリオの周りには変わった人ばかりやってくる。キリオが引きつけているんでしょう。ヨ...
キオスクで働くおっさん、キリオを主人公とする短編集。 一作目読み始めでもう「なんか気持ちわる〜」と思ったが、何作か読むうちにキリオのひととなりが分かってくるとこの気持ち悪さはなくなったので無事読了。 キリオの周りには変わった人ばかりやってくる。キリオが引きつけているんでしょう。ヨシノさんという現実世界への「錨」的役割を持ってそうな同僚キャラクターが、ストーリー的にも物語中のキリオにとっても欠かせない存在だと思った。なので、アジサイの君と一緒に家に来るべきではなかろう、と少し不満。
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キリオにちょっとイライラしながら、いろいろな人に振り回されるキリオにイラッとしながら、読んだけど、キリオに会って、みんな元気を取り戻していく。
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駅のプラットホームにある売店キオスクで働く、物事を現実的に捉える関西弁の普通のおっちゃん、キリオが、個性的な人たちに付き合わされていく短編集。キリオは独身でおっちゃん、静かに暮らしていきたいようなタイプ。そんなキリオに、なにかしら抱え込みながら絡んでくる人たちに「なんやねんなあ」...
駅のプラットホームにある売店キオスクで働く、物事を現実的に捉える関西弁の普通のおっちゃん、キリオが、個性的な人たちに付き合わされていく短編集。キリオは独身でおっちゃん、静かに暮らしていきたいようなタイプ。そんなキリオに、なにかしら抱え込みながら絡んでくる人たちに「なんやねんなあ」「ようわからん人やなあ」というような、嫌々している態度が面白い。しかし、嫌々ながらも応え、心配し、ちょっとした時間を一緒に過ごす優しさも持ち合わせるおっさん。話の中途半端さや、マンネリしやすいのが残念。その後のキリオが気になる。
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気負わずに、でもちゃんと考えながら係わりながら生きていくって大事かも。キリオさんみたいな人が近くにいてくれたら、ホッとできそう。
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主人公が一番影がうすい。 まわりの登場人物(ヨシノさん除く)の勝手さ強引さにイラッときますが。。 なんの特徴もなく、人を受け止め、澱みたいなものを吸収して、的確かはわからないけどぞんざいではない相槌をできる キリオのおっちゃんは水みたいな人やな。 過去にはこの人にも色々あった...
主人公が一番影がうすい。 まわりの登場人物(ヨシノさん除く)の勝手さ強引さにイラッときますが。。 なんの特徴もなく、人を受け止め、澱みたいなものを吸収して、的確かはわからないけどぞんざいではない相槌をできる キリオのおっちゃんは水みたいな人やな。 過去にはこの人にも色々あったんやろうな。
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その後が気になるかんじの短編がつまったかんじの話だった。 つか、キリオ人が良すぎるだろw キオスクに勤めるキリオ。キオスクで働いてる姿を見て好きと言ってくれた若い女の子、キオスクの自販にジュースを詰める仕事をしている元引きこもりの男の罪、小さい頃のキリオを知っているという老...
その後が気になるかんじの短編がつまったかんじの話だった。 つか、キリオ人が良すぎるだろw キオスクに勤めるキリオ。キオスクで働いてる姿を見て好きと言ってくれた若い女の子、キオスクの自販にジュースを詰める仕事をしている元引きこもりの男の罪、小さい頃のキリオを知っているという老人等さまざまな人が、キリオのもとにやって来ては去るのだった。 話的にはどれも面白かったし、私もキリオに会いたい~と思ってしまった。しかし、「調合人」は胸糞悪すぎ。気持ちも分からんくもないが、そこは祝ってやれよみたいな。 2013.1.26 読了
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「(中略)線路は途中から見えんようになってしまうけど、絶対に遠くまで続いている。電車を、こっちやでえって、オレらが今見ることのできない遠くまで黙って連れていくんや。そういうことが起きる途中にあるキオスクで仕事できんのが、オレはなんか、うれしんやな。」 そんなキオスクで働く独身で...
「(中略)線路は途中から見えんようになってしまうけど、絶対に遠くまで続いている。電車を、こっちやでえって、オレらが今見ることのできない遠くまで黙って連れていくんや。そういうことが起きる途中にあるキオスクで仕事できんのが、オレはなんか、うれしんやな。」 そんなキオスクで働く独身で50歳のキリオのもとに心に何かを抱えた人々が訪れるという10の連作短篇集。 キリオがしゃべる大阪弁を同僚のヨシノさんがうつってしまうシーンは、彼の人徳というか、ついつい何でも相談に乗ってしまう人柄の良さが窺える描写だと思った。 「人生のコツは深刻になりすぎへんこと」と云う、キリオのこの一言に癒される爽快感の残る作品だ。 そうだ!こんど、酢昆布見つけたら買ってみよう(笑)
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