火山のふもとで の商品レビュー
物語の舞台である夏の軽井沢のように、静かで清冽な文章。 本を読む楽しみをしみじみと感じられる傑作と思います
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夏の間、浅間山のふもとの別荘地で仕事をする建築事務所の新人建築家のひと夏の物語。全体通じて静謐な印象で、とても映像的。読んでいると淡々と日常を長回しで追い続ける映画を観ているような気になってくる。 一日一日の細かな会話、所作、感情を執拗に表現していて、合間に建築のノウハウが知れて...
夏の間、浅間山のふもとの別荘地で仕事をする建築事務所の新人建築家のひと夏の物語。全体通じて静謐な印象で、とても映像的。読んでいると淡々と日常を長回しで追い続ける映画を観ているような気になってくる。 一日一日の細かな会話、所作、感情を執拗に表現していて、合間に建築のノウハウが知れてそれはそれで新鮮なのだけど、中盤になるとさすがに飽きてくる。淡々と言いつつ、後半それなりにドラマチックではあるのだけど、物語の展開が意外と強引だったりして、なんだか後半急に男と女的な下世話な話にになっちゃって、まぁそれが前半との対比といえばそうなのかもだけど、結局何が言いたいのか感が残った。
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読後は、夏の休暇を終えたような、少しの寂しさがあります。けれど大切な時間を振り返った充実感で満たされます。主人公と共に人生の夏を回想するような本。どの世代にも刺さる本だと思います。
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静かな雰囲気で良かった。前半は大きな事件が起きることもなく進んでいくけど読んでいて心地よい感じ。後半になって色々事件が起き始めるけどヤッパリ雰囲気が良かった。図書館の構想や書庫のある家の想像などしてると楽しかった(笑)普段あまり読むような本ではないけど何となく本屋で手に取って見て良かった(笑)
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北浅間から届く風が物語と共に吹き抜けて行ったような、静かな叙情と清涼感が残る読後感。丹精込めた建築物にも、人にも土地にも、歳月は等しく降り積もる。けれどそこに刻まれた誰かへの思いは、歳月に負けない芳醇な記憶となって残り続ける。美しい作品でした。
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設計事務所に入所した、新人設計士のお話。 夏になると別荘に移転し、合宿のような形で業務を行う。 そこでのお仕事、日々の生活、恋愛、同僚や別荘地に住む人々との関わり。 淡々した静かな雰囲気ではあるけれど、ぐっと惹きつけられるお話だった。
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夏は山の家で作業をする設計事務所。なんとも素敵ですよね。日常の風景が鮮やかに広がる文章、そしてなにより主人公の『僕』がよく周りの人を見ていて,全員に対して尊敬の意を持っているのがよくわかるところが好感が持てる。人の得意なところや良いところを見つけるのが上手で、よく見ているからこそ...
夏は山の家で作業をする設計事務所。なんとも素敵ですよね。日常の風景が鮮やかに広がる文章、そしてなにより主人公の『僕』がよく周りの人を見ていて,全員に対して尊敬の意を持っているのがよくわかるところが好感が持てる。人の得意なところや良いところを見つけるのが上手で、よく見ているからこその気遣いが素晴らしいなと。 多少淡々としているので読み進めるのがしんどいところもあるけれど、好きなタイプの本であることは間違いない。
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読書再開から一番のお気に入り。 ストーリーも大好きだけど、文章が素晴らしい。 すっと私の中に入ってくる。そんな感じ。 青栗村の暮らしがステキで浅間山を見ながら暮らしたいなと思った。特に人が少なくなる秋から冬にかけての描写が良かった。野上弥生子さんのことを知り、臼杵の人やん、フンド...
読書再開から一番のお気に入り。 ストーリーも大好きだけど、文章が素晴らしい。 すっと私の中に入ってくる。そんな感じ。 青栗村の暮らしがステキで浅間山を見ながら暮らしたいなと思った。特に人が少なくなる秋から冬にかけての描写が良かった。野上弥生子さんのことを知り、臼杵の人やん、フンドーキンか、と興味を惹かれる。最近野上さんの作品を書店で見かけたので読んでみようと思う。
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ただただ静かに話が進み終わっていく。 自然の豊かさがあらゆる所に散りばめられ、静かに音楽が流れ、美味しそうな食卓があり、建築に携わる人々の営みが克明に描かれている。 丁寧に読めば読むほど味わい深くなる本だと思う。 建築の事は全くわからないが、ストックホルムのアスプルンドの設計した市立図書館をネットで見た。 すごい!!行ってみたい!
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新人建築家が建築事務所に就職し、事務所が夏季に利用する浅間山のふもとにある別荘で、同僚達と近郊に住む人達との交流を描いた物語。 普段は情景描写には思い入れを持てない私だけれど、あたかも自分が木に囲まれた別荘地で読んでいるかの環境を作りたく、スマートスピーカーで森の音を流し、アロマディフューザーでシダーウッドの香りに包まれながら読み進めた。 この本を読んで個人建築事務所で行われる仕事のことが少し分かった気がするし、建築家フランクロイドライト等についての記述もあり興味深かった。 読んでいて感情が高ぶるとかいうことは無かったけれど、この物語の中に入り込み、気持ちよくしてくれる小説だった。 著者松家仁之氏の他の本もぜひ読みたいと思う。
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