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こんな日本をつくりたい の商品レビュー

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14件のお客様レビュー

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2016/03/15

再読。 宇野常寛、石破茂との対談。 田中角栄『日本列島改造論』、小沢一郎『日本改造計画』に続く三度目の改造計画。 新しいこの国のかたちのための3つの柱、13の提案。

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2014/11/03

「こんな日本をつくりたい」 優しい心を持つ国民を増やしたい。 本書は、石破茂と宇野常寛の対談集である。石破茂が作りたい日本のビジョンを宇野氏が聞いてみたいと思い、実現したとのこと。宇野氏が行政改革、経済、教育等を石破茂にぶつけ、石破茂はそれに答えていくのだ。 私は、今の政...

「こんな日本をつくりたい」 優しい心を持つ国民を増やしたい。 本書は、石破茂と宇野常寛の対談集である。石破茂が作りたい日本のビジョンを宇野氏が聞いてみたいと思い、実現したとのこと。宇野氏が行政改革、経済、教育等を石破茂にぶつけ、石破茂はそれに答えていくのだ。 私は、今の政治家の中で石破茂はまともな政治家だと思っている。よく言えばポーカーフェイス、悪く言えば仏頂面な人で、政治家らしい言い回し、時にごまかしはあるにせよ、考え方自体は聞くべきものだと思う。 もちろん、納得出来るかどうかはまた別の話だが、少なくとも1人の政治家としての意見として成り立っている。他の政治家、とりわけテレビ番組や会見に登場するタイプ、と比べれば、随分上だと思う。 さて、そんな石破茂と宇野常寛の対談集だが、比較的読み易く、勉強になった。 例えば、日本は所得再分配が機能していないと言う事は知らなかった。日本では、お金持ちに払った年金の多くは貯金に回り、子供に相続されるらしい。自分達に払われたお金なのだから、どう使うかは自由なのだが、それでは社会はどうなるのかと考えると、石破茂の言う事も良く分かる。 欧米でも、多くの高齢者が退職した時に一番資産を持っているが、亡くなるまでにそれを使ってしまうが、日本の高齢者はほとんどの資産を消費に回さない事を考えると、彼が日本は終わってしまうと言っちゃうのも十分説得力がある。 また、引き算の考え方が日本に浸透し切っていると言う指摘と若者は政治家に意見を言う為にも選挙に投票するべきだと言う意見は、ずっと言われている事ではあるが、まさにその通りだ。 しっくりしない主張もあった。例えば、石破茂は、小沢氏の「日本は普通の国になるべき」と言う主張に対してこう言っている。 “小沢氏が普通の国になるべきだと言った時、違和感があったのは、普通の国ってどこにあるのかと言う事だ。アメリカは普通の国ではない。中国もそう。イギリスもフランスも同じ。 それなのに普通の国になるとは何なのか。どこかの国をモデルにしようとしてもどこにもモデルは無い。北欧の福祉国家を目指すべきだと主張する人がいるが、これらの国は高齢化のピークは過ぎている。だが、日本には、ピークはこれから来る。既に、北欧のような福祉国家を創る選択肢は無い” この主張を読んでこんな疑問が生じた。 “高齢化のピークが来る前に福祉国家を目指すべきである。しかし、日本には、既に高齢化のピークが来てしまったので、もう手遅れだと主張するなら分かる。ところが、石破茂は、ピークはこれから来ると言っている。であるならば、北欧をモデルとして、彼らの福祉制度を取り込み、日本に適応させる時間はあるのではないのか。また、全てを取り込むのが無理ならば、必要となる所だけを制度に応用する時間だけでも稼げないのか"と。 ようは、「日本の高齢化のピークはこれからだから、既に福祉国家の国を創る選択肢が無い」と言う理屈が、よく分からないのだ。 ピークはこれからだと言っても、既に手遅れに限りなく近いから、もう福祉国家を目指すのは不可能だと主張しているのだろうか。 文章の前後を読んでも、いま一つ納得がいかなかった。 最後に、オススメ出来るかどうかだが、私としてはオススメ出来る。様々なテーマを広く浅く扱っているし、石破茂も宇野常寛も基本的に意味不明な発言もしていなく、勉強になるからだ。本書を読み終えてから、ちょっと堅めの本に行くのもありかと思う。

Posted byブクログ

2013/12/04

政治家は次の世代を考えるが、政治屋は次の選挙だけを考える。 そもそも日本には本当の意味での国家主権はない。サンフランシスコ条約でアメリカに押し付けられただけ。 外国人労働者を受け入れることと選挙権を与えることは別。与えるべきではない。

Posted byブクログ

2013/09/27

宇野常寛の切り込みにきちんと応えている石破さんの姿勢に好感が持てた。社会問題を分かりやすい言葉で広く浅く扱っているので読みやすい。

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2013/05/06

石破さんとオタク文化評論家の対談本。石破さん、「オタク」っていうワードを媒介すると謎に若者との親和性が高まるな。 内容の大半が議論のための議論(今明確なビジョンを示す必要性うんぬん)に終始して、この本の謳い文句の「こうしたいというビジョン(を語ろう)」自体にあまり踏み込まれてな...

