火山のふもとで の商品レビュー
第81回ビブリオバトルinいこま「さん」で紹介された本です。 コロナ禍のため現地とYouTube live配信のハイブリッドで実施。 https://www.youtube.com/watch?v=AxZT5ONrrDU 2020.12.20
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こういうすごい建築家が!みたいな話になると、ん、その設計は本当にスゴイこと言っているのか?ここは隈研吾さんあたりのご意見を、、とかせこいことを考えてしまうのさ。 まぁ専門的な話はさておきつつ、だけどそういう専門的な話が続々とね、鳥やら花やら、なわけで、ふーん手な感じで読むわけです...
こういうすごい建築家が!みたいな話になると、ん、その設計は本当にスゴイこと言っているのか?ここは隈研吾さんあたりのご意見を、、とかせこいことを考えてしまうのさ。 まぁ専門的な話はさておきつつ、だけどそういう専門的な話が続々とね、鳥やら花やら、なわけで、ふーん手な感じで読むわけですよ。そいから地味にモテるんです私アピールの主人公やら車はもちろんボルボだなんだと小洒落た奴らでしょせんお前もハルキストの流れかという嫉妬の入り混じった気持ちが。 そういったドロドロした感情を飲み込む実に文学チックな表現に心を洗われながらあーこんな汚い自分を許してっ、てな。
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夏になると軽井沢の別荘地に事務所機能を移転する、ある設計事務所に入所した「ぼく」の視点から語られる一夏の物語。 建築には興味がなかったけど、住む人・使う人の心地好さを最優先にする村井先生の静かな情熱はすごく良く理解できて、読んで良かったと思えました
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
自然の中で静かにでも必死に時間が進んで行く こんな風に建築を見れる日は私にも来るのかな 建築をこれから勉強しようと思ってる私 人と建築が1つの本に凄く良い感じに入ってて、 これから勉強スタートする私は現在やる気に満ちてる フランク・ロイド・ライトがそんな壮絶な人生とは全然知らなかったなあ、
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<poka> 坂西と雪子が夜の暗い道をホタルを見ながら歩く場面が好きです。 読み終えるのがもったいなくて、2回読みました。
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建築家たちの専門的な話が多くて難しいが、じっくり読むとなかなか面白い。恋愛要素もあるけれど、それ以上に先生の存在の大きさを感じた。
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村上春樹さんと同じくらいデコラティブな文章で始めは読みにくくて仕方がありませんでした。風景や鳥の鳴き声、そして建築の意匠についての描写が延々と続きます。真ん中くらいまでくるとそれにも慣れてきて、まあまあ読めるようになってきました。これといって変化のない日常を描いた作品だと思いま...
村上春樹さんと同じくらいデコラティブな文章で始めは読みにくくて仕方がありませんでした。風景や鳥の鳴き声、そして建築の意匠についての描写が延々と続きます。真ん中くらいまでくるとそれにも慣れてきて、まあまあ読めるようになってきました。これといって変化のない日常を描いた作品だと思いますが、そうでありながら通勤でこの本を手に取って広げてしまうのが習慣化するようなしぶとい力強さを感じます。 このしぶとさは、もしかしたらクセになるのかもしれません。
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SNSで何度か紹介されているのを見て。 あらすじ等の予備知識なく読書できるのは久しぶり。 結果、とても良かった。実際のモデルになった事務所があるそうで、業界では有名なんだとか…私は全く知らず。 砥上さんの既刊2作と雰囲気が似ていて、なんかはっきりしないけど芯のある主人公が好きみ...
SNSで何度か紹介されているのを見て。 あらすじ等の予備知識なく読書できるのは久しぶり。 結果、とても良かった。実際のモデルになった事務所があるそうで、業界では有名なんだとか…私は全く知らず。 砥上さんの既刊2作と雰囲気が似ていて、なんかはっきりしないけど芯のある主人公が好きみたい。新たな自己発見だった。 あとは、心打たれる文言が多かったので、忘れないよう、以下入力。 「うまくいった家はね、こちらが説明するときに使った言葉をクライアントが覚えてくれていて、訪ねてきたお客さんに、その言葉で自分の家を説明するようになる。われわれ建築家の言葉がいつしかそこに暮らす人たちの言葉になっている。そうすれば成功なんだよ。」 「いろいろな理不尽だの強引さだのと、正面からやりとりしなければならないときもあるんだよ。それが、建築家という仕事なんだ」 「彼は、シャッターを下ろしてしまうんだね。そうやって自分を無感覚にしておいて、理不尽や強引なものを黙って受け入れようとするところがある。自分を傷つけずに、うまくやり過ごすための防衛策かもしれない。しかしね、それではかえって傷を負う結果になるんだよ」 「そういうことをくり返しているうちに、自分が何をやりたいのか、何をやりたくないのか、だんだんわからなくなってくる。わかるかい?」 「理不尽なものに押し切られることもあるだろう。相手のある仕事だからね。ただ、最後に押し切られるにしても、自分の考えは、言葉を尽くして伝えるべきなんだよ。そうでないと、自分の考える建築がどこにもなかったことになってしまう。自分の考えを、自分自身ですらたどれなくなってしまう」
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澄んだ空気のような物語。 自然、建物、食事、心情、全てが細やかな描写で描かれていて、五感を通じて物語が体の中に染み込んでいく感覚。 建築家達がイメージを形にしていく工程、様々な人間関係などのストーリも丁寧に作られていて、最後まで飽きさせない。 図書館で借りて読んだが、永久保存版...
澄んだ空気のような物語。 自然、建物、食事、心情、全てが細やかな描写で描かれていて、五感を通じて物語が体の中に染み込んでいく感覚。 建築家達がイメージを形にしていく工程、様々な人間関係などのストーリも丁寧に作られていて、最後まで飽きさせない。 図書館で借りて読んだが、永久保存版として購入しました。
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読了。 若き建築事務所の所員を主人公に、近代の建築家、設計事務所を描いた小説。 大変に美しい小説でした。 建築を目指せば誰しもがこんな体験ができるわけではない。けれど、ここに描かれているのは紛れもなく、巨星となる建築家であれば語りうる言葉たちだ。 現代にはここで描かれたような...
読了。 若き建築事務所の所員を主人公に、近代の建築家、設計事務所を描いた小説。 大変に美しい小説でした。 建築を目指せば誰しもがこんな体験ができるわけではない。けれど、ここに描かれているのは紛れもなく、巨星となる建築家であれば語りうる言葉たちだ。 現代にはここで描かれたような豊かさを語る建築家がいるし、いや、小説家や音楽家も同様に豊かな語彙を携えている。そういった人は、たくさんの人に影響を与える。たくさん、というのは出会った人本人に。そして影響の深さと複雑さは、その人と過ごした時間の長さと呼応する。 坂西は先生に出会えて幸せだったと思う。そして、別れが早すぎた。 老いて死ぬ前に、畳み掛けるように仲間や友人や先輩や師の死を見送らなければならない現実と、その順番の健全さが合わさって、人は死を受け入れたり、祖先を生むのだろう。 大切なことは、皆が先生を生きること。 自分の感性を保ち、人を育てること。 そんなことを思った。 ーーー 建築は芸術じゃない、現実そのものだよ――先生からいつか聞いた言葉が、そのときの声のまま、私の耳によみがえってくる。 ーーー 仕事は事務所の中にはない。みなさんの手の中に、仕事はある。 ーーー
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