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教室に雨は降らない の商品レビュー

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75件のお客様レビュー

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2017/12/20

小学校の臨時音楽講師として働く森島の話。 生徒、教師、保護者、同僚のことなど。 それから本人の未来、恋。 学校はそれぞれ独自ルールがあったり、学校の常識は世間とずれていたり。 でも子どもはどんな場所でもたくましい。 そして子どもは子どもである前に人だと気づく。 でも現実に担任でも...

小学校の臨時音楽講師として働く森島の話。 生徒、教師、保護者、同僚のことなど。 それから本人の未来、恋。 学校はそれぞれ独自ルールがあったり、学校の常識は世間とずれていたり。 でも子どもはどんな場所でもたくましい。 そして子どもは子どもである前に人だと気づく。 でも現実に担任でもないクラスにここまで介入することはないだろうな…。 小説としてはよかった。

Posted byブクログ

2017/04/12

学校が舞台で、まあ学校での出来事で特に大きな事件などはない(殺人などっていうことです)中で、若い非常勤講師の日々を綴りながら語られていきます。 そういった題材でも読ませるところが伊岡瞬のすごいところ!最後まで楽しめました。そして爽やか~! ありがとうございます!

Posted byブクログ

2017/03/10

短編集。 「ショパンの髭」感想 自分にとって大切な人、守りたい人を笑いものにされて気分のいい人間がいるはずはない。 子どもとか大人とか関係ない。 誰にだって特別な存在はいるのだ。 卒業後、すぐに先生と呼ばれるようになる教師という職業。 何かあるとすぐに上司のチェックが入ったり叱責...

短編集。 「ショパンの髭」感想 自分にとって大切な人、守りたい人を笑いものにされて気分のいい人間がいるはずはない。 子どもとか大人とか関係ない。 誰にだって特別な存在はいるのだ。 卒業後、すぐに先生と呼ばれるようになる教師という職業。 何かあるとすぐに上司のチェックが入ったり叱責が待っていたりする一般の職業とは少し違う。 いったん教室という空間に入ってしまえば、そこは絶対権力を持つ教師という大人が支配する異世界になってしまうのだから。 真っ直ぐなものを曲げることもできる・・・故意かどうかは別にして・・・それが教師という職業だ。 逆に言えば、曲がったものを真っ直ぐにもできるし、回り道も無駄じゃないということも教えることができる。 「自分は教師として間違ったことはしていない」という間違った固定観念が一番面倒だ。 あとになって「そんなつもりはなかった」などという言い訳はいらない。 教師はどうあるべきか? 常に自分に問う心構えは忘れないでほしいものだ。 逆さ警告。 こんなもの、わたしの頃にはなかった。 「調子に乗るな!」ってまるで法律に引っかからないように脅す暴力団の手口のようだ。 子どもの世界も殺伐としてきているんだな。 好きなことが嫌いになっていくのは悲しい。 専門家は別にして、音楽は楽しんでこそ価値があると思うのだけれど。 音楽室で音楽の楽しさに目覚めるなんてあるのだろうか。 そういえば、中学までは音楽の時間は退屈でしかたなかったっけ。 森島に共感し、イラつき、失望し、最後には「そっか、よかった」と思える。 そんなに上手くいくもの?と疑問に感じるところもあるけれど、一生懸命さは伝わってくる。 方法を間違うこともあるけれど、前に進もうとする姿もいい。 ミステリーというよりも、頑張っている人の成長記という感じがした。

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2016/01/29

アルバイト教師、森島巧。 臨時で音楽を教えることになった森島が、学校関係者の中で起こる事件を解決していく。 放火。 カメ盗難事件。 歌が下手になった生徒。 元妻をストーカーする先生。 私立中に受かった生徒。 そして、最後は森島自身。 色々な生徒との人間関係や、先生との確執や些...

