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犬とハモニカ の商品レビュー

3.2

111件のお客様レビュー

  1. 5つ

    8

  2. 4つ

    25

  3. 3つ

    43

  4. 2つ

    14

  5. 1つ

    5

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2015/04/26

別の本に載っていた『アレンテージョ』という短編が好きで、今回、この本にも収められていたので久しぶりに読んだ。すごくよかった。 川端康成文学賞をとった表題作よりもよかった。

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2015/03/16

表紙も作品も美しかった。 「夕顔」は,水分を含んだ晩春の曇り空。 「アレンテージョ」は,乾燥した空気に満ちた,真夏の昼下がりに放り出された感覚になる。

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2015/03/09

短編集であるのと、読みやすい文体であるのでパッと読めました。 著者の小説は『何も起こらない』というのが一つの特徴だと勝手に思っていますが、表題作はまさにそんな感じ。空港に着いた人々が、少し目に留まる存在を認識しながらも、その人とじっくり話し込むこともなく、連絡先を交換したりもしな...

短編集であるのと、読みやすい文体であるのでパッと読めました。 著者の小説は『何も起こらない』というのが一つの特徴だと勝手に思っていますが、表題作はまさにそんな感じ。空港に着いた人々が、少し目に留まる存在を認識しながらも、その人とじっくり話し込むこともなく、連絡先を交換したりもしない。みんな勝手に自分の人生に戻っていく。けれどその前に濃やかな感情の推移があって、それを表現する著者の表現力はさすがだなと思いました。

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2015/02/04

短編集。飛行場が舞台のものから平安時代のお話まで多様。 「寝室」は江國さんらしいテーマでした。「ピクニック」も印象深いです。

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2015/01/18

途中まで読んで、読んだことがあるのに気がついた。しかもブクログに登録もしてあるし!! 私の読み方が雑なのもあるけど、全然残らない。水のように、清らかでクセがなく、お腹に溜まらない。江國さんの作品好きなんだけどな…

Posted byブクログ

2015/01/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

6編収録の短編集。 「アレンテージョ」はチーズと塩と豆とにも載ってたので再読。 「ピクニック」は、結婚してからピクニックするようになった話で、一見なんか平和で幸せそうじゃんって感じだけど、家の中では夫のことが"いいもののように"みえないからってのが、切ないなぁ。 「夕顔」は源氏物語をモチーフにしていて、江國香織にしては珍しい古風な話やな~って思ってたら、台詞にマ・シェリとか出てきて笑った。

Posted byブクログ

2014/10/19

「犬とハモニカ」大小の色とりどりのスーツケース。この表紙絵は本が読み終わってからもう一度眺めてください。なるほど~と(わかった方は)ほくそ笑むことが出来ます。 小説には読者を惹きつける魅力が2タイプ存在すると思っています。ストーリー自体の面白さ、凝った構成などで、読み手をぐいっと...

「犬とハモニカ」大小の色とりどりのスーツケース。この表紙絵は本が読み終わってからもう一度眺めてください。なるほど~と(わかった方は)ほくそ笑むことが出来ます。 小説には読者を惹きつける魅力が2タイプ存在すると思っています。ストーリー自体の面白さ、凝った構成などで、読み手をぐいっと引き込むタイプと、物語自体は淡々と流れるようなのだけれども、文章表現が美しかったり、多彩であったり、面白かったり・・言葉の表現力のセンスに魅了される場合です。江國さんは(私見ですが)後者かなと思っています。 テーマはなく、全く関連性のない6つの短編集なのですが、どれもこれも後味の良い味わいを楽しめます。 表題作の「犬とハモニカ」は国際空港ですれ違う人たちの、ほんの一コマ一瞬の交錯を切り取った瑞々しい短編です。出てくるのはごくごく普通の人たち。大きな事件や突拍子もない展開にはならないけれど、そこにはたしかにドラマがあるのです。 江國さん自身が「自分にとって短編集を書くということはどこかへ旅するのと似ている」というようなことを述べています。その一章を一文を読むだけで心に羽が生えたように、それぞれの異なる空気感の中へ舞い上がる楽しさ、あなたも味わってみませんか!

Posted byブクログ

2014/09/21

やっぱり江國香織大好き たまらないなーって思う 誰かを好きな時の心の揺れが、波みたいに襲ってくる アレンテージョが最高でした どこにもいけないような感じが

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2014/08/01

川端康成文学賞受賞作品。 個人的には表紙が素敵だったので手に取りました。 くるくると移り変わる語り部の心情を追いながら、空港でのやわらかな日常を切り取る。…『犬とハモニカ』 突然の情愛に触れ、こころの変化についていけない女。 誰にも干渉されず、世界を隔絶した「己」の姿を、偶然出...

川端康成文学賞受賞作品。 個人的には表紙が素敵だったので手に取りました。 くるくると移り変わる語り部の心情を追いながら、空港でのやわらかな日常を切り取る。…『犬とハモニカ』 突然の情愛に触れ、こころの変化についていけない女。 誰にも干渉されず、世界を隔絶した「己」の姿を、偶然出会った少女に見出す。…『おそ夏のゆうぐれ』 きっと、僕と杏子は仲のいい夫婦に見えるのだろう。 辿り着いた昼下がりのピクニックは、青い芝生を撫ぜる感触によく似ている。…『ピクニック』 全6編を収録。 透明感のある、という形容詞がしっくりくる文体が、するりと心に染み込んでくる本です。 題材の多くはどこにあってもおかしくない現実を切り取っているのですが、輪郭の薄い枠に嵌め込まれた状態で、一種のファンタジーのように書かれています。 甘さともろさを両立した砂糖菓子を思わせる美しい小説でした。

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2014/07/21

「犬とハモニカ」では飛行機での旅と出迎える人が数組登場するが、賢治の行動が面白かった.文彦と理恵のアバンチュールを描く「寝室」、志那の至に対する妙な要求を綴る「おそ夏のゆうぐれ」は題名と内容が何故かしっくりこない感じだ.杏子と裕幸の「ピクニック」、ゲイのマヌエルとルイシュがポルト...

「犬とハモニカ」では飛行機での旅と出迎える人が数組登場するが、賢治の行動が面白かった.文彦と理恵のアバンチュールを描く「寝室」、志那の至に対する妙な要求を綴る「おそ夏のゆうぐれ」は題名と内容が何故かしっくりこない感じだ.杏子と裕幸の「ピクニック」、ゲイのマヌエルとルイシュがポルトガルの「アレンテージョ」で過ごす話しは楽しく読めたが、「夕顔」で源氏物語の世界に送り込まれたのは意外だった.

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