石破さんとオタク文化評論家の対談本。石破さん、「オタク」っていうワードを媒介すると謎に若者との親和性が高まるな。 内容の大半が議論のための議論(今明確なビジョンを示す必要性うんぬん)に終始して、この本の謳い文句の「こうしたいというビジョン(を語ろう)」自体にあまり踏み込まれてなかった印象。石破さんが単独で出した本の方がよっぽど濃密に彼のビジョンが書かれていて、かつ分かりやすいと思う。とはいえ、自分にとって新鮮な考えをいくつか発見できたので、読む価値はあった。

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2013/03/27

 昨年の衆院選前に購入して、今さら読み終わった。さて帯にはタイトルと一緒に「<日本のOS>をアップデートせよ!」と斜め書きされている。アップルのiOSをアップデートしたときはいつも不満が渦巻いているよなーと思う。とりあえず、この言葉を目にするようになったのは、NHKで「ニッポンの...

 昨年の衆院選前に購入して、今さら読み終わった。さて帯にはタイトルと一緒に「<日本のOS>をアップデートせよ!」と斜め書きされている。アップルのiOSをアップデートしたときはいつも不満が渦巻いているよなーと思う。とりあえず、この言葉を目にするようになったのは、NHKで「ニッポンのジレンマ」が放送されてから。そこでこの本で石破さんと対談をしている宇野さんが語ったように記憶している。当時は深く感銘を受けたけど、その具体像がわからないまま、放送から2年経ち、衆院選も終わった。アップデートて何すんの?という問いに、石破さんが具体的な構想を提示していく、というのがこの本の主旨でしょう。どんな日本をつくりたいのか?宇野さんは成熟した民主主義を確立した「普通の国」を挙げ、石破さんは確固とした主権を確認した上での「独立国家」を志向しているように感じた。そのためになぜ憲法改正が必要なのか、選挙制度をどう活用するべきなのか、国民は何を考えるべきで、政治家はどう行動するべきかを説いている。

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2013/02/13

政治、イデオロギーの対立、社会保障、教育など、同世代が説く批評は耳障りがいい。ただ、宇野常寛の批評の場合、その耳障りの良さはただ価値観が近くて心地いいという甘ったるい意味ではなく、より現実に即した変化を期待させてくれるということである。「既得権益」や「ノスタルジー」に対して嫌悪感...

政治、イデオロギーの対立、社会保障、教育など、同世代が説く批評は耳障りがいい。ただ、宇野常寛の批評の場合、その耳障りの良さはただ価値観が近くて心地いいという甘ったるい意味ではなく、より現実に即した変化を期待させてくれるということである。「既得権益」や「ノスタルジー」に対して嫌悪感ともいえる反応を示すスタンスにも共感を覚える。物語を描くように、美辞麗句を並べたスローガン的な言論ではなく、今の実態から「日本のOSをアップデート」するという発想は大いに尊重できる。

Posted byブクログ

2013/01/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

宇野常寛が石破にぶつける現在の政治情況への不信や疑問は、同世代らしい共通の問題意識が感じられ、溜飲を下げることができた。また石破そのひとを知るにも良い機会となった。 ただ、経済の浮上には国外に向かってパイを増やすという選択肢しかないということは論理的には理解できるのだが、実行は容易ではないだろう。さらには、国民一人一人に責任と自覚を要請する国民主権の再設定も、低きに流れる民度(衆愚)やそれに迎合し資本に支配されたマスコミを前提とするかぎり、同じく容易ではない。そのようなうしろ向きの思考から脱却し、かつノスタルジックに良き時代へ回帰するのでもなく(「取り戻す」のではなく)、新しい「○○である日本」をぶち上げることが必要だと述べられている。そうなれば政治もオモシロくなるだろうが、そのような創造的な政治家はいまのところ見当たらない。

Posted byブクログ

2012/11/08

石破氏と対談している宇野氏について全く知らないが、宇野氏の発する問い・見解に対する石破氏の受け答えが非常に明快かつ論理的なところに好感が持てる。 石破氏の考える政策云々の是非はあろうかと思うし、政策面で100点満点なのかは判断できないが、少なくとも国のリーダーになるべき資質は備...

石破氏と対談している宇野氏について全く知らないが、宇野氏の発する問い・見解に対する石破氏の受け答えが非常に明快かつ論理的なところに好感が持てる。 石破氏の考える政策云々の是非はあろうかと思うし、政策面で100点満点なのかは判断できないが、少なくとも国のリーダーになるべき資質は備えている様な印象を受けた。これを読めば親・石破勢力も増えるでしょうね。

Posted byブクログ

2012/10/13

石破さんの農業、防衛の経験を活かした今後の日本のあり方を討論した本。宇野さんは聞き手に回った感じだが的確に思いを引き出してる感じで好感がもてます。農業は世界に打って出るべき。憲法はファンタジーを捨て、チューニングされるべき。明解をさける政治家とは違う感じで支持したくなる。

Posted byブクログ