アルバイト教師、森島巧。 臨時で音楽を教えることになった森島が、学校関係者の中で起こる事件を解決していく。 放火。 カメ盗難事件。 歌が下手になった生徒。 元妻をストーカーする先生。 私立中に受かった生徒。 そして、最後は森島自身。 色々な生徒との人間関係や、先生との確執や些細な気持ちの変化、この小説一冊に詰め込まれた感情一つ一つが素晴らしかった。 いやぁー、森島先生、素敵でした!

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2015/11/03

話としては単調っちゃ単調な日常もの。でも、とても引き込まれた。軽めの文体で読みやすい。もう一回読み直したい。

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2014/12/28

 小学校の臨時音楽講師となった森島巧。腰掛け気分で働いていた彼だったが、子どもたちの様々なトラブルに関わるうちに徐々に心境に変化が芽生え始め…  序盤は登場人物たちの行動が極端に感じたことと、臨時講師に関わらず他のクラスの問題に積極的に関わっていく森島の姿の違和感が強く、なかな...

 小学校の臨時音楽講師となった森島巧。腰掛け気分で働いていた彼だったが、子どもたちの様々なトラブルに関わるうちに徐々に心境に変化が芽生え始め…  序盤は登場人物たちの行動が極端に感じたことと、臨時講師に関わらず他のクラスの問題に積極的に関わっていく森島の姿の違和感が強く、なかなか入り込めないところもあったのですが、 後半以降、ミステリ要素が減り、生徒の好き嫌いを隠そうとしない教師の存在や子供内のパワーバランス、学校の隠ぺい体質、森島自身の岐路を描き始めたあたりから面白く読み進めることができました。  読んでいると小学校教師の大変さと外からは分かりにくい職場環境から来る閉塞感や気苦労というものが伝わってくるような気がします。  たぶん森島がこれだけ動けたのも、”臨時”講師という肩書のおかげというものもあったのかと思います。それだけに教師の限界というものもこの本では描かれているように思います。  結末でいきなり思わぬ方向に話が言ってしまったのにちょっと違和感があったのが残念でしたが、利益や保身のことを考えず、現代の学校事情に喝を入れるような彼の行動は読んでいて少し爽やかな気分になれました。  個人的には井岡さんにはミステリのサプライズを意識せずに小説を書いてほしいなあ、と思います。

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2014/06/16

小学校を舞台にした作品で、これほど爽やかで面白いのは初めてかも。 教師も人間だってことがとても上手く描かれている。

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2014/02/16

 教師はいつだって悪者だ。思い出したかのように、メディアが「教師バッシング」を行ったかと思えば、マンガの中では生徒が教師に「叛逆」して読者からの喝采を浴びる。「モンスターペアレント」は日々学校へ、担任教師への批判を垂れ流し、そうでない親たちは、家庭内で教師への疑問を独りごちる。そ...

