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犬とハモニカ の商品レビュー

3.2

111件のお客様レビュー

  1. 5つ

    8

  2. 4つ

    25

  3. 3つ

    43

  4. 2つ

    14

  5. 1つ

    5

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2018/01/08

どろりとした感情をサラリと書くのですね。人との間に膜があるような奇妙な違和感。確かにそうなのかもしれない。乾いた空気の感じられる「アレンテージョ」が気に入りました。

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2017/10/15

毛色の異なる6つの短編を収めた一冊。 川端康成文学賞を受賞。 表題作は、何の接点もない人たちが集まる空港が舞台。抱える事情は様々だが、たまたまそこに居合わせた人たちの、それぞれの姿をさらりと切り取っていて、その先が気になる。 全編ふんわりした雰囲気で通すのかと思いきや、ブラック...

毛色の異なる6つの短編を収めた一冊。 川端康成文学賞を受賞。 表題作は、何の接点もない人たちが集まる空港が舞台。抱える事情は様々だが、たまたまそこに居合わせた人たちの、それぞれの姿をさらりと切り取っていて、その先が気になる。 全編ふんわりした雰囲気で通すのかと思いきや、ブラックな要素も。一見幸せで平和に見えるのに、ふとかいま見た女性の狂気にぞっとする男性の不甲斐なさも、なかなかおもしろかった。 源氏物語からの一編は、雑誌の企画で何人かの作家による現代版らしいが、これなら源氏も全巻読めるかも。

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2017/05/28

恋人といつも一緒にいたいという理由で指の皮膚を食べた女性 咀嚼して望みは叶ったけれど 1人で過ごしている時にいつも恋人の視線を意識してしまうことに疲れを抱くところもある

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2017/04/24

久しぶりの江國さんだったけど、私あんまりこの人の短編好きじゃないかもだな。 あとがきの「短編小説を書くことは、いつも旅に似ています」ってフレーズは素敵だった。

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2017/02/09

「寝室」は既婚男の無意識の狡さが表現されていた。「アレンテージョ」は再読してからレビューを書きたい。

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2017/01/28

おそ夏のゆうぐれ わたしも食べちゃいたいと思ったことがある。 でもそれが合意の上実現するような相手は怖い。 できるわけないって言ってくれないと困る。 あるいはそんな切羽詰った関係なら、食べてもいずれ体内から出て行ってしまうことで、かえって辛くなるかもしれない。 夕顔 急に始まっ...

おそ夏のゆうぐれ わたしも食べちゃいたいと思ったことがある。 でもそれが合意の上実現するような相手は怖い。 できるわけないって言ってくれないと困る。 あるいはそんな切羽詰った関係なら、食べてもいずれ体内から出て行ってしまうことで、かえって辛くなるかもしれない。 夕顔 急に始まったので、何を読んでいるのかわからなくなって少し混乱した。 本当にしょうがないけど、おもしろかった。 この文章で全編読めたら、彼の魅力を、そうするしかない何か引き寄せるものを、理解できるかもしれない。 アレンテージョ 読んだだけで旅中の気持ちになれたので、満足。

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2016/01/03

私の好きな江國さんの世界は もうなくなったのか・・・? なんか違う。 なんかちがーう!(泣) 個人的にはハズレだった(¯―¯٥) 若干、小川洋子入ってたし。(小川さんの独自な世界観は好きだけど、江國さんには求めていない)

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2016/01/02

短編集。語り手がコロコロ変わる作品や、主人公がゲイだったり、源氏物語の世界だったり統一性はないけれど、一冊でいろいろな色が見えて楽しかった。 ただ個人的には江國さんの長編が好き

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2015/12/21

江國さんの短編集で表題作の「犬とハモニカ」で2012年に川端康成文学賞というものを受賞しています。短編作品に贈られるもののようです。 「犬とハモニカ」は日本に向かう飛行機の乗客が空港に到着するまでの様子を描いた変わった作品。外国人の青年、少女、老婦人、家族、そして空港に少女を迎...

江國さんの短編集で表題作の「犬とハモニカ」で2012年に川端康成文学賞というものを受賞しています。短編作品に贈られるもののようです。 「犬とハモニカ」は日本に向かう飛行機の乗客が空港に到着するまでの様子を描いた変わった作品。外国人の青年、少女、老婦人、家族、そして空港に少女を迎えに行く父親。外国旅行の帰りという非日常でありつつ、日常的な風景を、まったくつながりのない人物の視点にくるくる変えてるのが面白い。 「寝室」は不倫している男性が付き合っている女性から別れを言い渡された日の夜の心情なんだけど、出会いの描写とかとても好きだった。男性も恋人だった女性も魅力的に描かれている。別れに呆然として、思い出を反芻しながら、最後は寝ている妻の背中に埋もれて、別れてくれたことに感謝するという・・・。勝手! 「おそ夏のゆうぐれ」は「恋人を食べたい」といった女性に、皮膚を切り取ってあげる、という冒頭のシーンが怪しくもインパクト大。そのあとの独りであることが描きたかったのかな。。付記(あとがき)によると、チョコレートのおまけで描かれた作品だそう。 「ピクニック」は若い夫婦の習慣であるピクニック風景。その理由が、妻が「外のほうがあなたがはっきり見えるから」というもの。しかも家だと「いいもののように見えない」のだという。この妻がつかみどころがなく、夫を愛しているのかよくわからなく、夫はそこに惹かれているような感じ・・・。その雰囲気を味わうのが心地いい。 「夕顔」は付記によると6人の作家が『源氏物語』の現代語訳を競作するという『新潮』の企画で描いたものだそう。これがすばらしかった! 光源氏や夕顔の表現がぴったりで、内心興奮しながら読みました。風流な光源氏がめちゃくちゃかっこいいです。ぜひ江國香織版源氏物語を描いてほしい〜〜。>< 「アレンテージョ」はリスボンに住むゲイカップルがアレンテージョにドライブ旅行するロードームービー的物語。ゲイカップルって独特のやり取りがあるなと思うんだけど(実際には深いところまでは目にしていないとは思うんだけど)、ゲイカップルのささいなやり取りが魅力的です。ひとりは人見知りで、ひとりは人とすぐ仲良くなっちゃって時にはうっかり寝てしまう・・・みたいな人。 実際にポルトガルに取材に行ったそうで、アレンテージョの空気感が伝わって、ほんとに旅行している気分になりました。もちろん行きたくなりました。 色とりどりのトランクケースの装丁は一見写真かな?と思っていたのですが、民野宏之さんという画家さんの絵です。読み終わってから、画家の想像力ってすごいな〜と思いました。

Posted byブクログ

2015/07/29

江國ワールドほんとすきすぎてサックサク読んじゃう・・・ああ・・・。 いつもの糖蜜ドロッドロの江國ワールドでしたね・・・噂には聞いていたけどゲイカップルの小旅行短編も入ってたよびっくりだ~~~でもできれば日本人カップルのが良かった~~~

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