宿神(第1巻) の商品レビュー
平安時代末期、清盛と義清の会話から陰陽師の本とかぶり不思議な感覚のまま読み終わる。 義清の情熱さと、それを上回る冷静さで何ごともそつなくこなし、好青年の印象。この先が楽しみである。
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優雅な貴族社会から、荒くれ者の男達が上へ上へとのしあがっていく、歴史の変動期の平安時代末期のこと。 若き日の西行(佐藤義清)と平清盛、共に北面の武士で同志の二人は、どこまでも青くて真っ直ぐで眩しい。 平清盛と言えば腹黒いイメージを持っていたので、今回のように真っ直ぐで潔い言動がちょっと意外だった。 「人の中に棲む鬼が歌を詠ませておるのじゃ」 若き西行もまた、裡に潜む鬼が騒ぎたて、雲上の女性への叶わぬ恋心に悩み苦しむ。 普段は冷静沈着な西行の、一人の女性を想う狂おしさが文面から溢れてきて夢中で読んだ。 歴史的な結果は分かっていても、この後の西行の行く末、北面の武士の「佐藤義清」がどのようにして「西行」となっていくのか、その過程がとても気になる。 今まではあまり興味のなかった時代だったけれど、ワクワクして面白かった。 こんなことから平清盛の大河ドラマをきちんと観れば良かった、とちょっと後悔。 もちろん第ニ巻にも期待大。
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若き日の佐藤義清、平清盛の話。 前情報なしで読むと何の話か(どこへ向かうのか)よく分からなかったのだが、歌人西行(佐藤義清)の一生という感じの話なのか。一つ一つの話は面白いのだけど、少し盛り上がりに欠けるか。勉強にはなるが。
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佐藤義清(のりきよ/後の西行)美少年というか美声年というかとにかく超男前で、もうオールマイティで超絶才能の塊、さらに妖を見る力まであるという。さらに豪快な若者時代の平清盛(西行とは同じ歳)との交流、耽美系漠バージョン『平家物語』というか、平家物語のエピソードも存分に出てくるがこれ...
佐藤義清(のりきよ/後の西行)美少年というか美声年というかとにかく超男前で、もうオールマイティで超絶才能の塊、さらに妖を見る力まであるという。さらに豪快な若者時代の平清盛(西行とは同じ歳)との交流、耽美系漠バージョン『平家物語』というか、平家物語のエピソードも存分に出てくるがこれまた怪しい魅力満々でいい感じのスタートです。ノリは”陰陽師”の安倍晴明と源博雅的な漢の絆的なねぇ、萌えではあります。第一巻、やっぱり平家物語序盤の大エピソードというと盛遠やねぇ、私的には吉川本の”新平家物語”のあの件が好きなんですが、餓狼伝の臭いするのもいいかとおもわんこともないです。おもろいです。
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とても読みやすく、サクサクと読めるのですが、なんだかよく分からない内容で、とまどってしまいました。 2巻を読むかは、考え中。
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平清盛と藤原義清(出家して西行)の話だ。義清が鳥羽天皇の中宮であり、崇徳・後白河両天皇の母である待賢門院璋子に恋をして、またそれが原因で出家して西行となり、その後も待賢門院璋子に気を奪われつつも生きていく姿を描いている。恋物語の中に、自分とは何かを問い詰め、そこに詩歌を散りばめられながら物語は進む。 題名となる、宿神またの名を摩多羅神とも呼ばれる、天台宗の「裏戸の神」が出てきて、ファンタジーっぽいところが入るところは、著者のお得意のところである。大河ドラマで平清盛が放映されたが、そこで”もののけ”と言われていたものが、宿神のイメージに近いものだが、著者が言いたいところの宿神とは、万物にはそもそも心というものは存在せず、その物を通して、自分の心の中が映し出され、森が話しかけてきたり、風がささやいてきたりするというものだ。唯物論的な考え方と言うことだろうか。 私はファンタジーが少し苦手なので星2つ 全4巻
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歴史小説はほとんど読まないんだけど、たまたま読み始めたこれは面白かった。これくらい緩やかな性生活だったら、お世継ぎ問題も無くなるのにねー。
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佐藤義清(西行)の伝奇物語第一巻。 3人の友人、平清盛、遠藤盛遠(文覚)、源渡との関係を中心に平安末期を描く物語。 女性関係では待賢門院璋子との関係がメインになるのですが、妻子持ちになる過程が端折られているようで、次巻以降にあると思われる出家の衝撃が伝わるのだろうか。 とりあえず奇異な現象は物語のアクセント程度なので、スラスラ読めました。
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面白いなあ、この作者の手にかかると、あの人たちがこうなるのか!という感じと、そうだよねえ、そうなんだよねえ、という感じと。 社会人になってすぐ、何一つ成すこともなく23歳になり、義清が西行になった歳になってしまったと、ショックを受けたことを思い出します。 昨年の大河ドラマの演者で...
面白いなあ、この作者の手にかかると、あの人たちがこうなるのか!という感じと、そうだよねえ、そうなんだよねえ、という感じと。 社会人になってすぐ、何一つ成すこともなく23歳になり、義清が西行になった歳になってしまったと、ショックを受けたことを思い出します。 昨年の大河ドラマの演者で映像化したいような気分。璋子は特にそう思いました。 芥川の「袈裟と盛遠」も読み直しました。 陰陽師から150~200年ですか?この雰囲気を出せるのは、今はこの作者が随一かもしれないと思います。 早速第2巻にかかります。
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大河ドラマの平清盛はこちらを原作として描けば良かったのにと思うのは、ただ単に作者のファンだからだけど、あの時代を平清盛と西行から観て描くというのは、共通認識なんでしょうね。 でも、西行の出家に向けての挿話はこちらの方が良いと思う。そして、こちらの清盛の方が骨太でもある
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