 教師はいつだって悪者だ。思い出したかのように、メディアが「教師バッシング」を行ったかと思えば、マンガの中では生徒が教師に「叛逆」して読者からの喝采を浴びる。「モンスターペアレント」は日々学校へ、担任教師への批判を垂れ流し、そうでない親たちは、家庭内で教師への疑問を独りごちる。そんな中、ファーストフード店では中高生が教師の悪口話に花を咲かせている。教師はいつだって悪者だ。  たしかに、旧態依然としたいわゆる「教師」像は、さまざまな「イノベーション」が望まれている現状に見合わない存在なのかもしれない。しかし一方で、教師はそうしていなければならない、という事情だってあるはずだ。学校には学校の文法があり、教師はその文法に則って、精一杯の力を発揮しようと努力しているとは捉えられないのだろうか。  では、その「学校の文法」とやらが間違っているのではないか。いいや、それだって長い年月をかけて蓄積された理論や実践に基いて作られたものであろう。そして、それはおそらくまだ完成していない。急激な「教育改革」など無用だ。「学校の文法」は今なお、じわりじわりと――それはハワイが日本に日々近づいているように――形を変えているのだから。  本作「教室に雨は降らない」の主人公「森島巧」は、小学校で音楽を教える「アルバイト教師」である。決して教師を目指していたわけではなく、友人に勧められるがままにとった教員免許を持て余し、大学卒業後もしばらくフリーターのように暮らしていた男だ。しかし、児童らとの交流をきっかけに、本人も気づかぬうちに教育熱を帯びていく。  さて、これだけ見れば、本作はありがちなものと感じるかもしれない。「アルバイト教師」であるからこそ、破天荒さを武器に、旧態依然とした教師たちの理論をねじ伏せ、児童からの信頼を勝ちとる。たとえば、藤沢とおるさんのマンガ『GTO』に見られる展開が想起される。  しかし、本作はそんなレールに乗らない(乗せない?)ところが面白い。なるほど、「森島巧」は破天荒だ。フットワークも軽い。児童からの信頼も得た。ところが、とんだ「甘ちゃん」なのである。現実を知らなすぎる。学校現場からしたら、はっきり言って邪魔な存在――「目の上のたんこぶ」というのではなく、文字通り「邪魔」な存在なのだ。  つまり、本作は「学校」をぶっ壊すような破天荒な「アルバイト教師」を主人公に据えながら、旧態依然の教師――本職としての教師――の強さを際立たせる作品である。  もちろん本作の中で、主人公である「森島」は格好良く描かれている。だが、それは確実に空回りしている。伊岡さんの狙いはわからないが、本作はうまい具合に『GTO』系の作品群のアンチテーゼとなっているし、つまりそれは「教師」を一方的に悪者にしない配慮がなされているということもできる。  本作にはさまざまな形の教師が登場するし、本作に登場する教師も現実の教師同様「悪者」だらけだ。しかし、じっくり読んで「森島」への違和感を覚えたとき、本作は急激に面白いものへの昇華していく。 【目次】 教室に雨は降らない  第一話 ミスファイア  第二話 やわらかい甲羅  第三話 ショパンの髭  第四話 家族写真  第五話 悲しい朝には  第六話 グッバイ・ジャングル 解説 北上次郎

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2014/02/11

小学校教師をしている身内に、応援代わりに勧めてみようか…。 けど、どこまで現実に近いのか、教師の熱意は実際どの程度のものなのか、そもそもアルバイト教師なんてものがあるのか…。 自分の小学生時代とは比較にならないので思い返してみても想像がつかなかった。 けど、あの頃学級崩壊なんても...

小学校教師をしている身内に、応援代わりに勧めてみようか…。 けど、どこまで現実に近いのか、教師の熱意は実際どの程度のものなのか、そもそもアルバイト教師なんてものがあるのか…。 自分の小学生時代とは比較にならないので思い返してみても想像がつかなかった。 けど、あの頃学級崩壊なんてものはなかったし、教師っていうのはどの親も敬っている“先生”という確たる存在だったように思う。 まぁ、それが自分の友人や身内が先生をしているのを現実として見ると、先生もただの人なんだな〜、仕方ないよな〜と時折思う。 話の中で、森島が客観的に生徒の印象を語る部分が入る度に、自分は先生にどんな印象を持たれていたんだろうか…と今更想像というか、回想してしまう。 けど、自分にとって影響のあった先生は小学生から高校まで、少なくとも2人…いや3人出会った。これは世間的に、多いのか少ないのか分からないけど、大人になった自分としては、今の自分と当時の先生方の年齢を比較して、自分はどんな大人になってるんだろうかと反省の材料として、今も先生を見本にしている部分はある。 とりあえず、現職の小学校教師の身内に感想を聞いてみたい。

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2013/10/21

他のクラスの家庭問題にまで踏み込む非常勤の音楽の先生、 とても張り切っているんだなという印象でした。 でも実際の世界でここまで踏み込んでいたら、きっと敵も増えると思います。 内容は、細かいトラブルはたくさん起こりますが、どれも絶望的という感じではありません。 今の小学生はませてい...

他のクラスの家庭問題にまで踏み込む非常勤の音楽の先生、 とても張り切っているんだなという印象でした。 でも実際の世界でここまで踏み込んでいたら、きっと敵も増えると思います。 内容は、細かいトラブルはたくさん起こりますが、どれも絶望的という感じではありません。 今の小学生はませていると改めて感じました。

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